文:見る「女の××は、オンナー海外ドラマ『クローザー』について(とちょこっとだけ「メジャー・クライム」について)ー」



 今年の1月2月はキツかった。本当にキツかった。詳細は省くがキツいのなんのってなかった、精神的に。その前の年の秋くらいから状況や条件は違えどもずっときっついなーという状況が続いていて、それが思いがけず延長戦に入ってしまったという感じで、甲子園と違い人生はタイブレークって訳にも行かないから、もう真っ向からそれを全部受け止めるしかなく、最後には「ふざけんなよ」くらいの気持ちになっていた。


 でもいっくら私がきっついなーと思ったとしても、これ程ではあるまい、というのが今回のドラマの主人公、ブレンダ・リー・ジョンソン本部長補佐(ラスト何話か前にその職を解かれるんだけどね)。これはきつい。まじできつい。自業自得とはいえやっぱしきつい。だからこそ名作なんだろう。やっとファイナルに当たるシーズン7までの録画を見終わった。


 でもでも、やっぱし私は、いくらこのドラマ「クローザー」が数々の賞を受賞した名作だったとしても、続編の「メジャー・クライムズ」(日本ではメジャー・クライムと単数で呼ばれているが、MCsと略すことにする)の方がなんぼも好きだ。主人公も、ブレンダよりもシャロンの方が数億倍好き。

 私的名作中の名作MCsに関しては以前も触れたことがあるので、今回はその前日譚に当たる「クローザー」について、特にシーズンの後半について、そしてMCsでブレンダに代わって主人公となるシャロン・レイダー警部について、思い切り語り倒してみようと思う。先に断っておくが、この記事ではネタバレ全開である。






 私が、「クローザー」面白いな、と心から思えたのはシーズン3か4まで。特にシーズン1と2は秀逸だと思うので、機会があったら見て頂きたい。ブレンダのパートナーとなるFBIのフリッツとの掛け合い、喧嘩もラブラブなのも、付き合ってから結婚するS3〜4辺りまでは楽しく見ていられる。


 仕事=犯人逮捕のためならどんな努力も厭わない代わりにいかなる手段も選ばず取り調べを行う通称クローザー(事件をそこで「閉じる人」という意味)であり、色白胸デカパツキンスレンダー美女で、スイーツ依存(デスクの引き出しに山のようにスイーツが入っている。お気に入りは手を汚さないようにするためか常にアルミホイルに個包装してあるチョコパイ。あれってあの状態で売ってるのかな〜?)で情緒不安定で片付けられない女(A4サイズすっぽりの黒のでかバッグの中はいつもめちゃくちゃなのに何故か引っ張り出してくる衣服にシワがない笑)である敏腕刑事ブレンダ。





 彼女の腹心の部下ガブリエル刑事巡査部長は、有能で冷静で真面目で紳士的な若い黒人のイケメンだけど、ブレンダだけでなく色んな意味で全シーズンに渡り女難の相が出ていると言っても過言ではない(女性はブレンダ以外では2人しか名前出てこないけど)。

 最初の恋人は同僚(ここが間違ってるよな笑)のアイリーンだったが最終的には喧嘩が絶えず、2人同時に異動願を出すも通ったのはアイリーンの方。ガブはお咎めなし。そうなると、同僚のオジサン刑事達(プロベンザ、フリン、タオ、サンチェスの5人。これに若い技術技師のバズが入って重犯課6人衆)はガブに対して快くは思わないようになる。特にサンチェスはアイリーンにちょっかいを出していたシーンがあったので、当然といえば当然で。まあこのエピソードはS4の終わり〜S5の頭辺りに出てきただけなんだけど、後述の出来事が起こった時に、サンチェスがガブを「許す」と言わなかったのも、この辺からなんとなく引っ張られていた気がしないでもない。





 ガブの元カノ、アイリーン・ダニエルズ刑事という女性キャラが姿を消した代わりにS5から登場するのが、シャロン・レイダー警部である。S5通して、ブレンダにとっても、彼女の所属する重大犯罪課にとっても、内務調査課のシャロンは目の上のたんこぶでしかない。それも特大級の。

 常にギリギリ、というかアウトもセーフにして言い包めようとする捜査と取り調べを行うブレンダにとって、内務調査が仕事のシャロンは、いつも自分の捜査の邪魔をする悪女にしか映らない(プロベンザ=プロ爺に至ってはホワイトボードに描かれた絵にわざわざ魔女の帽子を描き足してシャロンを揶揄する)。落ち着いた声で何にも動揺することもなく淡々と任務をこなし、常にカットインしてくるように見えるシャロンに対してブレンダはしょっちゅう怒り狂っている(私はこのシャロンの声が、ご本人も吹替もどちらも大大大好きである。声優の小林美奈さま。深い海のように素晴らしい声)。





 S5では数回顔を出しただけで、シャロンの存在はそんなに大きなものではないが、ラストに印象的に登場する。ブレンダとシャロンで向き合って、互いに互いが「嫌い」であるとぎこちなく笑いながら認め合うシーンはなかなか面白い。そしてS6。ここでシャロンは、自分より若いけど地位が上のブレンダに、本部長候補として名乗りを挙げるよう勧める。全ての女性職員の中で一番地位が高いブレンダを見て、心強く思う若い女性達は多いだろうと。これは前シーズンでのブレンダの仕事に対しての有能さをシャロンが認めたことに他ならない。


 まあ、そうじゃないとドラマ進まないしね笑、その辺は解るんだけど、でもこの2人、最初の出会いの時、シャロンに捜査を邪魔されそうになったブレンダは、自分に敬語を使うようシャロンに言い放ち、「上司に向かってそういう言い方は」的な、言ってみればムッチャクチャ肝の小さいことを言う訳よ。私が最初にブレンダというキャラに嫌気がさしたのはまさにココ。でもその後すかざすシャロンが「自分の地位を振りかざすような人は」とやり返しているのでまあいいかと思って見過ごした。


 そんな感想を持っていたので、S6でシャロンがブレンダに選挙に出ろというのはどうなの?と思わなくもなかったんだけど、シャロンもブレンダがどうしてこんな態度に出るのかが解っているのよね。

 男しかいないような職場で女が一本立ちしてやっていくには、この位でないと上には昇れない。シャロンも自身が「誰も行きたがらないところでなら早く出世するんじゃないか」という思惑で内務調査課を希望したと告白するし、そこでシャロンがブレンダに「あなたも上司と寝た。そうでしょう?でもいんです、それだって出来る人は限られる」というのに対し、ブレンダも反論しない。そういうところを見ると、1回の失言で全てが判断されると取るのは些か尚早かもしれない。





 ところでこの「上司と寝た」発言だが、ブレンダの元不倫相手が、ドラマで上司となるポープ副本部長である(彼女は元不倫相手であるポープに請われてロス市警に来たという設定だ)。仕事が出来て少し狡くて肝心なところではいつも味方してくれる(とブレンダは思い込んでいる)という、元恋人とはいえ捨て難い魅力的な相手であるが故に、ブレンダは、時には自身の夫のフリッツよりもポープを頼っていると思われても仕方がないような行動をとる。


 だけど、不倫相手は所詮、不倫相手。ポープにとって一番大事なのは、ブレンダの立場より当然、次期本部長(になれる筈)としての自分の立場である。それが脅かされるとなったら何よりも先に阻止しようと動く。だから、これから述べることになるあることが済んだ後も、ブレンダの行動を見張るように、引いては終わった筈のあることに関する「裁判」の後始末をしろと、シャロンに頼むのである。




 その時シャロンがポープにいい顔をしたかというと、そうではない。S5までは互いに相容れないところも多かったが、S6の本部長選や幾つかの事件を経るうちに、シャロンはブレンダの辣腕さだけでなく(ここからは私の憶測に過ぎないのだが)人間的な脆さや情の深さにも気づくことになる(気性が激しいのはある意味では情が深いからと言えなくもない)。

 同時に、ブレンダが率いている重大犯罪課の面々の優秀さにも当然気付いているだろう。だからシャロンはポープに、ブレンダに「裁判」についての一件はまだ終わってないとポープ自ら伝えてはどうかと促すのだが、ポープは頷かない。シャロンは、ブレンダの「裁判」に関する調査ー重大犯罪課全員との面談ーを、ポープからの指示であることを黙ったままするしかない。ブレンダに更に疎まれることを覚悟して。


 こんな裏事情があっても、ブレンダは最後の寸前までポープを信じ切っている。私が言えば何でも言うことを聞いてくれると信じて疑わない。

 甘い。甘過ぎる。この辺で、見ている私の気持ちはもう爆発しそうである。ブレンダ、どこが優秀だよ、愚かにも程があんだろ、と。


 完璧な人はいない。みんなどこか偏っているし、いつも公平ではいられない。聖人君子がいないのも解っている。にしても、だ。ブレンダの、どうしても長所よりも短所に目が行ってしまう。その一つは、自分に対してとんでもなく甘いのはいいとしても、他人に対して、時にあり得ないくらい辛く見えるから。この私の持った感想が、最後の最後に確信に変わってしまったのは、主人公には残念としか言いようがないが、ドラマとしては秀逸を極めている。






 ここで、さっきから引っ張っている「裁判」の話に入る。

 ざっくり言えば、ある事件に関して、ブレンダがしたある行動によって、彼女だけでなく市警全体が訴えられるという裁判が起こり、結果的に相手側の弁護士ゴールドマンが極悪だったということもあって彼女は無罪放免となるのだが、そのことで様々なことが明るみに出るのである。ってこれじゃ解んないのでちゃんと書く。


 ある事件とは、ギャングの一員であったタレル・ベイラーという若い男が絡んだ殺人事件のことである。

 クラブの前で殺された真面目な海軍の若者の事件を追っていくと、彼には兄弟がおり、その兄弟の方、ギャングの一員だった方と勘違いされて銃撃されたということが解る。何故そのギャングが標的になったかというと、敵対している側のギャングのシマにあったある商店の店主とその幼い孫が惨殺された、その犯人だったがための報復だったことが判明する。実はその犯人こそが、先程出てきた海軍の若者の兄弟、タレル・ベイラーだった。タレルは店の商品の盗みが見つかったというだけで2人を無惨に殺していたにもかかわらず、取調室で自分の兄弟を撃った相手を売る代わりに自分をお咎めなしにしろと取引を持ちかけて、けろっとして自分だけ生き延びようとしていたのである。





 最終的に海軍殺しの犯人が見つかったのはタレルとの取引のお陰であり、警察は苦々しくも、タレルを罪には問えず、彼を解放することを決める。

 とはいえ、タレルの証言で捕まった相手方のギャングは電話を自由にかけることがブレンダによって許されており、全て終わった後でタレルを自宅まで護送した際、降りてくるタレルを待ち構え、警察車両を囲むようにして、敵のギャング達が次々と現れ始める。異様な雰囲気の中、これから何が起ころうとしているかは、その場にいる者達だけでなく、テレビを見ている私達にも無理なく伝われレベルである。


 ここで、車を運転していた、ブレンダの腹心の部下ガブリエルが、後部座席にいたブレンダを振り返って不安そうに訊ねる。

「本当に、このまま帰していいんですか」

それに対し、ブレンダは冷たく「早く車を出して」とだけ返事をする。

 車から降りたタレルにじりじりとにじり寄るギャング達。総勢20人近くはいたろうか。この話はここで終わる。


 そのタレルが再度出てくるのが、ファイナルシーズンとなるS7の第1話だ。出てくるとは言っても名前だけである。タレルはその後(予想通り)ギャング達に無惨にも撲殺されるのだが、そのことで、証言者に対して当然するべき保護を怠ったとしてタレルの身内から、ロサンゼルス市、ロス市警及びブレンダが訴えられるのである。




 シャロンの調査によって、ブレンダの再三の主張通り、車から降りた段階で保護責任はなくなるということが法的に認められることが判明するも、シャロンは、弁護士をつける必要などないと頑なに拒み続けるブレンダを表へ連れ出し、血の跡がベッタリと残るタレルの自宅へ赴き、民事で訴えられたらどうするのかと静かに詰め寄る。弁護士をつけることに同意するブレンダ。


 この弁護士ギャビン・ベイカーがまた法外な値段だけど有能な楽しい人で笑、何話かは割と気軽に見られるシーンが多いのだけど、この法外な弁護士費用をブレンダが出し渋り、ポープに泣きつくも(この辺がすんごく嫌だった笑。結局彼女は女の武器を使いたい放題使ってる訳で。それでも勝てるんならそれでいいじゃんって考え方もあるだろうけど。だけど都合の悪いことはFBIの夫に黙っている癖に、困ると泣きついてFBIを呼ぶのよ。ストーリー上の演出もあるだろうけど、仮にそうだったとしてもイマイチ面白いとは思えなかった)当然いいとは言われず。でも何故か雇えることになってしまう。それは実は裏で、夫のフリッツが、親から相続した自身の持ち金から全額支払ってくれたからであるが、そのことにブレンダは全く気づかない、気付かずに、ポープに抱きついてお礼なんか言ってる。

 最終的に、この楽しい弁護士ギャビンが、フリッツに固く口止めされていたにもかかわらず、ブレンダのアホぶりに呆れて上手に暴露してしまうんだけどね。




 S7の真ん中くらいで、裁判は最後には和解に持ち込まれる。ブレンダは当然猛反対する。和解してしまったら自分の正当性が証明されないからだ。だがこれ以上の条件はないとポープに説き伏せられる。それだけではなく、不名誉にも自身の名前を冠されたジョンソン・ルールというのが出来てしまい(事件解決の過程で最初から検察を閉め出さずに介入させるというもの。これはMCsでも、いい面でも出てくるし困った面でも出てきたりするけど、概ねいい面で出てくることとなるので結果オーライではある)、ブレンダにとっては心理的に敗訴に近い状況に陥る。


 それでもずっとシャロンはブレンダの傍についていて、先程言ったようにポープに言われたというのもあり、今回の裁判で何故相手方のゴールドマン悪徳弁護士に市警側の情報が漏れていたのか、つまり密告者がいたとするとそれは誰か、突き止めるとこととなる。今回の一件で酷く傷ついたブレンダを庇いつつ、犯人への協力者探しを続けるシャロン。

 女の敵は女、とは昔の言葉。

 女の敵は女なら、女の味方も女しかいない。





 S7の後半、重大犯罪課が犯人を追いかけるところへシャロンが同行するのだが、そこでドンパチが始まるかと思いきや、シャロンが颯爽とダミーのライフルを手に取り「私が」と言うと犯人が「やってみろよ、おばさん」と言い放つか放たないかのうちにシャロンのダミーライフルからぶっ放されたダミー弾丸が相手の眉間に命中!「凄いな」と感心するタオ刑事とフリン警部補に「惜しいわ。本物だったら一発で仕留めたのに」と(多分ジョークで)呟く、という名シーンあり。

 こんな風に、「クローザー」のファイナルであるS7は半分はもう既に、スピンオフドラマ「メジャー・クライムズ」を引っ張るシャロン・レイダーが主人公なのである。




 裁判が終わり、ブレンダとシャロンが同じ事件を一緒に捜査したり(この回は凄く楽しかった。ゲストの声優さんもすっごく上手だったし。誰かなあ〜⁈山路さんにも聞こえたけど、あんなふざけた役の吹替するのかな〜?w プロ爺の最初の奥さんが出て来たりするのもよかった。ちなみにプロ爺は離婚歴4回、恋人募集中w)する中で、ブレンダの両親が再び故郷からやって来て現れる。


 彼女の両親は各シーズン中必ず1回以上は登場する名物脇役、と言っては失礼な程素晴らしい親である。特に母親。この、やり手で仕事はできるけれど、時に尊大で相手を見下し嘘もつき放題で目的のためなら非情なくらい手段を選ばない、と言われる娘に対して、これ程愛情を注げる人はいないだろうと思うくらいの愛情をかけ、でも嗜めるべきところはやんわりと嗜め、娘の立場を尊重し、彼女に迷惑がかからないタイミングギリギリでいつも帰っていく。もう、神って絶対こういう人に宿ってるんだなっていう、お母さんなのである。




 一番好きだったのはS6のラスト。長い海ドラには必ずクリスマスのシーンが盛り込まれるのだが、S6の最後もそうで、クリスマスに事件が起こってしまい、署内にクリスマスの飾り付けを持ち込んで祝おうと決めた、今やすっかりメンバーとも馴染みになったブレンダの両親。そこで、ブレンダから「ええと、あの、友達の、シャロン、そう、友達」と思いっきりぎこちなく紹介された、家族(息子と娘。弁護士の旦那とは問題があって20年の「別居」なのでノーカウント)が待つスキー場に行くことが出来なくなてしまったシャロンに、ブレンダの母が、


「ブレンダのお友達のシャロンよね?びっくりだわ。ブレンダにお友達ができたのなんて、ハイスクールの時以来だもの。ねえ、よかったら、私達と一緒にここでクリスマスをお祝いしましょうよ。もしお手伝いをしてくれたら、ブレンダの昔の、とっておきのお話を聞かせてあげるから」


と声をかけるのだ。「『ブレンダのお友達のシャロン』!」と繰り返し、ちょっとウキウキしながらついていくシャロン。

 こんなことがあったら、そら多少気に入らないところはあっても、このお母さんに免じて、ブレンダとうまく付き合おうって気にもなるよね。




 S7では、病が発覚したブレンダの父親の話が出てくるのだが、手術を経ても大して回復しない父を酷く心配するブレンダに対して「私は覚悟ができてるの。あの頑固に付き合う方が大変」と返す母親。そして何度か「ねえブレンダ、ちょっと話したいことがあるんだけど」と持ちかけるのだが、相変わらず捜査があるからと言って立ち止まらないブレンダ。そして「1分で済むのよ」と言われても「明日ゆっくり聴くから」とにっこり笑って家を出てしまう。よくある話ではある。

 事件が解決し、朝帰宅すると気分が回復したと言ってパンケーキを焼いてくれている父親を見る。安心したように夫フリッツと束の間の幸せを味わい、母を起こそうとコーヒーカップを持って客間の寝室へ行く。

 そこでブレンダは、最愛の母がベッドの中で既に息を引き取っていることに気づく。叫ぶブレンダ。暗転。


 ここがクライマックスだと思うでしょう?

 いやいや、このドラマ、本番はまだ先。





 葬儀で取ったはずの長い休暇を返上して署に戻り、事件現場へ向かおうとするブレンダに、ポープは、状況から判断して、彼女の本部長補佐の肩書を外すと告げる。母をなくし、仕事で降格され、主人公なのにコテンパンである。が、更にブレンダは追い込まれる。皆さん、ここからですよここから。


 その時、ポープから、シャロンが「密告者」を見つけたらしいことを聞くブレンダ。誰なのかと思っていると、シャロンが迎えに来たのは、何を隠そうブレンダの腹心の部下、ガブリエル。

 ガブ自身が密告者ではない。シャロンが見つけた密告者は、ガブの付き合って1年になる恋人、アン。アンは弁護士事務所のインターンをしており、そこでゴールドマンと知り合った。下劣なゴールドマンからロースクールの費用6万ドルを肩代わりする見返りに、ガブをスパイするよう言われていたのだ。ガブの人柄に絆され、最後には彼を愛してしまったというアンだが、時既に遅し。怒り狂うガブリエル。


 軽々しく口を滑らせたのがいけない、と言うことは簡単だ。だけどプロ爺が言うように、恋人や家族の誰にも絶対何一つ仕事の話をしないなんてことほぼ不可能だ。付き合いが長くなればなる程。それが人情ってもんだろう。





 シャロンに、自分からブレンダにも課のみんなにも説明させて欲しいというガブ。その気持ちをお汲み取りください、とブレンダに告げるシャロン。しかし彼女の怒りは治らない。ガブを怒鳴りつけるブレンダ。何か疑問を持ったのなら、何故そこで言わなかったのかと。すると堰を切ったようにガブリエルが話し出す。



「待って下さい。言いましたよ!あなたがタレル・ベイラーを家の前で下ろして、タダでは済まないと知りながら、ギャング達の中に置き去りにした時、僕は聞いたんです。『ほんとにいいんですか』って!そしたら『車を出せ』と、あなたは言いましたよね!」

「あの時のことは鮮明に覚えてる。あなたは不安そうには見えなかった!」

「ちょ、待ってくださいっ!僕が不安そうじゃなかったなんて、よく言えますね!覚えてるでしょう⁈僕がどんな様子だったか!何なら(一緒に車に乗っていた)サンチェスにも聞きましょうか⁈僕には、あれでいいかどうか、自信がなかったんです!今も、まだ解らない!チーフは⁈」


 

 終わったはずの事件と裁判が、最後までブレンダを悩ませることとなる。最後には、ガブに同意し詫びるブレンダ。


「タレルの一件は、全部、全部私の責任よ。本当に、本当にごめんなさい」


 そして、フリンの言に従って辞職しようとするガブを半ば強引に止める。当然フリンは面白くなく、ラスト1話で「こんなヤツと一緒に仕事出来るかよ!」とその気持ちを爆発させるシーンがある。

 ちなみにフリンさん、最初はそうでもないように見えたが誰よりも先にシャロンを気に入っているように思えるシーンが見られ、ああMCsの足がかりはもうこの辺から始まってるのかなとちょっと微笑ましかったりもした。





 ラスト1話は勿論、ブレンダの、そして今後シャロンの最大にして最悪の敵となる極悪非道なレイプ魔でありシリアルキラーでもあるフィリップ・ストローとの決戦になるのだが、ストローの話はどうでもよくて笑、ここでは、そのストローが最後にブレンダに撃たれる(生きてるけどね)原因となった、目撃者である16歳の少年で、MCsでの重要な登場人物となるラスティ・ベックについて話す。



 

 ラスティは15歳の時、自分より他の男を取ったジャンキーの母親に捨てられた少年で、今は一人で生きるために18歳と偽りながらストリートで男娼になっている。

 ある日、取った客と鬱蒼とした場所へ行き、そこで服を脱いでいる最中にストローの死体遺棄の犯行現場に遭遇する。暗がりとはいえストローの姿と顔を見て、しかもストローが身につけていた黒い目出し帽を偶然手に入れてしまう。警察に通報したため発見され、保護されるが、ストローのことは「母さんを見つけてくれたら話す」の一点張り。


「俺はね、悪党の話を聞いて稼いでる」

「何度言えば解るんだよ!母さんはいないんだ!」


 ブレンダの一瞬ハッとしたような顔。ラスティの話を自分にまるっきり置き換えているのが解る。


「俺から話が聞きたかったら、母さんを探してくれよ!それが条件だ!」


 仕方なくラスティの写真を加工し、マスコミに流す(この時点でブレンダがラスティがストローの標的になるという、彼の身の安全などまるで考えていないことがこちらにも解る。またこの写真を撮る時、シャロンがドア越しに覗いていて、ラスティを恐らく案じているのが見て取れる)ことでまんまとストローを誘き寄せることに成功するが、さすがは弁護士ストロー、ブレンダは逆に狡賢いストローに手酷い反撃をくらい、最後には「君が私をずっと見ていたように、私もずっと君を見ていたよ。お気の毒だったね、お母さんが死んで」とダメ押しの一撃を放たれる。


 ブレンダは狂ったようにストローに襲いかかり、爪を立ててストローの血で手を真っ赤に染める。皆に制止され、ストローが出て行った後、自分はこれで定職になるだろうと告げ、そのまま検死室のドクター・モラレスの元へ直行する。ラスティと検事のアンドレアを従えて。そして自分の手からストローの血液を採取し、DNAを取り出して、ラスティが拾った黒い帽子に仕込むようドクターを説得する。

 検死室の外で、地方検事局の上司の椅子が空いているとブレンダに伝えるアンドレア。少し考えさせて、と言いつつも、「もし行くなら、部下を一人連れていってもいいかしら」とガブリエルのことを気遣うブレンダ。




 ブレンダはその後ラスティを自宅に連れて行き、食事を与え、なんとかしてストローの情報を聞き出そうとする。ブレンダにとってそれは職務であり、命を削ってでも惜しいとは思わない使命であり、つまりは彼女自身である。しかしながらラスティは反論する。以下は2人の会話である。



「ねえラスティ、助けてほしい」

「いや、それは俺のセリフ」

「オフィスで見たわよね?埋められていた女の人達の写真。あなたは現場も見ている。埋めた男の顔も。彼はあなたを…」

「ねえ、また帽子の話かよ。言っただろ?母さんを見つけてくれたら何もかも全部話すって!」

「お母さんなら今も探してる。でもそう簡単には見つからないの」

「ちょっと待って!何も解ってない。先に話せば切り札がなくなるだろ?」

「…」

どうしても、どうしても!母さんに会いたい!会っていい子になるって言わなきゃ!母さんの気持ちを考えるって!俺は変われるってとこを見せなきゃならないんだよ!お願い…」

「ラスティ。お母さんがいなくなったのはあなたのせいじゃない。お母さんの過ちよ」

「何も知らない癖に」

「知ってる。よく知ってるわ。悪党でお金を稼いでいてもあなたはいい子」

「そこなんだよ。俺は、悪党で、稼いでるだけじゃない。俺が…この俺、自身が、悪党になりかけてるんだ。これ以上は続けられない。絶対に!

「…」

「頼むから助けて…お願い」

「助けるわ。必ず助ける。…でも、先に亡くなった人達のことを…」

「死人だろ⁈ねえ解らない⁈みんな死んでるの!死んだら助けられないんだよ!それとも俺のことなんかどうでもいい⁈他の大人みたいに利用しただけかよ!」

「…そうじゃないわ。そんなことな…」

「ほんとに⁈」

「…」

「でも俺個人のことは何も聞いてこないよねえ⁈例えば…そうだ、俺が16歳の誕生日も1人ぽっちで、男の相手をして過ごすしかなかったってこととか。俺6年の時、チェスで3回優勝した。中1で2回。いや、あんたは人が死んでからじゃないと気にも止めないよな

「殺人事件の捜査は仕事…」

もう違う!仕事じゃない!クビになるんだろ⁈



 どうだ。凄いだろう笑、まさにココこそが、このドラマのクライマックスである。こんなドラマある?主人公が最後の最後に、全否定されるなんて。

 私のように主人公に反感を持っていた視聴者が多かったかは知らないが、このラスティの台詞で、全部、落とすべき所へ落ちた感じがして実に爽快ではあった。そうだ!その通りだ!と叫びながら見てしまったくらいだ。こんなカタルシスがあるとはねえw 偉大なドラマだ。





 ブレンダはやり過ぎたのだ。タレル・ベイラーの一件だけではなく、その前後辺りからずっと、相当トゥーマッチだったのである。その度にいろんな脇役から嫌味を言われたりそれとなく暗示されたりしてきたのに、一度として反省してこなかった。夫のフリッツに言われた時でさえ、その時は省みても、その後生かされたとは思えない。元の木阿弥というか。

 人間だから、そういうことはある。私だって片腹痛いと思って見たり語ったりしている。でも、いくらドラマでも、ブレンダ、こんなんで、この仕事していいのかなっては思う訳である。


 ラスティが最終回に登場したのは、彼はブレンダの鏡だからだろう。ブレンダ自身が(おそらくどこかでは)気づいていながらもずっと蓋をしてきた思い、というか疑念を、ラスティは全て言葉にして、表に引っ張り出してしまった。上の会話文を読んで頂ければお解りかと思う。ここで初めてブレンダは、このままではいけないと気づく。このままでは、悪魔に魂まで売り渡してしまうかもしれない、と思ったかどうかは解らないが。





 この会話の後堪らずにバスルームに駆け込むブレンダは、開いているはずのない窓が開いていることに気づき、ストローが侵入したことが解る。

「ラスティの言う通りだ。ブレンダ、君は死人じゃないと気にもかけない。だから君の望み通りにしてやろう」

そう言ってラスティの喉にナイフを突きつけるストロー。その後の格闘の末、ブレンダはストローへ大事な黒いバッグ越しに銃口を向けて放つも、命を奪うまではせず、警察に突き出すことに決める(つまり宿敵ストローは死なず。この人結局MCsのラストのラストまで話引っ張りますからね笑)。


 ストローを逮捕することは出来たが、母親も仕事も、自信も失ったブレンダは、後日ポープへの手紙で重大犯罪課をシャロンに託し、去ることにする。重大犯罪課の面々から餞別に渡されたのは、ダメになってしまったのと同じ、黒い大きなバッグ。中にはたくさんの愛情という名のチョコパイが詰まって。




 何を犠牲にしても仕事を第一に考えてきたブレンダが去るとなると、どういう結末にしなければならないか、ということから考えたかは解らないが、プロデューサーの中に、ブレンダを演じたキーラ・セジウィックの名があるところからも、この結末は練られに練られたものだったと思われる。


 そして、今度はシャロン・レイダー警部に託された重大犯罪課の新しいドラマシリーズのタイトル「メジャー・クライムズ」とはまさに「重大犯罪課」という意味で、これからは一人の主人公を中心に追うのではなくて、重犯課全員を描くのだということが伺える。







 ブレンダが主人公なら、彼女が率いる重大犯罪課は彼女の右腕=「No.2」の位置である。それが全シーズンの後半からは、シャロン・レイダーがNo.2となって話を引っ張っていった。そして新しいシーズンでは、このNo.2同士がタッグを組んでいくことになる。

 私は昔から「No.1よりNo.2派」であり、それがバンドであろうと漫画であろうと、いかなるシチュエーションでも主人公の脇にいる存在に目を奪われてきた。No.1よりNo.2の方が、味があり、弱さがあり、不完全である。たまに不完全な主人公に対しNo.2が完全無欠の存在として登場することはあるが、それは主人公に対するアンチテーゼであるという意味で、既にそのストーリーにおいては不完全なのである。そこに魅力がある。だからクローザーよりもMCsの方が好きなのかもしれない。









 大好きなドラマの前日譚についてまとめるだけの筈が、12,000字も書いてやんの笑。今更古いドラマのまとめや感想など、どこにもニーズなどないと思われるが、久々のブログ更新だし、長くてもいいかと思って思い切り書いた。

 ここまでお読み頂き感謝。そしてもしもチャンスがあったら、是非とも「メジャー・クライムズ」からでいいので笑、ご覧になって頂きたく思う。






文:見る聴く「愛しかねえぞっ!ーKoshi Inaba Live 2023 ~en 3.5~ー」(配信にて)



配信期間が2日ってのはこれまでも経験あったんだけど(去年ナベサダさんのブルーノートがそうだった)流石に記事が書けなかったのよね。

だが今回は!どうしても書き残しておきたい!円盤化されるだろうけど!w

稲葉浩志さんのソロライブ、en3.5について。


まずは大好きなギターの話(稲葉さんじゃないのか⁈w)。

シカオちゃん曰く「山梨が産んだスーパーギタリスト」DURANくんだが、昨年そのスガシカオさんのライブの時に1列目真正面でガン見するという至福の時間を過ごし、華麗で可憐なウルトラでっかい音のギターに魅了された。

2016年にDURANくんが「III」に参加した時も凱旋してくれて、その時もインパクト大だったけど、昨年は自分にとっては3年ぶりのライブ参戦だったもんだから、彼のナマの音に刺激されっ放しで帰宅後も頭が大変だった笑。


その炸裂ギターが稲葉さんとこで再び聞けるとなればそれはもう楽しみしかない訳で。期待を裏切らぬスコーンと抜けた金属性強めの音が心地いい。その音がこれまたやや金属性強めの稲葉さんの声によく合うんだ!シカオちゃんが言ってた「工事現場」エフェクターも「正面衝突」でお目見え。効果バッチシ!DURANくんのギターって、こういうでっかいスタジアムこそ輝きを増すんだなあとつくづく。アコースティックの時のゆったりとした、ちょっと憂いを感じる音もいい。それと「波」の歌が終わってからの長めのインストになるとこ、いや〜堪らんかった。





で!極め付けが我らが徳ちゃんことベーシスト徳永暁人さんですわ。いやあかっこいいのなんの。え?今更?w いいじゃないですかカッコいいものをカッコいいと言っても!弾けてたねえ!ガンガン弾き倒してました。チョッパー含め。昨年より登場したアップライトベースも見事にサマになってただけじゃなくて、ガンガン弾(はじ)いてる感が見えて、これには痺れましたわ。


2年程前ブログにね「徳永さん、ウッドベース弾いてくれないかな〜絶対似合うと思うなあ〜」って書いたのよ実は。だから夢が叶っちゃったなってとこが自分にはあって。しかも!しかもだよ⁈今回、弦まで使ってのプレイが見られちゃう訳よ!これには唸りまくったよね。めっちゃ優雅。ジャンルにとらわれない稲葉さんの音楽に非常によくマッチしてますわ。インスタ投稿からレッスン受けてるのは知ってたけど、まさか今回即座にそれが出てくるとは!徳永さんの飽くなき探究心と弛まぬ努力、頭が下がります。


このDURANくんと徳ちゃんが、2人して寄ってプレイしたりするんだけど、1回、DURANくんが背の高い徳ちゃんの肩、というか腕に横から頭を寄せてニコってお茶目に笑うシーンがあってね。もうね、堪らんのですよ色々笑。


で、寄ってプレイ、といえばやっぱし公式様からお写真をお借りした、投稿のシーンですわね。嗚呼なんと麗しいのだろう。神々しくさえある。稲葉さんと徳ちゃん。稲葉さんがさ、笑顔なんだよね。いやいつも笑顔だけど笑、よりリラックスした雰囲気の笑顔多め。これがまた力一杯いいんだ!





MCを聞いたり歌詞を味わったりするとね、いつものB'zの稲葉さんよりも、もっと剥き出しの、というか、素顔の稲葉さんが見える気がしたのね。繊細で、内向きで、ナイーブで。人の肩を叩いて頑張れよ!って励ますんじゃなくて、誰かに肩を叩いて欲しくて、でも言えずに黙って耐えてるみたいな、そういう稲葉さん。


この歳になって(ってあんまし言いたくないけど笑)、そういう稲葉さんの姿こそ実は魅力的なんじゃないかと、思えるようになった。人は皆弱くて脆い。それをそのまま受け入れていいんじゃないのかって言われているようで。


衣装もすっごく素敵で、特にアンコールでお召しになっていた(きっとハイブランドだろう)、袴のような、スリットの大きく入った、全面ではないけど、黒のスカート。ものすっごく似合ってた。オスを全面的に押し出すB'zの時とここも違ってたんだろうと思う。もっとしなやかで、もっとたおやかで、だけど芯が通ってて。そんな稲葉さん像。素敵だなあ。


しかしながら新曲の歌詞の最後には、力強い覚悟のようなものが表れていて、繰り返し見るたびグッときた。


現場にいる皆様に、心からの感謝をしている稲葉さんの姿が印象的だった。

私もあの場に行くことが、出来るようになる日が、出来るだけ近いうちに、来ることを願っている。


そして今回の3.5を見て、益々、まだ1と数字もついていなかった2004年のenでの、ヤンチャだけど緻密な、我らがSensationの大賀好修さんのギターの繊細さと、立ってるだけで絵になった同じくSensationの麻井寛史さんのアップライトベースの音の深さを、また味わいたくなるのであったって結局結論そこかい笑。






とまあここまでがインスタ投稿記事。

ここから加筆分です。ダラダラっと行きます。


最初がインストのChopsticksだったようなので、歌が始まっての1曲目ということになるんだけど、それが「愛なき道」。

この曲は“en 2004”の時のアンコールでのラストソングだったんだよね。DVDにも収録されている。これ大好きな曲でっつーだけでなくて、この2004のラストが2023年の3.5の頭に来たってことが凄い象徴的というかね。勿論稲葉さんにはそんな意図はなかったのかも知れないけど、まあ、Sensationファンとしては “en 2004”マニアになっているところもあり笑、その視点であえて言わせて頂くと、なんというか、原点というのかなあ?稲葉さんが最初にソロライブをした時の気持ちとか、いろんなことは、変わったこともあるかもしれないけど、初心忘れすべからずじゃないけど、変わってないこともあるのかも、そして、変わってはいけないこともあるのかも、なんてちょっとだけ考えたりもした。





そして、2004年のあのライブがあるからこそ、今の3.5に繋がっているんだということを強く思ったりした。欲目ではなく。


人によって聴きたい曲は色々だろうけど、私としてはやっぱし2004年のenの曲は演るのかな、どうアレンジが変わるのかな、といったところに目が行く。2004と被った選曲は「愛なき道」の他に、 “I AM YOUR BABY”, 「正面衝突」、 “CHAIN”, 「遠くまで」。後ろの3曲は予想ついたけど、BABY演ってくれると思わなくてちょっと嬉しかった。これも2004を見てめちゃくちゃ好きになった曲。2004が全ての基準だっつーのもどうかと思うけどw 正面衝突の時の徳ちゃんのイントロの煽り、これねえ、もうねえ、反則だよねw 

聞けて嬉しかったのは、「静かな雨」かな。これ大好きだった。こういう、ちょっと気だるさのある曲こそ、稲葉さんの真骨頂かもしれないとさえ思う。サムのキーボードの美しさ際立った1曲だったね。そうそうこれ、この歌詞さあ、妄想が公式に許された曲よね?(爆)





徳ちゃんのアップライトを見るたびにどうしてもSensationの麻井くんが2004で弾いた姿を思い出してしまい、どちらにもそれぞれに味があり、いいなあと思う。徳ちゃんは背が高いので上からアップライトを抱えるように、麻井くんは若かったし(多分26くらいだと思う)細くて徳ちゃんよりは小柄なので、アップライトを脇から抱えるようにして弾くのよ。言ってみれば、2人ともまるで大切な人を抱きしめるようにして持つ訳よ。堪らんだろこれは(笑)。この楽器ずるいよほんとw そういえば徳ちゃんも麻井くんもコーラスが抜群だよね。声質は全然違うけど。稲葉さんの後ろに聞こえる2人の声はどちらも魅力的。あ!コーラスといえば大賀くんの声も絶対忘れてはならないっ!(今回のテーマと外れているのに力説するところに筆者の愛を感じて頂けたら幸いである笑)


最後の方。稲葉さんがDURANくんに寄って歌い出すとそこに徳ちゃんがたたっと駆け寄って稲葉さんを挟んで3人で笑顔で並ぶシーンがあるんだけど、あれは神々しかったなあ〜!あのシーンさ、Uniteの「彼女のModern…」の時、HISASHIさんが松本さんとギター弾き出すとそこにステージの反対側にいたTAKUROさんが全速力で走ってきて一緒に弾く笑、というシーンを彷彿させてすごく良かった。


DURANくんは他の楽器のメンバーと絡むのが好きだし上手。今回もドラムのJENさんとのやりとりをするシーンがYELLOWの冒頭で抜かれており、見ていて楽しい。この曲ってDURANくんのギターの音がほんとに合う。それにユニゾンする徳ちゃんのエレキベースも超かっこよき。

大賀くんにもいろんな方のライブでのこういう、楽器同士で煽るよ的なシーンが幾つもあるんだけど、大賀くんの場合、一緒にやってる人の方を盛り上げようとする傾向が強くて笑。楽しませなくっちゃ!盛り上げなくっちゃ!という使命感が強いのかと思う。気遣いというかね。もっと自分から目立っていいのに、といつも思うw この辺があれかね、月星座=裏側が乙女座の所以?





声を出すオーディエンスを見たのも久しぶりだったんだけど、出してる方よりも、出されている方、つまり稲葉さんの方が感慨深げだった。「嬉しい」とか「温かいでしょ?」とか「最高です」とか「大丈夫ですかねこんな話してて」とか「凄い静かに聞くから〜!」とか「本当に良かった〜!」とか、自分の気持ちをそのまま出す稲葉さんのシーンが沢山で、どれもシンプルだからこそヤケに尊く感じた。「声の力」について語るシーンもグッと、というかジーンと来た。「刺さりました。人の声ってすごいなと、つくづく思ってます。こんな日が来るもんですね。良かった」うん、良かったよね。そして私にも近い将来、こんな日が来るといいなと思う。本当に思う。


こういう言葉を聞いて、「禍」で弱くなってたのは私達受け手だけじゃなくて、演者の皆様も同じように弱くなっていたのかな、とあらためて思ったりした。


「誰にも絶対奪わせない この声が消え去るまで歌う」


この詩は刺さるなあ。新曲はNOWというらしいが、その最後の行。この曲のシンセがすごく印象的で、早く曲として聴けるようになるといいなと思う。そしてこの詩のプライベート感こそが、稲葉さんがソロでこれを歌うことの意味を表してるんだろうなと思う。


新曲といえば、アンコールで演った、最近配信になった “BANTAM”ね、あれはライブ映えもするし盛り上がるし、ライブで聴いてもいいアレンジだと思う。ドラム、ベース、ギターのバランスが最高。これの時のDURANくんの足のステップが可愛かった。そして!この曲でようやく!そこまで封印していた「稲葉さんTシャツ裾持ってぺろっと捲り上げリアルヘソ出し超サービスタイム」復活!w





で!

絶対にこれだけは書かなくっちゃの話。

最後の最後、挨拶をして、メンバーを一人ずつ奥へ返すシーンで、徳ちゃんの番が来た時、徳ちゃんは稲葉さんに向かって、ばっと長い腕を広げて、思い切り稲葉さんをぎゅっとハグするんだよね。あれね、あれ、見てる方はもう昇天しますよ(爆笑。大変でしたもう色々w


ライブの準備を始めた時から「愛しかなかった」」「愛しか感じなかった」と語る稲葉さん。堪らんですわ。稲葉さん、見ている私達も愛しか感じてません。稲葉さんと、稲葉さんを囲む全てに対して。しかしながら「愛しかねえぞ!」の後、「どうしましょう!」って言う辺りがまさに稲葉さんだなあw





とまあ、ぐだぐだ書いていたら4,700文字を超えてましたw

まとまってないですがこの辺で。


愛しかねえぞ!


お写真は全て公式インスタ様よりお借りしました。

そしておまけ。これは珍しい、大賀くんと麻井くんのツーショット(真ん中)。





文:見る聴く「キミと京都できゅんきゅんデート!ー小野塚晃×大楠雄蔵 鍵盤祭りvol.3@京都RAGー」(配信にて)



 小野塚さんのインスタより。素敵な写真だなあ。


 仕事上、1月は毎年多忙である。しかし今年程多忙だったことは近年なかった。そのため、見るはずだった配信ライブのチケットを買う暇(いとま)さえなかったくらいだ。


 が、何があってもこれだけはじっくりと堪能したかった!我らが愛しのインストバンドSensationのキーボーディスト!大楠雄蔵さんと、大楠さんのレーベルメイト兼大楠さん憧れのピアニスト、小野塚晃さんの、ツイン鍵盤弾きサマがお送りする「鍵盤祭り」の第2回目のライブの配信である。


 忘れるといけないので先に言っておく。「京都RAG」様、いつも素晴らしい音での配信、ありがとうございます。映像も美しく、配信が途切れることも全くなく、大変リーズナブルな価格で1週間見せて頂けるなんて、こんなライブハウス他にございません。これからもどうか宜しくお願いします。


(ところで我が山梨は甲府の「桜座」さまにも配信を行える設備があり、音も映像もなかなかいいので、小野塚さん大楠さん、次回以降、海の近くのライブでお魚とお酒を十二分に堪能して頂いてからで構いませんので、いつか!いつの日か!桜座にも!山の幸ならあるので!ワインも美味しいので!どうかどうか!新酒なら秋がお勧め!←切実すぎw)


 また、ライブのダイジェスト動画を大楠さんがインスタにあげてくれているので、是非見て頂きたい。





 さて、ライブ。

 1曲目と2曲目は前回(昨年10月)もプレイされた小野塚先輩オリジナルの「ものしりBird」と「セカンド・ライン」。前回と同じと言ってもライブなので、アドリブなんかは当然前回とは違うバージョンで聞かせてくれる。前回の配信もほんとによく聞いた。


 小野塚先輩用の、真上から映すカメラがあって、これがブルーノートっぽくて素敵。鍵盤を真上から映す。これは弦楽器にはない楽しみのひとつだと思う。ドラムも真上からっていいよね。大楠くんを映すカメラも前回よりグレードアップした気がした。角度とか増えたような気がしたんだけど、違うかなあ?

 そのカメラだけど、1曲目終わった後でお店の方がポジションを直しに来てくれるところなんか、またレア感というかリアル感があって、配信ながら距離感が縮まって嬉しい。



 小野塚先輩曰く、鍵盤祭り=「デートバージョン」。前日の大阪のライブにはドラムに梶原大志郎さんが、そしてベースには我らがSensationのベーシスト、麻井寛史さんが入ってたんだよねえ(このライブの告知をインスタでする際、大楠さんが麻井さんのことを「バンドメイト」という言葉で呼んだのね。私その言葉が余りに嬉しくて泣きそうになってしまったw いい言葉じゃない?バンドメイトって)。いっや〜、これ、ほんと、見たかったわぁ。会場のhillsパン工場様はあまり配信を積極的にされないハコなので、すごーぉく残念ではあったが、こうしてお二人がお話してくれるので、様子を伺えて嬉しい(とはいえヒルパン様、どうか今後、配信も多めにお願いできないでしょうか)。そして、このデートバージョンも、私はこれはこれで好きなのである。大好きなミュージシャンの仲睦まじいデートっぷりが見られるなんて最高じゃない?





 この2枚は麻井さんのTwitterより。盛り上がってるなあ〜。


 で、3曲目からが「未開の地」(笑)。まずは大楠くんが持ってきたBob Jamesの “MIND GAMES”!おおボブ・ジェームス!去年見たよブルーノートの配信!などと興奮して見始める。原曲はメロディをサックスが奏でており、なかなかゴージャスなイメージなのだけど、そこをあえてピアノとキーボードで演る訳よ。


 大楠くん曰く「小野塚さんに弾いて欲しい曲が浮かんじゃうんですよね」これは解るなあ。自分が一番いいポジションで聴ける訳じゃない?勿論自分も演るんだけど。でも、「この人のこれを聴きたいなあ〜」という気持ちは、とても理解できる。


 でさ、これがさあ。もうさあ、最高な訳よ!!!


 大楠くんの演奏後の一言を聞けば、どのくらい素晴らしいプレイだったかが解ろうというもの。


「おお〜(笑)。おお〜です!ありがとうございます!聴きたかったもの以上の、なんでしょう?この張り詰めた緊張感と、この、間を楽しむ、音が鳴ってないところこそ、なんかもう、なんかそういう時、内股になってます僕は!きゅん!ってなってます!」


 大楠くん、楽しいなwww

 でも本当なのよ。「音の鳴ってないところの、その間」こその味わいっていうのかなあ。そのさあ、なんというか、スリリングな心地よさというかね、そんなのがガッツリと感じられるのよ。

 バンドだからこその良さってのも勿論あるよね?私もバンド贔屓なのでそれもよく解るんだけど、鍵盤の音の潔さが、そのまま伝わってくる、その味わいも堪らなくいい。



 4曲目も大楠くんが持ってきた、Rhythm Logicの “Rhythm Method”という曲。ものすっごくかっこいい曲なんだけど、誰の曲か解らなくて、そしたら後日大楠さんがインスタ投稿で書いてくれていた。本当に嬉しかった。

 前日にはバンドバージョンでプレイしたとのこと。原曲(サブスクにはないので、購入したよ。アルバムごとw)を聴くと、尚のことバンドでも聴きたくなった(麻井さんのベース超絶かっこよかったと想像)が、大楠くんはやっぱしこれも、「小野塚さんのピアノで聴いてみたかった」のだそう。だけどデートバージョンを聴くと、それも理解出来た。確かにこの、音数が少ないからこその良さがあって、原曲より夜が似合う、大人のテイストに仕上がっている。私はこのデートバージョン、マジで音源欲しいと思うくらい好きだ。


 リアルタイム配信中に麻井くんも見ていたのか、「心地いい〜」とツイートしていたけど、まさにそんな感じ。ずっとこの音の中に揺蕩っていたい気にさせられる。大楠くんのいい具合の跳ね方と小野塚先輩の潤ったピアノサウンド、実に最高ですわ。永遠に聴いていられる。鍵盤2台でこのGroovyさ。堪らん。

 演奏後、「汗びしょびしょです」の大楠くんに「今日はヒートテック着てないよね?」と小野塚先輩。ステージでヒートテックは暑かろう笑。



 小野塚先輩曰く「2人でサッカーしてるようなもの」である鍵盤デートライブは大変だとのことだけど、そのハードでエキサイティングなデートの様子、これからも楽しませて頂きたいと思う。


 じゃあ次回から、セットリストのことを「デートプラン」とか呼んだ方がいいのか?w




 5曲目は「園芸用ホース 」(笑)を使った、前回のライブではラストソングだったJoeの “I Wanna Know”  脳が揺れるようになるんだねあれって。結構大変なんだね。「タダでさえ脳みそ人より揺れてる方なのに」って大楠くん!www

 トークボックスのこの曲も、今後定番になるのかも。包み込むように、じゃなくて、「(小野塚先輩に)包み込まれるように」歌う大楠くん、気持ちよさそうだわほんと。聴いているこちらも気持ちいいのだけどね。演奏後「もうどうなってもいい!と思いながら、包み込まさせて頂きました」。どうなってもいい、ってwww



 1stセットラストは前回と同じジョンスコの「ホッテントット」。このオルガンサウンドがまた痺れるのよ。

 で、2ndセット1曲目は、我らがSensationの “Aqua”をデートバージョンで!前もめちゃくちゃよかったけど、今回もすんごくいい。

 さっきも書いたけど、小野塚先輩のピアノの音って潤ってるんだよね。だからAquaにほんとによく似合うの。大楠くんも最後に「お気に入り中のお気に入り」のバージョンって言ってたけど、それは解るわ。Sensationのファンとしても、この曲の美しさを最大限に引き出してくれてるバージョンだと思う。私は、あからさまな泣きの音よりも、こういう、凛とした美しい、涙が流れるのを堪えるような響きがあるのがいい。


 だから徳ちゃん=徳永暁人さんもこんな風に言ったんだろうけどさ…(笑)


「こちらですね。第1回目の時に、実は後ろの方でね、doaの徳永さんが見にこられてたんですね。遊びに行くよ!って急に連絡が来て。『じゃあ徳永さんの名前で入れるようにしておきますんで』って言ったら『もうチケット買ったから大丈夫!』って来て(笑)。わざわざご自分で予約して来てくださったんですけども。この “Aqua”を聴いてですね、

『大楠ちゃん!なんか、バンドバージョンより良くない⁈』

って(大爆笑)」


徳ちゃああああん!!!wwwwww

もう大ウケwww

私はSensationのファンだけど!でも爆笑した。


「…これはちょっと問題発言にはなるかもしれないんですけれども、ピアノバージョンの美しさがですね、まさかこんなに、このバージョンにぴったりな曲とは気づいてなくって。常にバンドで演奏してたので。小野塚さんのピアノがまた、このAquaを生かしてくれたというか。生まれ変わったかのような感じに、凄い思いまして。そのようなお言葉、頂いております」


と、大楠くんが続けると、小野塚先輩、


「元々の曲がいいんですよ」


と。

 小野塚先輩。Sensationファンとして、一生ついて行きます(笑)。




 いいなあ。こんな素敵なお二人と、飲み会してみたい笑。


 2曲目は前回もプレイされた小野塚先輩の「タイトル未定M9」。タイトル募集中だそうだ。素晴らしいタイトルをつけてください、とのこと。先輩、そんなこと言われたら本気で考えますよ?私、こう見えてタイトルマニアですから(どこで発揮するんだよそのマニアっぷりw)。で、どこに出したらいいんですか?タイトル案www



 3曲目は大楠くんのタイトル未定のオリジナル。前回も演奏されたヤツだね。これ、Electric Circusで演奏されたよね。あの頃全然時間がなくて、結局配信2回くらいしか見られなかったんだけど。ノスタルジーを感じられる、優しい曲。派手さはないんだけど、聴けば聴く程に味わいが増す、そんなメロディが印象的。



 4曲目は小野塚先輩の「風の記憶」。「未来にも過去にも繋がって風が吹いている」という先輩の言葉が心に残る。

 これも前にも書いたと思うけど、小野塚さんは本当に、SNSなどに綴る言葉に無駄がなく、的確だけど、温かみがあって、胸にじんと響く。その言葉通りの音と曲。ピアノだからこそ、鍵盤だからこその表現力を感じる1曲だった。


 こんなお人柄だけど、たま〜にちょい過激な発言があって(笑)、ユーモアがあるなあと思う。そういうところ好きだ。プロフィールを拝見したら、なんと獅子座なのですね⁈星座が一緒なんてちょっと嬉しいサプライズ。


 時間なくてインスタにあげてないんだけど、小野塚さんがピアノで参加されている昨年の渡辺貞夫さんのブルーノート東京でのライブ、実は配信(2日間しかなかったのよ〜!)で見ている。すごくよかったよ。小野塚さん、信頼されてるんだな〜という雰囲気が伝わってきたし。1曲目はナベサダさんのソロだったんだけど、大っ好きなジャズピアニスト、ホレス・シルヴァーの “Peace”という曲で、それも凄く記憶に残っている。

 ピアニストの曲をサックスで演るんだもの、バンドの曲を鍵盤オンリーで演って何がいかんのや〜という感じよね(笑)。



 互いのライブなどの告知を挟んで(大楠さんのThat’s Music! 配信しないの〜⁈)5曲目、前日バンドでもプレイした小野塚先輩オリジナル、タイトル未定のM7。これがまた!タイトかつゴージャスでかっこいいんだ!!!今回めちゃくちゃ気に入った1曲。互いのノリを確かめるみたいに楽しそうにプレイされる2人。このデートバージョンが最高にいいからこそ、これも…ああ、バンドでも聴いてみたかった…。これにドラムなんてどんな風に入るんだろう?凄く興味ある。

 あとさ、これさ、ビッグバンドとかでも聴いてみたいんだけど!ブラスバリバリに入れてさ!そういうのどうでしょう⁈ねえ小野塚先輩!(提案するのかw



 6曲目は、これも前回のライブでも演奏してくれた小野塚先輩のヤンチャ曲 “Party Jam” そして!「3回目もある」「もっと長く続けていきたいと思います」との先輩の言葉!感涙!いつかは私も、生演奏を聴ける日が来るかなあ〜なんて、ほんのちょっと希望を持ちたくなるような陽気なサウンド。好きだ。


 で!

 「次はぜひ、お魚とお酒が美味しい日本海方面へ」という、次回ライブの希望なんか出ちゃったりして(笑)、こうなったら全国津々浦々「鍵盤があるところならどこへでも!」で行っちゃってください!と思ってたら小野塚先輩が、


「なので、ぜひ、皆様に応援頂いてね、配信ご覧になってる人の街に、今度は行くかもしれません。その時は生でお楽しみ頂ければなと思います」


 感涙を通り越してココロは号泣だった。

 いやあ…。


 こんなことを、こんなにきちんとした言葉で言って下さるミュージシャン、今まで誰も、本当に誰もいなかった。実現するとかしないとかじゃなくてさ、気持ちがあるからこそ、こういう言葉が出てくるのでしょう?かもしれない、でもいいのよ。希望がもらえれば。

 もうさあ、仕事柄セルフテリトリーからどうしても出られない私のようなヤツにはさ、小野塚先輩のこの言葉が沁みて沁みて仕方がなかった。


 小野塚先輩。一生ついて行きます。大楠さんの後から。

 行きますから、よかったら本当に来てください、美味しいワインを飲みに。つまみもそれなりにありますので(笑)。あ、勿論本当に来てくださったらワイン差し入れさせて頂きます!私の好みではありますが。

 あ〜何持って行こうかな〜(妄想。



 そして!

 本気のサプライズはここからよ。

 最後にもう1曲だけ、のアンコール!の超有名曲。


「みんな知ってるのにうまく弾けた試しがない(笑)」

「あえてそれを(笑)。事故も起こるかもしれない!まさにセッション!ということで」


 で、演ってくれたのが、チック・コリアの “Spain”


 タブレットに向かって部屋で絶叫した。

 

 大楠さんが、1回目のライブの前に、インスタのストーリーでリクエストを募ったのだが、私はアホみたいに、思いつくままに何曲も書いて送信した(迷惑だったろうw)。


 その時、一番最初に書いたのが、Spainだったのだ。


 ベタな選曲だとは思ったが、一流どころの鍵盤2台で聴きたいっつったらこれでしょう!

 小曽根真さんも良くライブのアンコールで演奏されるけれど、この曲は、エレキ的バンドもブラス的ビッグバンドも全部!全部めちゃくちゃ大好きだけど!だけどチック・コリアだよ⁈そらやっぱし鍵盤でしょう⁈と。

 激しくて、切なくて、でもとってもエレガント。この優雅さ。まさにピアノの真骨頂だよなあ。

 画面のこちら側で、あのパートでちゃんとクラップを入れて聴きました。泣いてました嬉しくて。


 私以外にもリクエストされた方、いらしたと思いますが、本当に本当にほんっとうーに、嬉しかったです。小野塚さん、大楠さん、心から感謝します。

 このお二人だからこその美しいSpain、堪能させて頂きました。




 ここのところ疲労感が満載で、楽しいはずのものを見るのにもエネルギー消耗されそうで敬遠していた程疲れが溜まっていたのだが、このライブは、まさに心に栄養をもたらしてくれたように感じた。


「またやりますので、よろしくお願いします」

「ありがとうございました」

 お二人の最後の言葉、楽しみにしております。


 久々に6000字書いたぜぃw


 写真は小野塚さんのインスタ以外は大楠さんのTwitterよりお借りしました。