文:見る「シーズンエンド、エンドレスラブーB'z presents LIVE FRIENDS(配信にて)」




♪B'z presents LIVE FRIENDS (配信)


 いやあ、やっと見た笑。配信ライブ立て込んでて、なかなか最後まで行きつかなかったので、見終わるかどうかヒヤヒヤしたが、我らが大賀くんが出ている以上最後まで見ないなんてあり得ないので、頑張って年内に見終わることに成功した(大袈裟な)。



 ライブとは言ってもいつものB'zのライブとは趣が違い、まるでお芝居を見ているかのようなセッティングが新鮮だった。稲葉さんという主人公がいて、その主人公を盛り上げるバンドがいるというね。


 そう、稲葉さんだったよねえ、今回のライブは。舞台に立つ姿が美しいのなんの。バンドの真ん中に稲葉さんがいて、ストーリーの主人公を見事に演じていたって感じ。





 そのバンド、と言っていいか分からないけど、とにかくバックが素晴らしかった。特に今回、第2の主役は確実に、ストリングス・ブラス・コーラス・パーカッション、そしてピアノだったと思う。


 ストリングスの優美さ、切なさは、稲葉さんの書いた歌詞を体現するかの如く。ストリングスのお姉さまたちが、ほんっとに見事なほど、全員美人なのも圧巻だった。あれさあ、顔の審査とかないよねえ?笑 そのくらい素敵な女性たちばかりだった。倉木麻衣ちゃんの配信ライブの時も思ったけど、ステージに女性が多いってこんなにも華やかになるのね。いいなあこういうの。


 そしてブラス、特にサックスの力強さと哀愁が、稲葉さんの声と見事にマッチ。テナーとソプラノサックスの音色が特に耳に残った。またフルートは木管だけど、これも透明感があって心を震わせた。もちろんノブさんのパーカッションの様々な音は、稲葉さんが体現する主人公の心理を映すみたいに色とりどり。そう、気持ちってさ、ひとつじゃないもんねえ。


 キーボードの小野塚さんが、特典映像の中で、「目立たないけど…注目してほしい」というようなことを言っていたけど、何をおっしゃるって感じですよほんと。今回、ピアノの音色くらい目立っていた音はない。鍵盤特有の美しい音が会場を包む様を、画面越しからも見ることができて感無量であった。小野塚さん、素晴らしかったですほんと。


 でもさなんつっても場を持ってってたのがコーラスだよねえ。坪倉唯子お姉さま。もう最高でした。「傷心」での稲葉さんとの掛け合い。あれもう大興奮よ。かっこいいし聞き応え十分だし。で、その時思ったの。あのさ、ツインボーカルものを稲葉さんもやったらどうかなあ。こんなに坪倉姉さんと互角に歌い合えるのだから、こんな感じで、ツインで歌うってのもありじゃないかなって。


 少し前に、徳ちゃんがさ、「けんとくチャンネル」で、BOMBER GIRLをカバーしたじゃない?あれを思い出してね。もちろん稲葉さんの声は個性的だから、ひとりで持っていってしまう可能性もあるのだけど、でも誰かと歌い合わせた時のこのいつもと違う感動を、また味わいたいなあって思ってしまった。是非いつか。

 あるいはさ、ゲストボーカルでもいいよ。ほら、Sensationとかさ、ゲストボーカルものがあるじゃない?ね?いいと思わないあ?え?私だけ?w





 大好きすぎる「僕の罪」「Snow」「傷心」そしてアンコールの「結晶」、この辺は絶品だった。例えばさ、いつものB'zのライブが、ヘビーディッシュが並ぶバイキング式のディナーなら、今回はコースで出てくるお行儀のいいディナーの感じ。いいねえたまには。こういう形式のライブ、今後も定期的にやったらどうかしらね。





 で、まあ私としては、大賀くんに話を振らないわけにはいかない訳よね。だって大賀くん中心に見てるんだから。だんだん慣れてきたわ。画面の左端だけ中心に見ることにさ。


 エレキのカッティングやアコギなど、相変わらずどれもいい音なんだけど、特に今回、Sensation #4という名前のついた、後半に出てくるシルバーのギターの音の良さが光っていたように思う。もうね、文字通り光ってるのよ音が。ブラスにもよく合う音だしね。


 よく合う、といえば、稲葉さんのMCの後ろで流れているギターの音色は全て大賀くんが弾いているんだけど、どうしてもそのギターを端から端まで聴きたくて、なもんで稲葉さんのMCが頭に全く入ってこなくてね笑。あれには参った。


 個人的にはやはり、大好きな曲ってこともあって、「結晶」でのプレイが最も印象に残ったかな。「ある密かな恋」の後ろとかも、軽やかでキラキラしているし。「sasanqua」の、短い間の柔らかい音色も好きだった。まあ、ひとつなんて到底選べないかな。全部好きだからさ。

 「ある密かな」ではYTのベースも好きだったわ。YTさあ、髪切ってとっても可愛くなった気がする。「髪切ったんだ。可愛くなったね」って私は彼氏かwww





 いつもと趣向を変えたライブだったが、とっても懐かしい曲も並び、配信であれ満足だった。大賀くんがもっと映ってたらもっと満足したけどさ笑。

 最後にTAKが、いつもの静かな優しい声で、UNITEの時とは若干方向が違う、控えめで誰に対しても思いやりのある挨拶をした。個人的には、あれこそTAKの本心だったと思いたい。



 演者としては観客がいないというのは、テンションを保つ意味でも相当の苦行を強いられるものなのかもしれないと、最近になってようやく解るようになった。それでも、その難しさの中で、私達に素晴らしい音を届けてくれようとするミュージシャンがいる。


 だからこそ観客が入った時の喜びは、それこそひとしおなのだろう。そのことを、私達オーディエンスも慮らなければならない。


 同時に、そこに行きたくても手の届かない場所に(フィジカルでもメンタルでも)いるオーディエンスのことを、知ってほしいというのも、本音だったりする。


 その、互いの本音の間で、どう折り合いをつけていくのか。

 奏でるものと聴くものの違いはあれど、音楽を愛するもの同士の、これからの課題である、なんてことを2021年の年末に思った。

 愛がある、故にね。










文:見る「僕らの同級生アイドルー『年忘れ満園庄太郎ソロライブ&ライブ配信』」





♪「年忘れ満園庄太郎ソロライブ&ライブ配信」12月26日(配信は1週間)


 前から見たいと思ってた庄ちゃんこと満園庄太郎さんの、12月26日のソロライブが配信されることになったと知り、ソッコーでチケットを取った。

 庄ちゃんは私と同い年。まさに文字通りの同級生アイドルなのだ。同じく元クラスメイトで親友のK(彼女は庄ちゃんに「アラミス」とニックネームをつけた張本人である)に連絡して誘うと相変わらずのノリの良さでチケットを買うと言ってくれた。また、これは庄ちゃんよりはだいぶ若い私のウェブ友だが、彼女もチケットをゲット。更に言えば、前日メッセージ経由でクリスマスカードを送らせて貰った庄ちゃんファンの女子からは、現地に行くのだと連絡が来て、何だか友達みんなでライブに参加している気分で配信を待った。


 私はこれまでライブといえば、ライブを見ている時間と、一緒に行く友人と過ごすホテルライフが全てであり、まあきっとそれは仮にライブに行けるようになってからも同じなんだろうけど、でも、こうしてウェブでの繋がりが出来、いろんな方と気持ちよくお話するようになった訳だから、今後もし機会があればぜひ、コロナ禍に繋がってくれた皆さんと、ライブでお会いしてみたいものである。きっと一緒に行ってくれるKもこれには同意してくれるのではないかと思う。


 庄ちゃんは私と誕生日が2ヶ月と違わない、本当の同級生である。だからこそ、庄ちゃんがこの夏、病に倒れた時は本当に心配だった。どこか人ごとに思えず、早く、いや、ゆっくりでいいから元気になって欲しいと本気で願った。そんな気持ちで、庄ちゃん宛のカードを作り、やはりウェブ経由で送らせて貰ったことがある。

 すると、お返事が来るのである。短い一言ではあっても、顔文字付きのお返事だ。まさかと思った。自分が好きなミュージシャンから返事が来るなんて考えもしなかったから。しかもあのB'zのサポートメンバーだった庄ちゃんからである。本当に驚いた。

 庄ちゃんはそのくらいフレンドリーで、私達の目線を分かってくれている、そんなミュージシャンである。





 アットホームな感じのライブハウスで庄ちゃんのソロライブは始まった。オーディエンスもすごく近い距離にいるのが配信画面からも解る。一緒になって拍手している気分。しかも「配信を見て下さってる人もいるんだよね。はーい、庄ちゃんだよー」なんて言いながら画面に向かって手を振ってくれるのである。これにヤラレないファンはいないだろう。さすがは僕らのアイドル満園庄太郎。


 私は高尾山からだいぶ西に向かったところに住んでいる、とも言えるので、1曲目の「高尾山」はとてもインパクトのある楽しい曲だった。しかもここで披露されたB'z 5ERASの時の庄ちゃんのエピソードがたまらなく面白かった。いや、面白かったと言っては庄ちゃんに申し訳ないのだけれど、でも実際、気持ちが解るだけにお腹を抱えて笑った。まあねえ、そりゃあ神経使うよねえ。あのメンツの中でさ、どこで庄ちゃんがファイヤーするのかって話になって、しかもあの短い間に火をつけなきゃならないってなったら、ねえ。


 でもさ、この、笑いってのが大事なんだよね。いや、別にライブが漫談のようだったという訳ではなくて(若干そんな雰囲気もあったけどw)、こんな時代になっちゃった訳だから、やっぱり笑い声が出るってのは大事なことだと思うの。ほら、よく言うじゃない?笑うだけで免疫力が上がるって。ほんとそうだと思う。





 庄ちゃんの作る歌は綺麗なメロディで、そこにふわふわとした声が重なる。ものすごく意外だった。あんなに激しいベースプレイヤーな訳だから、こんな曲作るんだと知った時は「へえ〜」という感じだった。が、ベースにあるのが憂歌団やニール・ヤング、RCサクセションに矢野顕子なんて名前なんだと知り、納得。なるほどねえ。「風」「ミルクティー」「君とデート」といった、ちょっと可愛らしい曲が印象的だった。


 恋に上手くいかなかった若い頃のエピソードなんかも私にはちょっと意外。アイドルなんだし、絶対モテ組だと思ってたし。まあ、モテるからって、自分の好きな相手と全部上手くいくかって言ったらそうじゃないけどさ。


 また、お兄さん達の話もとっても楽しかった。三男の庄ちゃんから見たお兄さんのドラマー、英二さんのお話も。それにしても庄ちゃんの言った、「子供の体重くらいの…」ってとこは大爆笑だった。そっちの業界にいる人間にはもうたまらなくツボだった。私、会場にいたら「そこ笑いすぎ」って突っ込まれるほど笑ったと思う。今度このセリフ使わせて貰うことにするw





 一緒に音楽をやって来たB'zでの、そして他のところでも1番の相棒とも呼べる黒瀬蛙一さんや、扇田裕太郎さん、セキショウさんのお名前なんかも随所に出てきて、詳しい方だったらきっとワクワクして聞いたと思う。私個人としては、ローリー寺西さんとのお話が楽しかった。懐かしい、すかんち。


 「ベース1本でよくこんな」と褒めて頂いたそうだが、私もそう思った。というか、ベースをあんな弾き方するってのがまず発想になかった。まるで普通のギターと同じように庄ちゃんはベースを奏でる。そこが新鮮だった。ベースってさ、単音の美学みたいなところがあって、そここそに味わいがあるんだと思っていたけど、そうじゃないのね。無限の魅力なのね。今回のライブはそれに気づかせてくれた。指弾き、ピック、ストローク、なんでもありのプレイスタイルがたまらなくカッコよかった。



 1番面白かったのが第2部の冒頭、庄ちゃんの衣装=私服=テロンテロンシャツのじゃんけん抽選大会だよね。「これをさメルカリで…ってこともあるのか…じゃあ、やめまーす」って庄ちゃん!w そこにいるのはあるいは見てんのは庄ちゃんのガチのファンしかいないから!www 



 Blow Again BlowやAlwaysなんかも大好きだけど、私はベースが主体の「アナスタシア」が好きだった。コードは繰り返しとはいえ、インスト特有のドラマティックな展開で、聴きごたえ十分だった。


 そこで庄ちゃんに勝手にリクエスト。もしね、ソロアルバムを作る計画があったら、歌物だけじゃなくて、インストも入れてほしい。ぜひベースで。


 なんかね、勝手にね、満園だけにFull of Gardenって言葉がタイトルとして浮かんでさ、でね、アルバムジャケットの中で庄ちゃんはね、緑とお花に囲まれた、あまり作り込まれてないイギリス風のお庭に、テロンテロンシャツ着て佇んでてさ、こっち向いて柔らかく笑ってるの。長いふわふわの髪を靡かせて。どう?こんなの素敵じゃない?





 カッコつけてないってことはなんてカッコいいんだろうって、庄ちゃんを見ていてつくづく思った。年齢や家庭など、こんなにプライベートを嫌味なく上手に、正直に、明るくファンに伝えられるのも才能だと思う。きっと庄ちゃんは意識していないだろうけど。だから庄ちゃんは私達のアイドルなのよねえ。

 アンコールで演奏してくれたひとりツェッペリンも最高だった。会場のお客さんとの会話の掛け合いも、配信組でも一緒に楽しめた。



 庄太郎さん、いつだったか頂いたメッセージへのお返事に、「文章も嬉しかったです」と書いてくれましたね。私、あの一言がどれほど嬉しかったか解りません。文を書くことが大好きな私ですが、自分の書いたものが、人に、相手に通じるのだとあらためて知った時の感動は、どんな言葉でも言い表せない程でした。ありがとうございました。

 これからもどうか、お体に気をつけながら、ガンガンファイヤーしちゃってください。私達は、あなたのその勇姿を見るのを、これからもずっと楽しみにしております。









文:見る「アイウエオ作文〜!ー大田紳一郎ソロライブ 『Singin'man's“The Bandwagon”』 ~アコースティック☆スペシャル~ 【DAY1】(配信ライブ)」




♪大田紳一郎ソロライブ 『Singin'man's“The Bandwagon”』 ~アコースティック☆スペシャル~ 【DAY1】



 圧倒的に歌の上手い人、というのがいる。味があるとか個性とか、そういうことももちろん大事だし、どっちかというと私はそちらに属する人の歌の方が馴染みがあるし、好んで聞いてきた方だと思う。


 とはいえ、実は1番最初に好きになったミュージシャンは、オフコースの小田和正さんだった。小学校の時だ笑。圧倒的に歌の上手い人といえば、小田さんを置いて他にいないと思うので、原点は「歌の上手い人っていいな」だったのだろう。


 今回の配信ライブを見て、その小田さんが好きだったという線が、大田さんにつながった気がした。とにかくもう、圧倒的に歌が上手い。歌唱力なんていうごく当たり前の言葉を、ものすっごく久しぶりに思い出した。

 配信は26日まで。DAY2は来月。



 大田さんが歌が上手いのはわかっていたつもりだったけれど、やはりそれは、コーラスで聞く時はもとより、こうしてソロライブで歌う時にこそ表に出てくる。高い音も低い音も自在に操りながら、この力強い声。でもやたら太い訳ではない、透明感のある声が、真っ直ぐに聞くものの心に迫ってくる。


 なんて書くとえらいこと真面目な歌手!って感じだけど、実はそうではなく、というか、実にユニークで楽しいのが大田さんのソロライブ。メンバー紹介だけで笑いが取れるっていうのは、私が見てきたライブではなかなかなかったかと思うw。doaでは恒例のようだが、サンタガウンを着てくれたり(コスプレ?w)、途中お楽しみコーナーがあって、「アイウエオ作文~♪」なんてのが始まったりするとは思わなかったよwww 配信ライブで、オーディエンスが目の前にいないのに、こんなに楽しませてくれる大田さん。さすがエンターテインメントの王者・獅子座男子!笑



 選曲がまた最高。過去に在籍したバンドでの曲とのことだったが、Oh Shiny Days(Twinzer)、Flash  Back(Rad Hammer)、この2曲は極上だった。いっやあ、なんていい曲なんだ!これはないのか配信にっ!と本気で思ったくらい。こういう思いがけない曲に出会えるのも、バンドメンバーのソロライブとか、ちょっと特別感のあるライブの醍醐味なのかもしれない。


 また、doaの曲の中から歌ってくれた3曲のうち、「季節が変わる頃またここで会おう」、恋人との別れを歌ったものだろうが、私にはもっと普遍的な「別れ」の曲に聞こえた。大田さんの書いた歌詞が実にグッとくる。そしてdoaといえばもちろん、作曲は我らが徳ちゃんこと徳永暁人さん。切ないメロディを大々的に出すのではなく、抑え気味にしているところがまたニクい。



季節が変わる頃またここで会おう

その時はもう少し笑おう

それが叶わない約束だと分かってる

想い出が何度時を止めても

その声が痛みを許しても

さよならは今 未来への誓い



 夜中一人でワインを飲みながら、母を思って泣いた。久しぶりに思い切り泣いた。

 なのにその後「アイウエオ作文~!」だもんね笑。さすが、エンタメの王者だわ。






 さて、大田さんももちろん素敵だったんだけど、私としてはやっぱしサポートのメンバーにも話を向けたいのよ。

 大体、これを見ようと思ったきっかけはSensaionの2人がいたからだし。


 麻井くんが綺麗な声をしているのは植田真梨恵嬢の配信ライブの時に気づいていたけど、いやあ、大楠くん、いい声してますわ。大賀くん、麻井くん、大楠くんの3人では、大楠くんが多分1番よく通る声。真っ直ぐで太いけど艶があるのよ。こういう声の人はごまかしが効かない。だからこその良さがあるんだよね。


 麻井くんはそれとはどっちかって言うと真逆で、高めのややハスキーな声。これがコーラスでハモるとものすっごくいい響きになるんだ。おしゃべりする時の低めの声と全然違うのがまた素敵。


 大賀くんはちなみに、麻井くんに近い声質かなと思う。高くてややハスキー。違いがあるとすれば、麻井くんの声はソフト、大賀くんの声はソリッド。だから絡むと堪らん程いいハーモニーになるんだろうなあ、と。






 それと思ったのは、2人とも指が長い。すっごくキレイ。大楠くんの鍵盤を弾く指、本当に優雅だった。また麻井くんがこう、ベースに指をあてがうじゃない?それも絵になるのよ。ミュージシャンってのはさ、演奏する姿もサマになる生き物よね。そんなことを考えながら見た。


 が、この2人もこのバンド=宴会部長大田さんに見込まれるだけのことはあって、やっぱしユニーク。大楠くんが楽しいキャラってのは、前にdoaのLive Campの配信見た時にも思ったけど。今回もそんなに出番はなかったにしても、やっぱり楽しそうなことには変わりなくて。彼はきっと、自分自身が楽しいことが大好きなんじゃないかなあ?


 でも今回、おいしかったのは麻井くんだよね。アイウエオ作文の時とかさ。「スノーが」のあれは笑った、ホント。


 大田さんがきっとこういうのが好きなんだろうね。みんなで和気藹々としながらも、プロとしての音楽をバシッと奏でて行くっていうさ。みんながワンフレーズずつ歌ってくれた、井上陽水奥田民生の「ありがとう」なんて音楽としてもエンタメとしても最高だった。


 大楠くんも麻井くんも、大きくたくさん映し出されていて、Sensationファンとしてはどんだけサービスいいんだって言いたくなる程の映像だった。そういえば前半始まってすぐに、来月の配信ライブの宣伝してたっけね笑。大丈夫よ、もうチケット押さえてあるからw





 ラストソングのMr. BIGのTo Be with Youって、私が1番最初に若い人たち向けに和訳をした曲だったので、とっても嬉しかった。そういえば、彼らの中に、やはりバンドを組んでいるギター少年がいて、あれをコピーしたって言ってたっけなあ。


 他にも、クリスマスならではのヤマタツのあれがあったり、doaの曲で一度聴きたかった「酔っぱライアー」があったり(この曲大好きよ)と、本当にバラエティに富んだセレクトだった。


 次回、もし足を運ぶことが叶わなくても、配信があったら絶対見たいな。行ければ行ってみたいとさえ思ったわ。いずれにしても、この方々のライブ、多分この先ずっと楽しみだと思う。今回配信で見られてほんとよかった。

 1枚目の写真はTwitterより。







文:見る「会員価格とはいえ2,000円ってのは破格過ぎませんかブルーノートさんーBLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guests KAZUMI WATANABE, TAKASHI MASUZAKI & YOSUKE ONUMA (at December 15th, 2021 配信にて)」




 配信ライブってどうやら世間では賛否両論あるみたいだよね。まあ私は絶対的に賛成派なんだけど。今日書くようなライブって絶対都会の平日に行われることが多いから、仮に物理的に行ける世の中であったとしても、行くことは叶わない訳よ。それが、配信だと叶っちゃう。だから思うんだけど、この世の中がいつか正常に戻ったとしても、配信ライブってのはやめないで欲しいなあ。


 配信ライブに抵抗がない理由の一つとして、私の世代って、テレビでPV、その昔はプロモーションビデオなんて呼ばれているものが流れ出した世代なのね。それがとっても楽しくて。PVってのは、ライブのこともあったけど、作り込んだ映像だったことの方が多くて、見る側はその作り込んだヤツをひとつの作品として楽しんだ訳よ。楽曲とは別次元で。


 だから、配信で映像を見て楽しむってことに、もしかしたら若い人たちよりも寧ろ私達世代の方が馴染むのかも。


 私達世代がどこかって?

 私は、大好きを公言してやまない、大賀好修さんのいっこ上です。それ以上は言いませんw




♪BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guests KAZUMI WATANABE, TAKASHI MASUZAKI & YOSUKE ONUMA (at December 15th, 2021)


 リー・リトナーの来日が昨今の事情により叶わなくなり、代わりに日本のギタリスト3人、小沼ようすけ・増崎孝司・渡辺香津美を迎えて行われることとなったビッグバンドのジャズライブ@ブルーノート東京が、配信されることになり、自分のスケジュールも考えずにソッコーでチケットをゲットした。


 こんなメンツのライブ、見ることなんて滅多に出来ない。もちろんリトナー氏が来るのが1番良かったし、それが配信されないかなあと密かに思っていたのだけど、それとは別の観点でこの3人を見たら、一体どれだけ豪華なんだと。で、配信ライブ。



 ブルーノートの配信を見るのは2回目で、その時も増崎孝司さんがメイン(で徳ちゃんこと徳永暁人さんがベース弾いてた)だったので、今年増崎さん配信で見るのこれで3回目笑。


 しかしブルーノートってのはもう始まる前からテンション上がるよね。そこはかとないさざめきが聞こえると、そこはもう自宅じゃなくて会場だもんね。あの雰囲気の音をそのまま流すのがいいんだよなあ。


 エリック・ミヤシロ率いるブルーノート・オールスター・ジャズオーケストラ(BNASJOって略しても長いかw)。サックス・トロンボーン・トランペットがそれぞれ4人ずつ。それに、ピアノ、ベース、そしてあの川口千里のドラム。ブラスサウンドが身体中に染み渡るような勢い。ミヤシロ氏ももちろん指揮だけじゃなくて迫力のトランペットで仲間に入る。


 1番の注目はアルトサックスの本田雅人。若い頃、いろんなアルバムに参加しているのを見かけ、当時から「マサトクン」と勝手に呼んで、お気に入りミュージシャンに入れていたほど。ここへ来て配信とはいえ生演奏が見られるとはねえ。気分上がりっ放しである。


 ご機嫌なオリジナルナンバー “Blue Horizon”で始まり、今年他界した元スクエアの和泉宏隆氏のナンバーを集めたメドレーへ。マサトクンの奏でていた、あのなんとも言えない形のウインドシンセサイザー(下の写真みたいなの)が素晴らしくいい音だった。3Dプリンタで作って、iPadを通して音を出すんだとか言ってなかったっけ。可愛い音なのに妙に切なく響くのが不思議だった。聴いているとなんだかちょっと鼻の奥がツンとして。その後ピアニストの宮本貴奈を迎えてマイケル・ブレッカーのナンバーを。





 バンドメンバーが時折映る時に見せる、ほんの少しの笑顔がとても良かった。心からステージを楽しんでいるようで、見ているこちらも自然と笑顔になる。音を聴いているだけでも十分ハッピーなのだけど、こうしてはっきりとお顔が見えると本当に嬉しい。



 そしていよいよ、ギタリストを迎えてのコーナーへ。


 トップバッターの小沼ようすけ君。あえて「君」なのは、実は私は彼のデビューアルバムの頃からのリスナーであり、まだ若くて可愛いジャケットの写真を見て「ようすけくん」とこれまた勝手に呼んでいたからである。


 当時、ジャズをまだ聴き始めて間もない頃で、CDショップに行ってはジャズのコーナーをひとしきり眺めたり漁ったりしていた。小曽根真さんがきっかけだったと思うが、日本人のジャズミュージシャンによく目が行き、その中でようすけくんを知ったのである。ディアンジェロのBrown SugarとかジャミロクワイのVirtual Insanityのカバーが大好きで、よく聴いていた。


 ライブでは、このギタリストを呼んでのコーナーからは、来るはずだったリー・リトナー氏が選んだ6曲から2曲ずつ選んでプレイしてくれた。ようすけくんは、リーがかつてカバーしたサックス・プレイヤー、ソニー・ロリンズの「アルフィーのテーマ」と、リーのオリジナルのBoss City。


 ようすけくんは指弾きなのよ。だから音色がとっても柔らかで、耳触りが最高だった。タメのタイミングも絶妙で、程よくセクシー。リー・リトナーの音楽って端正なのに色気がある。その味がよく出ていたと思う。



 2番手は我らが増崎孝司。いやあいぶし銀だねえ。それでいながらソロの速弾きなんて痺れちゃうからね。増崎さんが途中で「これ、リトナーさん、聞いててくれるといいなあ」って言ってたんだけど、本当に聞いていらしたみたいで、ライブの2日後にリトナー氏からのメッセージが届き、動画で紹介されていた。ニコニコ笑って、とても喜んでいらした。


 ニコニコといえば増崎さんも、ギター弾く時ニコニコしている人。大賀君タイプとでも言おうか笑。嬉してく堪んないんだろうなあって感じがこちらに伝わってくる。それと同時に、客席とのコミュニケーションを上手に取ることにも気を回していて、配信だけど見ていてとってもハッピーになった。


 増崎さんのプレイしたナンバーは、2曲ともリトナー氏のオリジナルで、13とWes Bound。どっちも渋くてカッコよくて、一人で見ながらヒューヒュー言ってた笑。増崎さんのギターってキレがいいよねえ。シャープな持ち味が生きた選曲だと思う。リトナーにはウェス・モンゴメリの曲をカバーしたアルバムがあると聞き、配信見終わってから即DLしたw



 そして3人目、真打登場の渡辺香津美。1曲目は、3人の誰もが弾きたいと言わなかったという笑、最難曲Etude。でもねえ、とっても美しい曲なの!きっとみんな聞いたことあるんじゃないかなあ?耳馴染みのあるメロディだよ。この難曲が香津美さんの手にかかるとまあなんと軽々しく弾きこなしていらっしゃることか!少なくとも私にはそう見えた。


 あのね、渡辺香津美さんの左手が凄いのよ。あの方はなんであんなにネックを握る左手が滑らかに動くの?なんかね、そこだけ違う生き物みたいにね、めちゃくちゃスムーズなのよ。これは度肝抜かれたね。


 その超絶テクの大御所が奏でるもう1曲は、エリックさんたっての希望でCaptain Carib。こっれがまた、あなた、かっこいいことこの上なし!意味もなく自宅でキャーキャーしてしまうレベル。踊りまくりたい衝動を止められないってくらいよ笑。


 ここに挙げた6曲は全てサブスクされているので、興味があったらぜひ聴いて頂きたい。または、ブルーノートの動画見て、いいなあと思ったらでもいいので、お聴き頂きたい。



 3人が去ってのビッグバンドでのラストはバードランド。みんなで楽しくねっ!ってな感じでとっても幸せな気分にさせられた。更にもちろんアンコールがあって、ギタリスト3人全部呼んで、今年他界したスーパーピアニスト、チック・コリアの名曲「スペイン」を全員で。

 ちなみにこの曲の頭を聞いて「仕事人?」と言ったのは私の夫である。






 ギタリストさんたちは交代にソロを弾くんだけど、1人が終わると他の2人がそれを「いいね!」って感じでめっちゃ笑顔で讃えるんだよね。増崎さんが真ん中にいたんだけど、香津美さんと一緒に弾く時は身体を傾けて寄って弾き倒し、ようすけくんがソロを弾き終えるとようすけくんとグータッチしてるし、もう楽しそうで楽しそうで仕方ない!って感じで。


 で、それ見て思ったんだよね。

 いつかさ、こういうのに大賀くんが入ったのを見たいなと笑。


 大賀くんがギタリストとして、他のギタリストの人と共演したり、ビッグバンドと共演したりするのを見たい。ああ、Sensationの4人がビッグバンドっぽいたくさんのブラスと共演するのもいいな。ぜひ見たいな。あの4人なら十分太刀打ち出来るだけの実力派だし。ダメかなあ。すっごく見たい。


 とにかく、最高だった。配信だと分かっていても拍手せずにはいられない、そんなライブだった。





 最後に、ラスト曲の前にエリック・ミヤシロ氏が語った言葉が素晴らしかったので、少し長いが、概略を記しておく。彼のこの言葉は、本当に、音楽を愛する人には響くはずだ。



「…いまだにちょっとだけ不安が残る、かなり良くなったような気はしますけど、世界中でもまだ怪しい雰囲気が残念ながら漂っております。どうしてもこのような件が起きると、最初にカットされてしまうのが、エンターテインメントと言われている、我々の業種ですよね。


 音楽は、聞かなくても死にはしないだろう、みたいな感じで、扱われているような、僕はそんなふうにとってしまいます。でも、音楽は、生きていく中での、心の栄養ですよね。毎日頑張ろうっていう。大きな大きな役目があると思うんですよね。


 我々は生まれた時から、バースデイソング、音楽に包まれてお祝いをして頂けるじゃないですか。入学式とか終業式も、校歌とか、いろんな音楽で、送り出して頂いています。結婚式、葬式なども、音楽を使う国はたくさんあります。音楽というのは我々に密接な関係があって、かけがえのないパートナーなんですよね。辛い時とか悲しい時とか、気持ちが萎えてる時とかは、慰めてくれる。楽しい時はもっと盛り上げてくれる。大切な存在だと思います。


 でも、お客様との距離が離されてしまうのは、やっぱり贅沢と思われているからなんですよね。プラス、この音楽の輪はすごく、脆いです。一瞬の気の緩みで、お客さんとの距離が遠くなってしまいます。


 おかげさまで、配信というのが発達して、ここに来られない方達が、世界中から我々の演奏を見られるような便利な世の中になったんですけど、やはり…これですよね。お客さんがいて我々がいて、この真剣勝負というか、コミュニケーションが大事なんだと思います。


 だから、生の音楽が絶えないように、皆さんも、どうかお身体に気をつけて。皆様が、安心して、音楽と遊べる環境を(ブルーノートも)作ってますので、皆さんもどうか気をつけて、会場に、ホールに戻ってきてください。そしてまた、みんなで作るっていう音楽を楽しみましょう」



 これまでの、誰の言葉より胸に響いた気がする。それは、真剣に、言葉の限りを尽くして、語ってくれていたからではないかと思う。時に人は、語らずとも相手には通じていると思いがちだが、それはやはり傲慢である。語ってこそ言葉。語ってこそ、心。一言なんぞで済ませてはいけない時が、人生にはある、


 だから大賀くんはいつも、彼の言葉の限りを尽くして、私達に語りかけてくれるのだなあと、あらためて思った次第である…って何で大賀くんの話で終わるんだか笑。





以下に、ブルーノートの今回のライブのYouTubeの動画を貼り付けておく。ぜひ見てみて欲しい。














文:見る「やっぱりダブルがいいよねーMai Kuraki Live Project 2021 “unconditional L♡VE”(配信ライブ)」





♪倉木麻衣 Mai Kuraki Live Project 2021 “unconditional L♡VE”


 こんな世の中にならなかったらきっと、まいちゃんのライブ見ようなんて思わなかった。そう考えると、このままがいいなんて決して思わないけれど、貴重な体験のきっかけになっているのは間違いないのかもしれない。

 配信は12月19日まで。



 ええと、ライブ話する前にいきなりですがまいちゃんにリクエスト!

 倉木麻衣さま、もし宜しかったら、ぜひウェディングドレスのブランドを作ってください!まいちゃん名義の!


 あの2着目にお召しになっていたドレス、あれに完全にヤられました。片側がややベル気味の袖口の長袖(内側、くるみボタンで止める風だったでしょうか?)と、もう片側がノースリーブ共布バングル付き。全体にビーズかな?立体的だったと思うけど。あんな可愛いくて美しいドレス、 着られるもんなら着てみたいって思う人いっぱいいるんじゃないかなあ。


 それと、和風テイストのお歌もあるので、いっそ色打掛も一緒にプロデュースしてほしい!まいちゃんのハッピーオーラで花嫁さんも絶対ハッピー倍増!レンタルドレスの予約者にはもれなくまいちゃんのメッセージカード付き、とか!w


 更に!

 その、薬師丸ひろ子さんにも似た可憐な声で、ぜひ絵本の読み聞かせCDを!またはマタニティオンリーのライブなんてどうでしょう?まいちゃんの声は本当に綺麗で優しいので、お母さんもお子さんも絶対ハッピー!






 さて。

 有観客でやるはずだったライブの中止を決めた時、どれ程彼女は悔しい思いをしたろうとふと考えることがあった。折りしもその裏ではほぼ同じ時期に、会場のキャパやメソッドの違いなどあれど、有観客を大々的に謳い、実際に行ったミュージシャンがいた訳である。彼女の気持ちは如何ばかりであったろうかと思いを馳せずにはいられなかった。


 その彼女が、配信ライブを行うと聞き、惹かれるものがあった。また、サポートメンバーにはSensationのメンバーではなかったものの、我らが徳ちゃんこと徳永暁人さんが入るということで、チケットを購入することにした。


 まいちゃんの音楽にはいろんなジャンルが混じっているが、根っこにあるのはR&Bである。コード進行やメロディなど、昔本当によく聴いた音楽を彷彿させる。私にとっては懐かしいけど新しい、そんな気分。


 白いパンツスーツでの数曲はミディアムテンポ。ちょっとドキドキしながら自宅で見ているこちらの気持ちを少しずつほぐしてくれるよう。まいちゃんは腕を上げたりマイクスタンドからマイクを外して歌ったりしながら、ゆったりとステージを歩く。だんだん盛り上がってきたところで、前出のドレスにチェンジ。バラードや、逆に力強いナンバーを歌い上げる。


 感心した、と言ったら上から目線で申し訳ないのだが、まいちゃん、デビューの頃のか細いばかりの声と違って、艶があり、伸びやかで、張りもある素敵な声だった。特徴的なウィスパーボイスは変わらずなのだが、どんどん進化して大人になって行った感じ。実に平凡な例えだけど、蛹が蝶に変わったような、そんな印象を受けた。


 それだけでなく、凄いなと思ったのが、彼女、絶対に音を外さないのである。普通、音って1音くらいは結構外すものである。高いところとか逆に低いところとか。それが、彼女はまるでピアノの鍵盤でも叩いているかの如く、どんぴしゃりの音を出してくる。これって案外易しいことじゃないよね。ひとつひとつの音を丁寧に歌っているとも感じた。作った人は嬉しいよね、こんなに大事に歌ってくれたらさ。


 丁寧で、でも力強いところは強く。一本芯が通った感じ。歌詞の清らかさも相まって(TMも透明度が高かったけど、まいちゃんも負けずに透明感高い。まいちゃんの透明感と言えばその肌も!前にファンデーションのCMに出たよね?もっと出ていいんじゃないかなあ化粧品のCM!)、彼女のイメージはでもやはり、ジュリエットでもオフィーリアでもなくて、リア王んとこの1番よく出来た娘、三女のコーディリア。





 真面目で真っ直ぐで他人にも自分にも嘘がつけず、損ばかりしてしまうが、最後にはその真っ直ぐな愛ゆえに父の誤解も解け、ハッピーエンド…ではないんだけど(「リア王」は悲劇だからさ)、コーディリアの美しい心根が響く、そんな人物。若い時はそんなに魅力的に思えなかったんだけど(どうしてもオフィーリアの儚さとかさ、そっちに意識が行く訳よ)、よく考えたら一本気で、融通が効かず、強くて純粋な女性キャラクターって素敵じゃない?


 海外でテレビでOAされたらしい(Amazonだったかな)、アンソニー・ホプキンズが演じた“King Lear”を昨年WOWOWで見たんだけど、現代への翻案の見事さと相まって(ホームレスとなりカートを押しながら独白するリアのシーン、秀逸だった)、コーディリア像も良かったと思う。フランス軍に従事してるんだからね。シェイクスピアもびっくりよ。


 まあ、この話はどっちかっていうと、悪役となる長女ゴネリル&次女リーガンの方が俳優として長けた女優がやる=こっちのが面白いってことになってるんだけど笑、それでも、コーディリアがいなければこの2人だって生きて来ない訳で。


 脱線したが、そんな、清潔感に溢れたキャラクターであるコーディリアのようなまいちゃんは、ドレスのまま大ヒットナンバーを押さえ、次に3つ目のデニムの衣装に着替えると、軽やかに新しいアルバムの曲を歌い出す。


  Unconditional Love、好きだなあこの曲。R&Bの基本、切なくてハネる&ノレるを貫きながら彼女らしい爽やかさが全体を彩っている。爽やかと言えばこの時の衣装が素敵。ジーンズのリメイクと思われるロングスカートなのだが、前にも後ろにもフロントに大きくスリットが入っていて、おお大胆!と思いきや中は黒のサイハイブーツでビシッと決めている。カッコいいなあ。こういうスタイルも、真似したいって思う子多いんじゃないかなあ?


 カッコいいR&Bだけど、可愛くて清潔感いっぱいって、ほんとまいちゃんじゃなきゃ出来ない芸当よね。普通コレ系だったら絶対フェロモン200%ってな感じで攻めてくるもんだろうに笑。こういうのもきっと、まいちゃんに女性ファンが多い理由のひとつなのかも。




 とまあ、まいちゃん話ばかりしていますが、もちろん見てましたわよ、徳ちゃんを!いやあ素敵。まいちゃんの後ろにスッと立ってベースを弾く徳ちゃん。まいちゃんに話を振られて笑顔の徳ちゃん。ソロでチョッパー披露する徳ちゃん。そのどれもがカッコいい。


 なんだろう、この人は、フロントに立つことだけが仕事みたいな顔だって全然出来る立場にあるはずなのに、後ろで支える仕事にこそ喜びがあるみたいな顔をすることがある。下支えって言うのかな、その重要さが解っているからこその顔。こういうのが痺れるのよ。徳ちゃん最高。


 昔っから、バンドを生で聴いていると、絶対フロントから右とか左とかに目線がずれていく自分がいたっけとふと思う(大賀くんはその延長線上にいたんだよね。だから、そんな職人気質を持った人の集まりであるSensationが堪らなく好きなんだよなあ)。


 サックスや弦楽器、琴などが入ったアンサンブルは本当に聞き応えがあった。その皆さんが女性だったってことも、ステージにより一層の華やかさを添えていた。コーラス、ピアノ含め、舞台上にまいちゃん入れて総勢7人の女性陣!これってほんと楽しい。ギターの増崎孝司バンマス、素晴らしい仕事っぷりです。そして最後に、ドラムの大津さん、イケメンですね〜!笑顔が素敵でした。





 生ではなく配信ライブであることの無念さもきっとあったと思うが、そんなことはおくびにも出さず、みんなで楽しもうね!いつか会える日まで待っていてね!と呼びかけるまいちゃんの姿が眩しかった。

 倉木麻衣さん、あなたの今回の決断は正しかったと私は思う。少なくとも、支持する人は少なくないはず。いつかステージで見ることができる日が来たら、きっと会いに行きますね。キラキラと光る透明なクォーツのようなあなたの歌を聴きに。 


 最後の写真はTwitterより。






 

文:見る「トリプルで包むのもいいよーTM NETWORK “How Do You Crash It? TWO” (配信ライブ)






♪TM NETWORK “How Do You Crash It TWO”


 この冬は配信ライブを怒涛の如く見まくるため、「自宅フェス3150」と銘打って、数をこなしつつ思い切り楽しむという企画にしてみた。インスタのフォロワーさん達などご賛同頂いた方々にもそれぞれにご参加頂き、各々の自宅フェスを堪能している最中である。

 で、TMの第2弾。配信は12月19日まで。





 なんだろうなあこの透明感は、と、見直すたびに思っている。詞ももちろん透明度が高いのだが、メロディというか、世界観だな、その透明度がとにかく高い。


 私は文章を書くのが好きで、こういった記事めいたものや小説めいたもの、詩や短歌など、思いつくままに雑多に記しているのだが、昔から、どろっとした内容のものを書くのであっても絶対にどろっとした手触りのまま書かない、というのがお決まりになっている。悪く言えばワンパターンである笑。が、どうしても強烈な「性」の匂いのするものをそのままは書く気がしないのだ。オブラートに包むというのではないが、こう、別にグサッと言わなくても通じるものは通じるのであって、それでいいんじゃないかと思っている。


 そんなことと通じるのか、この歳になったからって別に年相応の熟年夫婦に似合う曲が聞きたい訳ではない。むしろ、このTMみたいに透明度の高い、年齢関係なく聞ける曲こそ聴きたくなるのである。


 懐かしいナンバーが多いと思いきやそこはTKであるから当然、いい意味でのアレンジを施してくる。懐かしさを感じつつも、今の音というか。それがまた新鮮で嬉しくなる。ステージ上にはONEの時と同様、3人のみ。シンプルながらもゴージャスでスペイシーな雰囲気たっぷりの、なんだか宇宙船の中にいるようにも見えるセットで演奏は続く。


 しばらく前に出た雑誌「サウンド&レコーディングマガジン」の中でTKは長いインタビューに答えていたのだが、いくつか印象深い言葉があった。引用してみる。



「近いところで、B'zやTHE ALFEEは、ほぼパーマネントのメンバーみたいな感じで必要な楽器のサポートが居る。TMに関しては、そこはデビュー当初の打ち出しから、ちゃんと打ち込んでいるから、ドラムがいなくても成立する…“シンセでやっています“と言っていたので。宇都宮君も木根君も、“今回は3人でいいじゃん“と僕が言っても、“え?今回はベース、ドラムは入れないの?“というハテナ感は1回もないですね」


「3人の姿をファンの皆さんに見てもらった方がいいんじゃないかという理論だったんです」


「せっかくなので、…僕の鍵盤とかハモってる木根さんが映っている方がいいよね、みたいなことを言いました。その意味では、本当に3人ぽっちでどうにかなるグループだと思いますね。一応、アコースティック・ギターとピアノがあればできないこともないので」


(アンプラグドTM NETWORKですね、というインタビュアーに対して)

「やれないこともない。何とかなりますね。ギリギリですけど、3人でどうにかなる」



 天晴だと思った。さすがはTK。ファンが何を1番望んでいるのかちゃんと心得ているのが素晴らしい。ファンはもちろんだが、今回配信で初めて見るという人も、何が見たいかって言えば当然3人が見たいのだ。他のメンツ入れて派手にするとか豪華にするとかしなくていい。だって十分に3人で豪華なんだから。





 ライブを見ると解るのだが、とても3人で出している音とは思えない重厚感に満ちている。もちろんそれはシンセサイザーに頼るところが大きいのは認めるが、木根さんのギターの音(特にアコギ)も効果的に聞こえるし、木根さんの弾いたエレピの音も本当によく響いていた。そんな時TKはというと、シンセの音を少し落とし気味にして、木根さんの奏でる音とウツの歌を見事に引き立てている。これだよ、このバランス。これが醍醐味なのよTMは。


 セットリストが出ているので触れて話すが(ちなみに私はライブ見る前にセトリ見ちゃっても全然平気な人。絶対ムリって人もいるみたいだけど私は全く問題なし。推理小説、犯人知ってから読める人だからね爆笑。プロセスが大事だと思ってるから。結論よりも)、2曲目の“human system”には参ったね。いやあもう堪らなかった。一気に17に戻ってしまった。ラスト、木根ちゃん(もうさん付けなんてしてられない笑)とTKが目を合わせてタイミングを測るシーン。叫ばずにはいられない程の興奮だった。デジタルではない生身の人間がそこにいるからこその瞬間。涙が溢れたよ。


 ほんと思うんだけど、TMに木根ちゃんがいてよかった。木根ちゃんがいるからこそ成り立ってんだよねこのバンドは。あのさ、もうさ、全てのバンドに木根ちゃんが必要なんじゃないかと思うんだけど!www 絶対うまく行くし絶対解散しないよ、木根ちゃんがいたら。する理由がないもの。

 今回、「分断」がテーマだということだが、木根ちゃんがいたら分断はないな(そこじゃないからw)


 また、”Here There and Everywhere”や”Come On Let’s Dance” 完全に高校生の頃の自分だった。カセットテープがそれこそ擦り切れる程聴いた曲達。大切な思い出であるけれど、今回のアップデートされた音で奏でられるとまた違った感動を覚えた。これって大事。今だからこそ出せる音がある、それをTKは心得てるし、今出すべき音も完全に把握してるんだと思う。


 高校時代の私に言ってやりたい。あんたが夢中になってるミュージシャンは、すったもんだの末見事に2021年に返り咲くよ、と。


 

 白とライトグレイで統一された衣装もとても美しく、やや歳を重ねた3人の姿を更に眩く映してくれていたと思う。TKの、ライトが当たると薄いピンク色に見える髪も、コンセプト上でもある(のだろうか?)地球人とは思えない雰囲気を上手に醸し出していた。そうそう、木根ちゃんのギター、あのアコースティックギターさ、めっちゃいい響き。華やかさと優しさが同居した音だと思った。


 あえて前出の雑誌以外はメディア露出には出来る限り触れないで配信ライブのみ堪能したのだが、心から満足するライブだった。次回が最後になる筈だが、少し寂しい気さえする。





 ところで、今回のTMに関してもう一つどうしても書いておきたいことがある。

 SNSを見ると、当たり前だがファンは普通褒める訳であるが、中に、

「ウツの声にはエフェクターかけないで欲しかったなあ」

というのがあった。それに対して何人かが「そうですよね。ウツの生の声を聴きたいのに残念です」といった返事が来ており、大変興味深く拝見した。


 何故興味深かったかというと、この「健全さ」こそ最近私が求めていたものだからである。



 ファンは褒める。好きだから褒める。大好きという気持ちが溢れるから当然褒める。褒めるのが当たり前ってくらい褒める。


 が、ファンだって人間である。毎日毎日アップデートして生きている訳である。だから、いくら大好きであっても、気に染まないことだって当然あるのである。


 昔は良かったなんて言わないけれど、インターネットが出回る前はもっと自由だった気がする。好きだけど、ここはどうなの?ってなことをもっと闊達に話し合えた。そして、同意するのも反論するのもそれこそ自由で、最後には互いの意見に刺激される。そんな時代だった。


 それが今はどう?

 もしも何か1ミリでも貶したりしたら、とんでもないことになりそうな雰囲気、ない?

 それって本当に愛かな?

 他の意見を認めない、そんな排他的な考え、どうなの?

 好きだからこそ、言える、それこそが大事なんじゃないの?

 なのに今、某SNSでは、褒めが義務化しているような気さえするんだよね。

 ここんとこ、実はずっとそんなことを思っていた。


 長い間彼らが好きだからこそ、彼ら自身も、そしてファン同士も、いろんな意見を抱合できる、そんなバンドであって欲しいし、生意気言えば、そうあるべきなんだと思う。


 仮にどんなに向こうが自信作と言っても、「いや、私には違う」と思ったらそう言っていいんだよ。私には合わない、があっていいと思う。もちろんそれを人に強要しちゃいけない訳だけど、でも同じように、「褒め」だって、強要するもんでもされるもんでもない。


 褒めたらあかん、と言ってるのではない。褒めないといけない、みたいな雰囲気が不健全だと言いたいのだ。


 そんなこと思ってるのって、私だけかも知れないけれど、でも解って欲しい。好きだから、大好きだからこそ、こんなことを考えるのだと。



 ってなことを思ってた矢先に、このTMの配信に関してのこんな意見を見たのよ。だからとっても感動したし、いいなあって思った。ファンが健全ってことはミュージシャンも健全のはず。とても嬉しかった。そして、TMを好きでよかったと、心から思った次第である。


 ウツとキネちゃんとTKの、3人がいれば大丈夫。ダブルじゃなくってトリプルで包むのよね(と、次回の予告をうっすらと入れてみるw)。

 写真は公式Twitterより。