文:見る聴く「夏休みの宿題<怒涛の配信ライブ記録 @Blue Note 東京>ーDimension・本田雅人&BB Station・From Ozone till Dawn・BlueNot All-Star Jazz Orchestra feat. Ron Carter・Ron Carter “Golden Striker”ー」


 1枚目の写真がSensationの理由は、以下の記事の最中に彼らが結成10周年を迎え、新曲 “Eternal  Soul” が配信になったからです。


 ブルーノートでの配信ライブを結構見ているのだけど、ブログにまとめる時間が全くなかったのでインスタのみに書いて放置しておいた。

ようやく少し時間が空いたので(出来たというよりとりあえず空いた感じw)7月から8月にかけて観たのを、ここで一気にまとめて上げることにする。

 記事はインスタに上げた時のまま、ほぼ変えないで上げておく。多分その方が臨場感があると思う。



★2022.07.16  Dimension★


Dimension の30周年ライブ@ブルーノート東京を見ました。

大人な感じのお客さんが相当数入っていて、熱い雰囲気ながらも弁えた感じがとっても素敵だったなあ。


いやあ、音が華やか!勝田一樹さんのサックスの音がものすっごくいい。めちゃファンになってしまった。

サックスプレイヤーだと、今月末に見る本田雅人さん(そう、また見るのよw)など、上手な人がたくさんいて、皆さんそれぞれに味があって好きだけど、勝田さんの音はまずパワフル。ガッツリ系だけどキラキラしていて、聞いていてこっちの魂持ってかれる感じ。単音楽器とはいえ、楽譜とか全然見てる風ないし。

そして増崎孝司さんのギターが、それに合わせて表情がついて、どこでも楽しそうな音がするのもとってもよかった。

Dimension、まさに増崎さん曰く、「攻め攻めの超マニアックフュージョン」笑。

「マニアック大歓迎!人生マニアックに生きないと!」by増崎孝司w



(でもマニアックならまさしく負けてないと思うよ、Sensationも。

なんつっても「ギタマニア」なギタリストがいるからねえwww)


勝田さんの入ったブルーノートのライブが確か9月にあるんだけど、あれ、配信しないかなあ~!絶対見たい。


サイトからのリクエストに答えての選曲だけあって、聴きやすくてキャッチーなナンバーが多く、Round Tripもセレネ(サビのメロディ覚えてしまった)もみんな好きだけど、個人的にグッときたのはBlack  Groove。

これいいねえ。こういうミドルテンポのさあ、腰にくる感じが好きなんだよね。増崎さんの渾身のギターソロからの勝田さんのサックス渡し。聞き応え十分。

全体的に友田ジュンさんの鍵盤の音が、優しくて柔らかくて心地よかった。




そして途中のMCが最高。こんなに楽しい人達だと思わなかった。油断していたw

「僕たちは数字はつけません」とか画面見ながら吹いたよ。

「サード?セカンド?」「俺は言ってないよ!」ってwww

サポートで入っていたベースの田中晋吾さんとドラムの則竹裕之さんに引っ掛けて、「おんなじ編成だったりするしね。どことは言いませんが(言ってんのとおんなじじゃんwww)」「こことここ(勝田さんと増崎さん)が変わるとバンド名が変わる」とか笑。

「みんなお友達ですから」なんて言ってて、インストバンドファンと思しきお客さんもマスクの下で大笑い堪えてるのが解って楽しい。若干の自虐も大人の余裕。




「フュージョンを盛り上げていきましょう!」ってのがよかったよね。

もっと広く言って、インストミュージック全体が盛り上がるといいよね。


Sensationがもっと広く楽しまれるためにも、やっぱしこういう先輩インストバンドに頑張ってもらいたいな。


ああ楽しかった。火曜まで見られるのでまだ楽しみたい。





★202.7.30 本田雅人&B.B. Station★


サックスプレイヤー、本田雅人さん率いるビッグバンドB.B. Stationのブルーノート東京でのライブを配信で見た。

本田さんがメンバーにいる配信ライブというのは、リーダーのライブ含めて多分4回目。何気に一番見てるんじゃないだろうか。


本田さんのライブはとても楽しくて、見るたびに気持ちが明るくなる。サックスの音も清潔感があって好きだ。バラードでも余りねっとりとしたところがなく、どこかカラッと颯爽としている。ほんと、いつ聴いても青年のような音色。とてもアラカンだなんて思えない。いやほんと。だからさあ、音楽ってやっぱし歳じゃないのよね。





若い北川さんのギターとのユニゾンは聞き応え抜群(「ここでしか聞けない」には笑った)で、そこだけ何度でも繰り返して見てしまう(これが出来るのが配信のいいところよね)。また若いといえば、教え子でもある渡辺さんとのツインアルト、痺れたねえ。


将来有望な後進をさ、こうやって舞台に引っ張り上げて、一緒に演奏するって凄いことだと思う。小曽根真さんなんかも率先してされていることだけど、自分に自信があって、かつ自分の音楽の世界も一緒に広げようとする、気持ちの大きさというのかな、そんなものを感じる。




そう言えば全然ジャンルは違うけど、B'zの稲葉さんって自身のソロライブの時、必ず若い人を起用するよね。あれはもしかして、こういう意味合いもあったのかなって今更ながらに思う。



トップのTheme for BBSもよかったしFair Affectionも好き。エリックさんアレンジの和泉宏隆メドレーを聞くのは2度目だけど、聞くたびに胸が詰まるよね。

でも今回なんつってもよかったのが「夏の蜃気楼」「Seven」「Chao!!!」「Megalith」の後半の流れ。実にキマっていた。夏の蜃気楼さあ、どっかで聴いたことあるんだよね。メロディに覚えがあった。「団体」という言い方にも慣れてしまったわ。


で、相変わらずトークが面白い。一番笑ったのはエリックさん絡みの華々しい「ディレイ」の一件(笑)。スタッフさん最高です。「偽物感」とかも爆笑した。一番最後の「おしまいで~す」とかもねw あんなこと言って終わるって今まで聞いたことないよ。アンコール前に引っ込まないのも本田さんのオハコ。でもそれは「無駄な時間は省いて、(観客が)早く帰れるように」との気遣いだったみたいで、ちょっと感動した。

それと「配信嫌い」ってヤツ!なんで~⁈と思って聞いて大笑い。本田さん、安心して下さい、私はスマホとかタブレットで飲みながら聞くタイプですからwww すっごい大画面もいいスピーカーも我が家にはありません!w ですからどうかこれからも配信で見せてくださいませ!

こうして東京のど真ん中のライブハウスの音楽を1か月に何度か楽しめる贅沢は、配信が行われるようになってから得られたものなのだし、私はそれを存分に享受したいと思っている。

ところでiPadってビッグがあるのって標準仕様なの?小さい方がいいと思っていたけど、大きいのは楽譜とかを見るのには便利そう。


夏の風物詩、とおっしゃっていたけど、そう言わず他の季節も見たいなと思わせてくれるいいライブだった。でもいいかもね、夏祭り気分で見られるものがあるってのも。


配信は火曜日まで(今週は仕事が忙しいのと火曜の夜から見ないといけないものがあるのでなる早で投稿しました)。





★2022.8.11 From Ozone till Dawn Part 6 “The Launch”★


小曽根真さんが若手のジャズ・ミュージシャンを集めて行ったブルーノート東京でのライブ “From OZONE till Dawn in Club” Part 6 “The Launch”の2日目セカンドステージを配信で見ました。


全員が国立音大を首席で出ちゃってるくらいの才能の持ち主ではあるけれど、それだけじゃなくて、小曽根さんの魔法なのか、無茶苦茶楽しいライブなのに全ての音がビシッと決まってる。

まさに今の自分が求めてるライブ。


なんだろうなあ、こう、見ながらね、「これだよ」って。溜飲が下がるというか、妙に納得した気分だった。




若い人との音楽をニコニコしながら120%楽しんでいる小曽根さんと、小曽根さんの演奏を、5人のミュージシャンが全員輪をかけてニコニコしながら見てるのよ。みんな笑顔なの。どこからどのタイミングで写しても。

互いに讃え、互いに楽しみ、互いに切磋する。これだよ。まさにこれなんだよなあ。


小曽根さんは前からそうだったけど、若手の皆さんも勿論「配信で見ている皆さん」という言葉が自然と出てきて、このスタイルがスタンダードになりつつあるのかなと思うと、#配信ライ部 の私としてはやはり嬉しい。


小曽根さん(YAMAHAのピアノに向かって「な?」と話しかけるのがめちゃくちゃ可愛かった)の若い頃のオリジナルWatch What I am Gonna Doやフルートの片山さんが書いたBay bridge(この曲の哀愁の感じ、大好き)、サックス(ソプラノサックスが印象的だった)の中林さんのRun up The Back Alley(小曽根さんの「この曲ね、難しいんですよ。もっとやっぱり簡単な曲を書かないと(観客笑)。僕みたいに短くて簡単でシンプルな曲を」には爆笑)など、どの曲も素晴らしかったけど、なんつってもよかったのが2曲目、トランペットの松井秀太郎さん(美しい長い髪。ファンになってしまった)が書いたという、 “Footprints on the Blue”

すんごい退廃的。すっごいデカダン。これだよ。これなんだよ私が求めているのは。




30年代アメリカ。バーレスクの女王、彼女のあだ名は「女優」。いつも仕事が終わると隣のバーに来ては飲んで帰るのが常。そんな彼女を見守るのはその店のバンドの若きメンバー。いつか彼女と一夜を共にするのが4人全員の密かな夢であり、憧れの瞬間でもある。

その彼女がある夜からパタリと店に来なくなる。居ても立ってもいられない4人は、情報をかき分け彼女の行方を突き止めようとする。真夜中に街外れの森へ向かう途中を見たという証言を得た4人はある夜、演奏を終えると森へ向かう。果たして彼女はいた。もう1人、歳若の美女と共に。樹の影から様子を伺っているうちに2人が抱き合うのを見てしまう。早鐘のように心臓が鳴り響く。彼女の頭がゆっくりと動き、美女の首筋へと唇を這わせるのが見えた、と、次の瞬間。「女優」は自らの口を開き、若き美女の細い首筋に鋭い牙を立てる。見る間にがっくりと膝を落とす美女。「女優」の唇から赤い液体が滴り落ちている。微動だに出来ずに立ち尽くす4人に気づいた「女優」は、彼らに数歩だけ近づきこう言った。

「残念ね。坊や達には、用はないのよ」

夜明け前、4人が店に戻ると、初老のバーテンダーが掃除をしているのが見える。古い店と共に人生を歩んできたようなバーテンは、顔面蒼白な彼らを中に入れると一杯ずつ、店で一番のボトルを開けて差し出す。

「お前さん達、一体今夜、何があったんだい」

「それが、俺らもよう…」

「解らへんねん」

「解らないって、どういうことだい」

「多分、解らんままいる方が…」

「ええんとちゃうかな」

窓の外には、森の中で彼女と彼らが残した足跡を、青い靄が覆い隠す朝がそこまで来ていた。



みたいな話を勝手に作って聞いていた。


てかなんで台詞が関西弁なんだ?!

場所、アメリカじゃないのか⁈爆笑


ジャズは全然難しいものではない。ただ感じればいい。そのことを改めて教えてもらったライブだった。

メンバー全員本当に素敵だった。インスタのフォローしてしまったよ。

ラストのThe Puzzleは圧巻。アンコールのSomething’s Happeningまできっちり楽しませて頂きました。アンコールでは前日にステージに上がっていた壷坂くんが来て小曽根さんとお得意の「連弾」。気分はお祭りw ドラムのきたいさんとベースの小川さんのこの日の衣装は、斎藤工さんからのものだそう。カッコ良い衣装とてもお似合いでした。

次のfrom OZONE till Dawnのシリーズも楽しみだなあ~。





★2022.8.24 Ron Carter & Blue Note Tokyo All-Star Jazz Orchestra


伝説のロン・カーターが来日して、自身のトリオでライブを行うだけでなく、その前にブルーノート東京・オールスター・ジャズ・オーケストラと共演するということで喜んで配信を見た。


ロン・カーター氏は85歳らしい。登場の足取りは緩やかで、ステージに上がるまできちんとマスクをしている。ここまでの姿を見ると高齢者なのだと思うのだけど、プレイが始まるとそれがあなた、全く違うのよ。

椅子には腰掛けているけど、力強く素早い指の動きがどこから見てもプロ。いや、当たり前なのかも知れないけど、もう全く高齢者じゃない。時折嬉しそうに笑みを浮かべている。いやすっげえもん見てるな自分、と思わずにはいられなかった。

嬉しいよねえ。このコロナ禍に来日して、元気に演奏して、現場のお客さんみんな拍手して、その姿が配信もされてるんだよ?

尊いもの見たなぁ。



個人的には聞き覚えのある “Soft Winds”が良かった。盟友とも呼べるような付き合いの長い、有名プロデューサーのクリード・テイラーが23日になくなったとのことで、彼が好きだった曲を捧げると言って始まった。「大好きだった。とても寂しいよ」と話していた。

クリード・テイラーはボサノバを世界市場に広げた人として有名。93歳だったそうだ。


しゃがれ声でGood eveningと言った後で「月曜よりは声が出てるな(My voice sounds better on Monday)」と言ったり、Soft  Windsを演りますと言ってからふとオーケストラに向かって「あ、君たちが良ければだけど(By the way, you guys agree.)と言ってみたりと、始終リラックスした雰囲気のカーター氏。一緒に来日したギターとピアノも最高に上手い。この方々については後日のライブの時にあらためて。



で。配信はセカンドセットだったのだけど、どうやらこのセカンドでだけプレイされたのが、アンコール2曲目の、みんな大好き「スペイン」!これを聞くたびに、チック・コリアは天才だなと思う。誰もが聴きたいと思う、誰にも作れないような曲を書くなんてねえ。


そういえばSensationも演ってるんだよねえ?スペイン。

もう既にスタンダードなんだからさ、これ、いつかスタジオで録って、アルバムに入れてくれ…ない…かな~⁈

なんてのは、夢のまた夢かしらね。




サックスの本田雅人さんがこの曲のソロでフルートに持ち替える。そしてピアノの宮本貴奈さんと掛け合うのが素晴らしく良かった。優しい音色の楽器が共鳴しあうことで柔らかい高揚感が出る。

カーター氏のプレイも見ものだったが、実はこのBNASJOのラストナンバーも、本編に違わぬ見ものだったと思うよ。


明日まで見られるので、あと2回は通しで見たいな。





★2022.8.28 Ron Carter “Golden Striker”★


大御所ジャズ・ベース・プレイヤー、ロン・カーター率いるトリオ、ゴールデン・ストライカーのブルーノート東京でのライブを配信で見た。

御歳85の、193センチの長身がゆったりと歩く様は確かに高齢者なのだが、背の高いスツールに腰掛けて一旦ベースを弾き出すとこれがまた神々しいばかりのオーラで、画面の上からもそれが読み取れるような雰囲気だった。

とはいえ、話しぶりはとても丁寧で、曲紹介と共に挟まれる亡き友たちへの言葉はどれも優しく、想いに満ちたものだった。




10年くらい前に映画で使われたって言ってた“Theme of Eddie” (Eddie’s Themeで出ているようだ)の軽やかさ。

“Cedar Tree” では最後にほんの少しLong Train Runningっぽいリフが聞こえたりして。びっくり。幅広すぎじゃない?


個人的には、カーター氏の友人アントニオ・カルロス・ジョビンの“Opus Five”、これが一番好きだな~。最初メジャーコードで始まるんだけど一気にマイナーになるの。そのマイナーメロディがヤケに美しくて。ドナルド・ヴェガ氏のピアノが殊の外美しい。




ブルーノートとプレステージの2つのレーベルで一緒にプレイしたDuke Pearsonの曲もめちゃかっこいい(聞いたことあるんだけどタイトルが解らない~! “Blues for DT”って聞こえたんだけどそれだとヒットしないので、多分私の情報にミスがあるんだろう誰かおせーてどうしても探せないのよ~)。これはラッセル・マローン氏のいぶし銀のギターが光る名演。





カウントをとりながら始めるマイナーソング “Little Waltz”もいい。今回マイナーな曲が沁みるんだよなあ。今風のマイナー曲ってコードをいじりすぎてる気がすることがあって、それはそれで全然悪くはないんだけど、こう、バシッと決めて欲しい時がたまにあるのよ。そういう意味ではこの曲くらいの若干ストレートめな塩梅がいいんだよね。


ベースを堪能できるソロ(なんだか楽しそうでもあった)ではバッハの「無伴奏チェロ組曲」のメロディが解りやすいし耳に残った。尊敬している作曲家と、ブルーノートのライブレポート記事で読んだ。フィンガープレイでのバッハ。いいなあ~。お客さん拍手喝采。


ラストはこの間のブルーノートのオーケストラの時と同じ “Soft Winds”。1曲目と同じ優しげなナンバーで、いい気分でライブから帰れそうな、そんな感じ。またしてもお客さん拍手喝采。鳴り止まないまま配信は終わったんだけど、やっぱしあそこでライブも終わったってことよね?





今この時期に、海外からやってきて、お客さんの前でライブをするって物凄いエネルギーだ(しかも85だよ?)。そうやって頑張ってくれているミュージシャンがいることを思うと、その声に応えたいなと考えるし、どうにかして応える方法はないものかとも思案する。


もしもそのひとつの解決策が「ライブの配信をまめに見る」ことであるとするなら、私は今の状況が些かでも改善するまでは、それを甘んじて受け入れ、興味を持ったものは出来る限り見続けたい。


私達だって否が応でも歳をとる。長い目で見れば、今のライブの、いわば「二刀流」のあり方は、その時が来たら、きっと役に立つと思うから。

そしてその頃、このカーター氏のように元気に、どこかでライブを楽しめたら嬉しい。


写真は全て公式様より。Twitterとインスタからお借りしました。



そしてこの怒涛の配信ライブの合間に、Sensaton・3ヶ月連続配信シングル第2弾、“Rising Impulse” がリリースになりました。サブスクにあるのでぜひ!











文:見る聴く「優しく確実なBABYー植田真梨恵 リリースパーティー SPECIAL LIVE "BABY BABY BABY" 計画(配信にて)」



 左端の下の方、写っているのが車谷くんです。


 珍しく時間がない。植田真梨恵嬢のリリースパーティライブ第3弾「BABY BABY BABY計画」のことを書き残したいのだが、仕事が詰まってるのと、久しぶりに海ドラの録画を消化していたり(古い作品だが「クローザー」、テンション高めの主人公にやや疲れはするが、内容の濃さはこの続編の「メジャー・クライム」を彷彿させ見応えあり。「ライ・トゥー・ミー」も結構面白い。また9月から始まる「エコライザー」は久々に本気で楽しみにしている新しい作品)、iPadのGarageBandをいじり出したら止まらなかったりして、まあ要は他のことをして遊んでいることが多いだけなのだが、それでもやはりSensationのドラマー車谷くんが出ているとなったら書き残したいことがある訳で。


 毎回変わるメンツのバンドに真梨恵嬢は名前をつけているのだが、今回はMVと同じベージュのボーダーという自らの服装もあってか自分は「フレンチポップちゃん」で、バンド4人は「牡蠣1〜4」と番号がふられているという。名付けて「植田真梨恵とオイスターズ」。アンコールの時に「失礼過ぎましたごめんなさい!」とバンドに謝っていたけど、見てるこっちは楽しかったよ。途中での「皆さん楽しんでいらっしゃいますか?牡蠣達も楽しんでいると思います」ってMCも可愛らしかったです。



 で、車谷くん。

 麻井くんがベーシストとして出ていた「ダラダラ計画」の時、神戸に見にきていたそうでして。そうだったのね。じゃあ一緒に見ていた訳だね(こっちは配信だったんだけど)。ステージ上とフロアにSensationが2人揃っていたんだね。


 「こないだは神戸に来てくださってありがとうございました」と真梨恵嬢がリハーサルで話しかけると、「ただの…ファンですから。あはは」と。ほほう、シャレオツなこと言うじゃない?素敵だわ。マスク越しだったけどきっとニコニコ笑顔だよね(こういうことをサラッと言えるのって多分Sensationの4人の中じゃ車谷くんと大楠くんではないかと思う。後の2人はきっとシャイ過ぎて言えないんじゃないかな。まあ、ただの勘ですがw)。真梨恵嬢はどこで車谷くんに気づいたのかというと、


「 “I JUST WANNA BE A STAR”で車谷さんを見つけて」

「めっちゃ指さされました(笑)。めっちゃめっちゃドキドキしました!」

「(笑)」


とのことw 指差してたのは気づいたけど、その先に車谷くんがいたとはwww 麻井くんは気づいていたのだろうかw

 ところで、ステージからそんなに見えるものなんだね。ライブハウスだとそうなのかな。まあ、私はステージ見る側だとしても多分そんなには見えない笑。裸眼0.1ないんだもん、眼鏡でもコンタクトでもよほどがぶり寄りに行かないと見えないだろうなあ。



 車谷くんの話をもう一個。今回の真梨恵嬢のライブではウッドベースを入れてる(めっちゃよかったです砂パンさん。今回のライブにとても合っていました。ついでにここで言っちゃうと、ピアノの広瀬さんのコーラスもとっても綺麗でした。でも!私は麻井くんのベースとコーラスが好きなんだよ〜。これをどう解決すればいいかというと、「麻井くんがウッドベースを弾く」が叶えばいい。これが叶わないのであれば、「2004年の稲葉さんの時みたいに麻井くんがアップライトベースも持ってエレキと両方で参加すればいい」になると思うんだけど(今日も自分勝手なことだけ書いてます)。麻井さ〜ん!どうかどうか、アップライトベースをもう一度!)んだけど、それを伝えただけで、車谷くんは、以下真梨恵嬢の言葉を引用。



「見て!この車谷さんの小さなドラムセット!ね〜⁈ウッドベースとの配慮の塩梅でこうなったよ〜!なんも言わずこうでした最初から」



 この辺が流石だよね。こういうさあ、「黙ってても出来る」ってのがいいんだよ。こういうのが痺れるのよ。ああ〜プロだなあ〜って。

 Sensationの4人ってのは今さら言うまでもないくらい、全員がバリバリのプロフェッショナルなんだと思う。決して声高ではなく、むしろ密やか過ぎるほどのバンドの在り方なんだけど(だって配信とはいえ或いは何らかの事情があるとはいえーこの辺は察するしかないので実態は全然解らないけどさー新しいシングルのリリースを自分達からはほぼアナウンスしないんだもの。こんなひっそりでいいのか⁈って思ってしまう。でもファンが発するのは特段憚る理由もないので笑、我々は自由に発言しよう)、仕事のきちっとさ加減が小気味いいというか清々しいというかさ。大人だよなあと思ってしまう。現に大人なんだけどね笑。ある意味ではSensationってのは、今のそしてこれからの大人が嗜む音楽の一翼を担っているのかもしれない。





 突然ですがSensationです。Sensationは今年の7月で結成10周年になりました。


 車谷くんの話に戻る。今回、ウッドベース中心のバンド編成だったので、全体の流れが非常にジャズっぽく、渡辺ハカセ剣太(可愛い。本当に可愛い笑。真梨恵嬢との掛け合いも凄く好き。このコンビの愛らしさったらない。デフォルメしてアクスタにして飾りたいwww)のギターもよりブルージーで、当然車谷くんのドラム捌きもジャズめいていてとてもよかった。


 確かインスタライブの時だったと思うが、真梨恵嬢が、車谷くんのドラムについて、いつもリハーサルのサウンドチェックで、スネアを「ぱあん!」とすっごい大きな音で鳴らすあの車谷さんが、今回は全然違っていて(ひと回り小さなスネアを用意してくれたって言ってた気がする)、と話してくれた。まだインスタに残ってると思う。

 求められる音を確実に持っていく。それってSensation4人全員に共通してることだよね。そのことが再確認出来た気がした。


 じゃあ何ひとつ車谷くんにはリクエストがないのかというと、ある。

 車谷くん、笑うとめちゃくちゃ可愛いのに、滅多に笑わないんだよね。これは前から思ってたことなんだけど、なかなか笑顔になってくれない。何も安売りをしてくれと言ってるんじゃない。そうではないけど、せっかく笑顔になってるのに、それがすぐ消えちゃうのよ。グッと真面目な顔になっちゃうの。いや、それだってイケメンさんだよ?車谷くんファンにはそっちのがいいのかもしれないけど、でも、私は彼の笑顔が好きだ。


 1月の配信ライブの時の、MCした時の笑った顔が忘れられないのよ。あの、悪戯っ子のような、茶目っ気のある、でも無邪気な笑顔。あれは堪らんでしょ。あれを嫌いだという人は絶対にいない。

 だから!車谷さん!お願い!プレイも一流なんですから、どうかもっと頻繁に見せて下さい、100万ドルの笑顔!w



 選曲、私としては前半が特に好き。「プリーズプリーズ」はドツボだった。あれ系には弱いんだ私は。歌も歌詞も良いのはもちろんだけど、あのバンドプレイは狡いわ。艶っぽさの中にあるかそけき渋さが染みる。「夏の日」「アリス」「ハイリゲンシュタットの遺書」アンコールの「FAR」、良かったねえ。「FAR」以外は全部今回初めて聞いた曲だったけどみんな好きになった。「ハルシネーション」は12月の「師走デストロイ」の時から好きだったけど、今回のアレンジもとても良かった。あ、「ダラダラ」「BABY BABY BABY」はもちろん良かったよ!どっちも気持ちがズブズブになる程好きな曲。





 でも何が良かったかって、今回の真梨恵嬢はね、MC!冒頭から「あっという間に第3弾になっちめーました」とか、ステージセット中にスクリーンに被った風船たちを見て「どげんしよ!見えないよ!ダメやんか!」とか素の彼女が満載で、笑わずにはいられないシーンが多かったんだけど、とりわけ生配信前の説明MC!www 爆笑だった。歌からだけでは解らない彼女の人柄がとってもよく出ていて、ますます真梨恵嬢に好感持ちました。まあお聞きください。長いけど。


「(ここまで2本のリリースパーティでは)生配信が始まって1曲演った後に、みんなでクラッカーパーン!っていうのをやってもらってるんです。おめでとう〜!っていうヤツ」


ところが今回の会場である新宿ReNYがクラッカーがNGとのことで。


「なので、皆さんの…ちょっと待って!ちょっと待って!ちゃんと段取りするからみんなで!あの、お渡ししてる袋の中には、銀テープが入ってます。で、待ってね!このテープがよ?すごく繊細なんです。あの、バッて出しても崩れるし、ギュッて持っても崩れるんですよ。だから、優しく確実に持って、出して、それをセットした状態で、(生配信となる)1曲目を聴いてほしい…(笑)。だってじゃないと、じゃないと、よくないと思う、今日は(客席のそこはかとない笑いが聞こえる)。


 だから、ちょっとみんな、今ゴソゴソタイムです。どうぞ。袋の中から、みんなでせーのでみんなで一緒にやって行くよ?ね?ね?よろしいか?優しく、確実に、持ってね。ほらもう!お兄さん(指差しながら)グシャってなったよ(客席笑)。ほ〜ら!そうなったらもうダメなんですよ。ちょっとグシャって…優しく確実にしなかった?しなかった…そういうところ?(客席笑)あとは…?優しく…あ!ほら〜!(指差しながら)お兄さんも優しく確実にしてない!もう〜!あ!そのお兄さんは、ちょっと優しく確実にやったんですね。ん〜。難しいなあ。


 これをね、優しく確実に出来なかった人は、もう、各々の工夫で、なんとかしてください。まあまあ、ヒントを与えましょう。なんやこの時間!(笑)」


ここまでで笑いが既に止まらない。

 繊細なテープらしいが、どうやら作りは単純なようで、


「6個の丸い巻き巻きがあってね、その筒の中、というか丸の中にはね、その巻き巻きの端っこを6本分全てまとめたもので、周りをぐるぐるって巻いてあるだけのものなの。わかるか?わかります?メンサのハカセやったらももうちょっと上手に説明すると思うんですけど、私メンサじゃないんで、あんまり上手く説明できない。IQそんな高くないんで、も〜!(客席指差して)全然優しく出来てないやん!2人とも!2人とも優しく出来てない!その後ろの後ろも!も〜見えてるし〜!あんなに言ったのに!(客席ここまで爆笑)」


 メンサってよく知らなくてネットで調べたんだけど、IQがめっちゃ高い人だけが入れる団体なんだってね。てことはハカセは故にハカセってニックネームなの⁈うわあ〜だったら凄い!メンサで銃マニア(銃の音とかを口で真似たりする感じのマニア笑)のギタリスト渡辺ハカセ、深すぎるw でも私、個性的な人って好き。しかも背がヒョロ長くて顔が可愛いと来てる。トドメはあの丸いメガネ。無敵じゃない?


「それで、あのね…(と言いかけて右肩越しに後ろを振り返ってから)車谷さんどんな顔してるやろと思って今一瞬見てみた(笑)


 車谷くんはちょっとだけ笑って「うん」って感じで頷いていた。きっと真梨恵嬢と同じく「みんな!優しく確実にするように!」って思って頷いていたんだろう。まるで担任の真梨恵先生の後ろで見守っている校長先生のようだった笑。


 説明はまだ続く。真梨恵先生、手元のテーブル(ストローを刺したペットボトルが置いてあるところ)に銀テープがあるのを見つけて手に取ると、


確実に持って!こうやって。見えた?見えてる?出来た?(言いながらぐるぐるっと客席を見回して)あ、出来てる!それで、この1番周りの、あるやん?これを、親指側にこう、すっと、あっ…


 落ちる銀テープ。ステージ客席大爆笑。狙ったってできるもんじゃないwww


「…あれ?(笑)…あれ?(笑:ハカセの方を見ている)」

ハカセ「あんなに…言ってたのに…

客席大爆笑。

「あれ⁈(笑)…ちゃんと確実に持ってなきゃいけないみたい!ちょっとハカセ、頼んだよ

ハカセ「うわーマジかー⁈

客席笑。

ハカセ「でもこれ持ったまま、これを外す訳でしょ?」

「親指側にね」

ハカセ「親指側に?」

「そうそう」

ハカセ「…お願い!…やあ〜、ちょっと」

「なんでこんな繊細なことせなあかんの今日(笑)。変なの」

ハカセ「多分、も〜こんな繊細!」

「すっと…通して…わかった?」

ハカセ「ムズイ…ムズイ」

「オッケーオッケー、そんなもんでいい」

ハカセ「いいんですか?」


 そしてハカセと真梨恵先生の実演コーナーへ。

2人「せーの!」

「こんな感じ!」

ハカセ「おお〜!」

客席パチパチ。

「ハカセ上手やん。やるね!」

「あざす!」


 そして2人の間に佇む(てかドラムセットに座ってるんだけど)車谷校長が微笑み「よし!」と心で言っている笑。

 配信前の最後の段取りがほぼついたところで、銀テープを見えないようにしておいてほしい真梨恵先生。


「最初の方は目立たないようにしててよ、優しくない人たちも(客席笑)。今はまだ出てませんって顔しててくださいよ、お願いよ」


 銀テープの扱いが難しかったことがこちらのミスだったと、客席にごめんなさいする真梨恵嬢。

 何言ってるんですか。こんなに楽しくて長いMCの配信見たの初めてですよwww 現場の皆様はご苦労なさったかもしれないけど、これ程書き残したいと思ったのはSensationの配信ライブの車谷くんの話を聞いた時以来。

 そう考えると。やっぱし車谷くんがキーワードなんだねw




 秋のライブ、私が行けそうな会場は多分ないので、これも配信してくれないかなあ〜⁈ぜひお願いします。でもいつか生で見てみたいな。配信ライブという文化が始まって初めて知ったミュージシャンってのも何かのご縁でしょ。


 5,500字も書いちまったw

 写真は全て公式Twitter様よりお借りしました。






文:聴く見る「あの、“会場”はここですか?ー大田紳一郎ソロライブ『Singin’man’s The Bandwagon パンツの日☆GOGO!スペシャル』ー(配信にて)」



 「音楽は永遠ですから」。ハイパーサックスプレイヤー、本田雅人さんがライブでよく口にされる言葉だ。故・和泉宏隆さんの名曲を演奏する前や後に、本田さんはこの言葉を言う。いい音楽はずっと残り続けるべきだし、残し続けるべきだと思っているかのようだ。実際、「宝島」を本田さんが演奏するたびに、本当にそう思う。ジャンルは違えども、毎年のように行われているZARDの追悼ライブもきっと趣旨は同じだろう。


 素敵な曲は誰が演奏しても素敵に決まっている。歌の上手い人に歌って貰えば尚更だ。

 doaの大田紳一郎さんのライブを配信で見るのはこれで4回目。うち1回は同じくdoaの徳永暁人さんとのジョイントライブだったのだが、その時も、前2回と同じく、カバー曲を中心に演奏してくれた。

 大田さんは本当に歌が上手い。簡単な言葉だけど、キッパリと断言出来るシンガーは少ない。澄んだ伸びやかな高音。いつ聞いても気持ちがスカッとする。その上手い人が、あらかじめアンケートを取られたリクエストに答えて、自身のバースデーライブで、数々の懐かしい名曲を惜しげもなく歌ってくれる。これ程の贅沢はない。


 なんてカッコつけて書いてますけど、当ブログのメインはやはり、一押しインストバンドSensationな訳で、今回だって4人のうちの2名がいつものように参加していたことが、見た理由のうちの99%なので、その2名、キーボードの大楠雄蔵さんとベースの麻井寛史さんの話を中心に書いて行く。





 大楠さん投稿写真。このくつろぎ感がいいね〜。


 1曲目から、リクエストした「ワインレッドの心」。堪らんですわ。大田さんの爽やかな声のせいか原曲に比べて湿度低めなのがいい。しかしいい曲だよなあ。「木枯らしに抱かれて」(懐かしかった。個人的にはアルフィーのバージョンが心地いい)、大田さんが在籍したBAADの「街はやさしく色づいて」と続き、ここで中島みゆきの名曲「糸」へ、と言いたいところだが。いや、その言葉に嘘はないのだが、個人的にこの曲は「禁じ手」というか、聞くと、回らなくていい走馬灯がビュンビュン回り始めるのでぶっちゃけ余り聞きたくないというか(苦笑)。ほんと勘弁してくれって気分になるんだ。でも大田さんが歌うのを聞いたらイメージが変わって、ああいい曲だなあ〜と素直に思えた。もう少ししたらきっと走馬灯も止まるだろう笑。そしてT-BOLANの「離したくはない」。この曲辺りからようやくコーラスが聞こえてくる。バンドメンバーも、少しずつ表情が緩んでくるというか、段々雰囲気がやさしくなってくる。


 ここで大田さんのMCで、バンドメンバーの紹介が。しかし今日はこの後メンバーがたくさん話してくれるとのことで、さらっと紹介しておしまい。え?バンドメンバーがお喋りしてくれるの?と、そっちメインで見ている身(コラ)としては期待せずにはいられない。

 6曲目の「木蘭の涙」はリクエスト第1位だったそうだ。スタレビの根本要さんの声に、大田さんの声は少し似ている。ギターを持たずにハンドマイクで歌い終わった後で、この曲を歌うといろんなことを思い出す、と大田さんは言っていた。そういう歌だよね。若い時は解らなかったけど、この曲は今この歳で、いろんな経験積んでから聞くと、ちょっとツラい。


 だからね!

 大田さんには次回以降、別のスタレビの曲を歌って欲しい!

 ということで!大田さんにここで勝手にリクエスト!笑

 大田さん!スタレビの「夢伝説」を歌ってくれませんか⁈

 あの曲が大大大好きなのです!あれこそスタレビの真骨頂!しかもあれはコーラスがキレイに決まらないと台無し!その点このメンバーなら絶対ばっちし!

 じゃなかったら!「今夜だけきっと」か「トワイライト・アヴェニュー」でもいいです!お願いです!

 あっ!「想い出にかわるまで」か「シュガーはお年頃」でもいいです!って何曲出す気だw

 スタレビ、好きだなあ。昔よくライブに行ったよ。





 そして、しっとり系が続いたから、配信の人は一緒に歌ってください、と言って始まったのが「裸足の女神」。

 リクエスト表をSNSで見た時、ええ⁈過去の大田さんのソロライブでやってたんだ「女神」!ということを初めて知った。勿論心の中ではリクエストダントツ第1位くらいの気持ちで票を入れた。

 だってさ。もしこれが聴けるとなったら、麻井くんと大楠くんの入った「女神」だよ?大賀くんが入ってる本家バージョンなら何度も聞いたことあるけど、他のはない訳だよ。しかも大楠くん麻井くんの鍵盤四弦コーラス入りでしょう?暴言覚悟で言うけどさ、今の自分にはある意味「本家」より待ち望んでるバージョンなのよ。だからどうしても大田さんに歌ってほしくて祈るような気持ちでリクエストした。で、それが叶った。


 大田さんの歌う「女神」はどこか少年のような響きがあり、本当に新鮮。今まで知らなかった世界が見えてくる。まさにここに「歌い続ける」「歌い継ぐ」意味があるんだと思う。いい曲は誰が歌ってもいい曲であり、それぞれの歌い手の持ち味を抱合するだけの力強さがある。そして歌い手が上手ければ更に味わいが深くなる。


 そして。いやあ感動した。麻井さんのコーラス。

 Sensationの配信ライブの時や、植田真梨恵嬢のライブを配信で見た時など、今までも何度も感動してるんだけど、今回はまた新たなる感動だった。大田さんの上のパートを歌う麻井くんの声が見事にこの曲にマッチしている。なんというか、本家のライブの時には、勿論大賀くんの声も入るには入るんだけど、会場が大きいこともあり、あらかじめ用意された稲葉さんのコーラスの声のが大きく聞こえるんだよね。無論ファンはそれを望んでるんだろうからいいんだけど、でもこの、その場にいるメンバーの肉声がこれだけ大きく聞こえるってことこそ、まさにライブの醍醐味なのではないだろうか、と思ってしまった訳よ。


 本家は本家でいいに決まってるんだけど、こうやっていろんな味わい方ができるってのも素敵なことだと思う。大楠くんの優しい鍵盤の音と、アベちゃんのアコースティック・ギターの音色も、いつもの本家とはまた違っていて私は好きだ。この曲にエレキが一切入らず大田さんとアベちゃんのアコースティック2本というのもとっても清涼感あってよかった。原曲がいいからこそ、こういう奥行きが出るんだと思う。




 麻井くん投稿の、麻井くんと大田監督w 監督若いな可愛いな!


 話は少しズレるんだが。

 2020年の5 Erasはさ、あれは例外だったんだと思っている。2018年のHINOTORIの後、2019年のWhole Lotta New Loveの時、既にサポートメンバーは変わっていた訳で。その時にも「どうして変わってしまうのか」「変えないでほしい」といった意見があちこちにあったのを幾度となく目にした。


 けど、長い長い彼らの歴史において、サポートメンバーのチェンジは常だった。ずっと長いこと見てきたからこそ、私個人としてはそこは理解していた。今までだって変わってきてるじゃん。それが出来る利点があるからこそ、彼らは2人なんだろうと。2人だからこそ、解散がないのだと。


 あの時のあのメンバーよかったよね、くらいならいいけれど、また戻ってほしい、というのは、今でも際限なく進化し続けるあの2人に対して、少し違うんじゃないかと思っている。あの2人は、いつでも「今」が一番なんだ、ベストなんだ。だからカッコいいのだ。

 戻ってくださいじゃなくて、いつの日かまた新しく出会う瞬間があって、何かの拍子にコンジャンクションすることがあったら、それはそれでカッコいいことだと思うけどさ。


 大体、そんなに戻ってきてと懇願するくらいその人が好きなら、なぜその人自身をメインで見ようとしないのか。サポートしていて素敵だったら、その人自身のホームグラウンドだったらもっともっと素敵に決まってんのに。

 そうじゃん?

 てかそうだよ。実際。保証するよ。





 みんな、Sensationだよ。大楠くんと麻井くんだよ。


 閑話休題。


 8曲目「ロング&ワインディングロード」(この曲好きだ。doaの曲、大田さんがライブで歌う曲に好きなのが多い。前のライブでも歌ってくれた「季節が変わる頃またここで会おう」なんて聞くたびに泣いている)を経て、ここでアコースティックコーナーからのセッティングチェンジの間に例のお楽しみの、メンバーの自己紹介コーナーへ(このコーナーのバックにかかっていたあの曲は一体何?w ※後日追記:これは円広志の「ハートスランプ二人ぼっち」という曲だと判明(情報提供はNさん)。「探偵!ナイトスクープ」で使用されていたとのこと。さすが関西圏ライブw!)。

 以下、Sensationの2名、原文ママ。



大楠くん:

(話し始める前に、マイクに向かって一瞬クスッと笑う。ここで気がつくべきだった)

 えー、どうも皆さん、初めまして。大楠雄蔵と申します。昭和52年5月2日生まれ、O型牡牛座です。職業は音楽関係をやっております。好きな食べ物は、麺類です。好きなタイプの女性は、あんまり目を合わしてくれず、挙動不審な方が好きです(周囲笑)。ハマってることは、…そうですね、えー、散歩ですね(周囲笑)。ま、初めましてということで、今回は、このライブ中は、雄蔵くんと呼んで頂ければと思います。よろしくお願いします!



麻井くん:

 皆さんこんばんは、初めまして。麻井寛史です(観客から拍手)ありがとうございます。えー、昭和53年、4月26日生まれ、同じ誕生日の人はですね…大木こだま師匠(周囲笑)、国木田かっぱさん…(観客の「?」な雰囲気を見て大楠くんの方を向き)知らんじゃん(笑)(大楠くん「知らんか(笑)」)。A型、牡牛座?牡牛座、午年。好きな食べ物は、コメ!タマゴ!肉!これがあれば大体生きていけます。好きなタイプの女性はですね…あー、明るい人がいいですよね。一緒にいて楽しい明るい人がいいと思います。最近の流行りはですね…ま、特にないので、なんかこう、一緒に趣味を探してくれるような人がいいなと思って…今日は、よろしくお願いします!



合コンかよ!!!!!爆笑



まあ、そこを狙ったんだとは思うけど、仮にそうだとしたら、その狙い、確実に当たりましたねwww


 でももし本当に合コンならアベちゃん、「長澤まさみ」発言はダメだぜ。会場の女性みんな引いちゃうぜ、あんなに綺麗じゃないってwww

 鶴屋さん、一緒にカレー屋さんに行ってくれる「女性」じゃなくて「男性」ならいると思いますよ。すぐ身近に。鶴屋さんよりちょっと年上ですけど、大楠くん麻井くんとこのバンドのギタリストに声かけてみたら如何です?w ってもう行ってるかきっと。





 麻井くんとアベちゃん&麻井くんと鶴屋さん。みんないい表情だなあ〜w


 で、紹介コーナーが終わったかと思ったら大楠くんのピアノ伴奏に合わせて麻井くんが裏からケーキを持ってきて。みんなでハッピーバースデーを歌った後で「おめでとうございまーす!」そう、このライブは大田さんのバースデーライブなのである。「43歳になりました!あれ?55ってなってる」笑。「ここでまさかくるとは思わなかった」そうか、ご本人も知らなかったタイミングなのね。


 ここからバンド編成はロックへ。9曲目、5月のジョイントライブの時も聴かせてくれた「飾りじゃないの涙は」。とはいえ!あの時はメインコーラスが徳ちゃんだったけど、今日はそう!麻井くんなのだ!サビの麻井くんのファルセットがめっちゃよく聞こえる!嬉しい!


 以前ベースセミナーの時に、徳ちゃんが「ベース弾きながら歌うのって大変」と言っていたけど、麻井くん、あんまりそういう感じがしないのがプロだなあ。歌い出すところをダウンストロークにすると歌いやすいと徳ちゃんが言っていたので、今回の麻井くん、どうなんだろうと思って目を凝らして画面をみたが、ちょっとよく解らなかったけど、でもダウンだけじゃなかったように見えた。だとしたらなかなかに凄いよね。

 そして今回のライブ、全体的にアベちゃんがいい。この辺りからずっと最後まで今までとノリが違うというか、振り切れた感じがしてとてもカッコいい。グッとくるぜ、アベちゃん。


 そして10曲目!まさかのリクエストナンバーだった!これが嫌いな同世代がいようか(笑)、泣く子も黙る大ヒットソング、アルフィーの「メリーアン」。

 アルフィーって言えば勿論、3声コーラスな訳よ。大田さん、麻井くん、それに鶴屋さんが入ってのコーラス、アルフィーにも負けない程綺麗でした。3人がよく合う声質なのかもしれない。コーラスが5人になっても合ってた。違和感とかザラつきとか全くなし。



 

 きっとこれが缶ビールだね(後述)。


 ここでバンドワゴン10周年ということで(あらSensationの歴史と同じ長さなのね)、それぞれの思い出をトーク。甲子園に行ったり(大楠くん)長野でホテルが空いてなくてペンションに泊まったり(鶴屋さん)鈴鹿に吉本くん応援しに行ったり(アベちゃん)と楽しそうな思い出も多そうだけど、四国で台風の中、車で氾濫危険水域の川沿いを走ったり(麻井くん)となかなかにスリリングなエピソードも。まあ、10年って言ったら色々あるわよねそりゃあ。無事で何よりだわ。

 この日ライブ会場に吉本くんが来て缶ビール置いてってくれたとのお話も。


 で、ここから怒涛のナンバーが続く。「AGAIN」(RAD HAMMER)、「WANDER THE WORLD」(doa)、「勝手にしやがれ」(ノリノリのアベちゃんを見てる鶴屋さんの視線が良かった!)、で、次が本日初披露のナンバー、「2億4千万の瞳」、そうか、だからGo Go!なのかw 

 大楠くんがニッコニコしながらプレイしているのが見えて幸せになる。その大楠くんの方へと寄って行って一緒にユニゾンで演奏するアベちゃん。その横でツインギターになってプレイする大田さん。後方ではノリにノってる麻井くん。ああ、いいなあこういうの。すっごく楽しそう。角度も良かったのかもしれないけど、配信でもそういう様子が1枚の絵として読み取れて、熱気が伝わってくるようだった。今からの時代さあ、配信がスタンダードになるとしたら、ライブを撮るカメラさんの腕も試されるよね。





 リハーサルでの麻井くん、大楠くん。暑かったんだね…。


 代表曲で大ヒットナンバー「君が好きだと叫びたい」の後、本編のラストナンバー、バンドワゴンのテーマソング「最高の日々」。この曲いいよね!鶴屋さんの長野のペンションの話でも出たけど、これを歌ってもらったペンションの奥さんは絶対嬉しかったと思うな。そして!私もぜひこれを音源化して頂きたい。


 一度引っ込んでからのアンコールは「SALMON JUMP」と「危険なカーブ」(曲名情報提供はいつも通りNさま。感謝!)。この時の全員の熱いことと言ったら!大楠くんは始終跳ねてるし麻井くんはお得意中のお得意である横揺れ選手権だし。

 この時の、大楠くんを見て笑う麻井くんの笑顔がすっごく良かった。小さくしか映ってなかったのが惜しいけど、でもはっきり解った。あんなに弾けた無邪気な笑顔って、彼が見せることは少ないと思う。してるんだろうけどなかなか映らないだけかもしれないし、或いは基本ライブ中はクールだからかもしれない。今回それが垣間見られたってことは、それだけ無茶苦茶楽しかったんだろうし、それはひとえに、フロントに立ってる大田さんがいいってことなんだと思う。





 8月2日生まれ、獅子座B型。私が勝手に心の兄と慕う太田紳一郎さま、お誕生日おめでとうございました。いつの日かバンドワゴンを見に行きたいと心から思う。でもなあ〜仮にこんな世の中じゃなくても、この時期だと、今のところ絶対仕事なんだよなあ〜!くぅ〜!

 選曲よしバンドよし歌よし!の三拍子揃った最高のライブだった。

 写真は全てメンバーさま及び公式さまのTwitterよりお借りしました。