文:訳す「 “Meet you all the way” ーSensationの大楠さんがインスタのストーリーで弾いて&歌ってくれたTotoの “Rosanna”を訳してみた」




 まずは主役の写真を。上の真ん中、下の右側がSensationの鍵盤主任、大楠くん。

 上の写真は久々に徳ちゃんこと徳永暁人さまも特別出演。

 そしてどちらも大賀リーダーの顔が…w



 この3年の流れを思う時、どういう訳かいつも思い出す映画がある。ヴィンチェンゾ・ナタリ監督、エイドリアン・ブロディとサラ・ポーリー主演の2008年頃のSF映画「スプライス」。未知のウイルスではなくて未知の生物がテーマだから、作り物だと知っていても結構グロいのでおすすめはしないけど、「進化」って馬鹿にできないよな、という、そういう映画でもある。グロテスクな物悲しさのある作品。グロいのは好きじゃないんだけど、これは結構好きだった。エイドリアン・ブロディよりも結末のサラ・ポーリーのありようがエグい。想像力の世界の凄さを思い知る映画でもある。






 想像力があれば、世の中のWhat’s the next?ってのはそんなに見えなくもないものじゃないかと個人的には思っている。とはいえ、決して想像通り、思い通りに行かないのが、恋愛だ。

 今回もそんな恋愛の歌がテーマ。


 暑い夏の午後、相変わらず部屋に籠って開いたインスタに、当ブログきってのご贔屓インストバンドSensationの鍵盤主任(この言い方が気に入ってしまい勝手に名付けている)、大楠雄蔵さんのストーリーが上がっており、開いた瞬間「やったー!生演奏だ!」と解った時の嬉しさ、そしてその曲が何か判明した時の喜びと言ったらない。え?幸せが小さいって?いやいやそんなことない。だって「U-zo from Sensation presents! スペシャルイントロドン!」だよ?(何人に解るんだよwww)


 しかも今回なんて、キーボード2台(うち1台の赤いのってあれかな、Sensationの配信ライブの時にも使ってたヤツかな)のプレイ&歌付きよ!歌付き!最後の方一瞬だけどw でも嬉しかった〜!この曲はここがキモだし、ここは歌って欲しいよね。


 という訳で今回はその、Totoの有名な “Rosanna”を訳してみたいと思う。





 泣く子も黙る有名バンドのToto、その82年のアルバムに収録されていた「ロザーナ」。このアルバムはToto最大のヒットとなったアルバムとのことで、シングルカットされた1曲目の「ロザーナ」も当然大ヒット。


 でもこの曲で一番有名なのは、スーパードラマーだったジェフ・ポーカロの叩く「ハーフタイム・シャッフル」のプレイ。確かに耳に残るリズムである。もう「ロザーナ・シャッフル」ってまで言われてるとのこと。


 で、この辺の事情はドラムマガジンさんに詳しく載ってるので、シャッフルの知識を深めるのにも役立つし、時間があったら下のリンクを眺めてみてほしい。このブログにも最後貼るけど、「ロザーナ」のPVもある。


 この記事読むと、Toto、そしてスティーリー・ダンと、大楠くんを辿ったつもりが、同じくSensationのギタリスト大賀くんに辿り着くことに気づく。ドラマーっていうと「オレンジウォッカの飲み過ぎで早逝した」と言われている伝説のドラマー、レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムをパッと思いつくんだけど、ジェフ・ポーカロも相当すごい人なんだなと遅まきながら解る。何事も勉強ね。

 ドラムマガジンのリンクはこちら

 

 ちなみに、これもいろんなサイトに間違った情報が載ってるみたいだけど、このPVに出てくるロザーナと思しき赤いドレスの女性は、女優のロザンナ・アークェットじゃございません。名前が同じだからって、結構いい加減な情報が流れてますわw シンシア・ローズという女優さんです。ウェストサイド・ストーリーめいたPV、なかなか楽しい。





 では、歌詞行ってみようか。


********************


All I want to do when I wake up in the morning is see you eyes
Rosanna, Rosanna
I never thought that a girl like you could ever care for me, Rosanna

All I want to do in the middle of the evening is hold you tight
Rosanna, Rosanna
I didn't know you were looking for more than I could ever be

*Not quite a year since she went away, Rosanna
Now she's gone and I have to say

**Meet you all the way, meet you all the way, Rosanna
Meet you all the way, meet you all the way, Rosanna

I can see your face still shining through the window on the other side
Rosanna, Rosanna
I didn't know that a girl like you could make me feel so sad, Rosanna

All I want to tell you is now you'll never ever have to compromise
Rosanna, Rosanna
I never thought that losing you could ever hurt so bad

*


**



<語彙>

care for = like

compromise(目的語がないので自動詞) 妥協する;屈服する、屈辱的な譲歩をする


********************


 ではいつものごとく文法解説から。

 と言ってもこの歌詞、難しいところあんまりないんだよね。

 まず冒頭、


All I wanna do when I wake up in the morning is see your eyes.


は、


[All I wanna do [when I wake up (in the morning)]] is (to) see your eyes.


となっており、下線部がS(主語)、isが動詞の文である。

「朝起きた時に僕がしたい全てのことは、君の目を見ることです」の意。超直訳。


 2番の頭は知覚動詞seeの構文と見るのが正しい。<see+O+~ing>「Oが〜しているのを見る」

 それと、


Not quite a year since you went away


の部分は、後ろが<since+過去の文>なので前は現在完了形の文であると推測される。


It has not been quite a year since you went away


「君が去って以来一年も経っていない」となる。


 決まった公式のような文があるのでご紹介。


例文:「僕らが出会って3年が経つ

Three years have passed since we met each other.

It has been three years since we met each other.




 先程の下の写真にいなかった車谷くんと、ジャズシンガーの森川七月さんと大楠くん。



 で。

 いろんなサイトの訳を読み、私が見た限り、1つを除いて全てのサイトで解釈的に大間違いをやらかしてんじゃないかと思うのが、サビの歌詞。


Meet you all the way


ここよ。まさにここ。大楠さんが歌ってくれたのもここ。殆どのサイトが「会いたい」と訳しているが、これは実は間違い。ああ言い切ってしまった笑。


 meetという中学生で習う語だけど、確かにこの動詞には「〜に会う、偶然出会う」などの意がある。だからまあここだけ読んだらそんなに間違ってはいないようにも思える。

 でも!

 日本語の辞書には載ってないんだけど、英英辞典を見るとこんなことが載ってるのよ。


meet

1 arrange or happen to come into the presence or company of (someone)

■make the acquaintance of (someone) for the first time

(オックスフォード新英英辞典)


下線部注目。■の部分は「初めて誰かと知り合いになる」といった意味。つまりね、meetって単語は、初めて会う人に使うべき「会う」であり、何度か顔を合わせた人に使うと違和感のある語なの。テストに出ます。太字にしておきました(爆笑。


 習ったでしょう?初めて会った人に言う挨拶は


Nice to meet you.


って。で、別れる時なんて言うって習った?


See you again.


でしょう?Meet you againじゃないよね?それは上記のような理由があるからなの。

 だから、以前会ったことのある人に、あまりくだけてない感じでこんにちはって言う時には、Nice to meet youではおかしいので、Nice to see you again.(またお会いできて嬉しいです)って言えばいい。


 そうなると、「ロザーナ」の歌詞でmeetを「会う」って訳すのは御法度ってことが解るよね。だって初めてじゃないんだもん。


 自分にとっての師匠(学部・修士・研究生と7年も世話になった)A教授からの教えで、今でも守ってることがいくつかあるんだけど、そのうちのひとつが、「知っていると思っている簡単な単語ほどちゃんと調べなさい」ということ。

 meetもそう。ちゃんと調べると違う意味がある。受験生だけでなく、こんな風に和訳を趣味でしている人であれば、英語を訳す時、知ってる単語の意味だけで処理しようとしたり、辞書を引く手間を省いたりは絶対しない方がいい。時間かかってもいいから調べるべきだと思う。


 昔ビリー・ジョエルのCDで、対訳付きってのを買ったはいいけど、どう考えても全然調べてないなって訳文を見つけちゃって(英語の決まり文句を直訳しとったw)以来、そういうものを「正確さ8割位」な感じで見ていたりする。あれでお金取ったらあかんやろ〜!って思ってた笑。





 話を戻す。じゃあmeetには他にどういう意味があるのか。これ、受験必修語だからぜひ覚えてほしい。実際出てたんだよ、センター試験に。


meet

8. <要求・期待など>を満たす(satisfy),かなえる,…に応ずる

(ジーニアス英和大辞典)


8番目の意味なの⁈なんて驚かないでほしい。これ結構出てます、海ドラなんか見てても。で、どのくらい受験必修語かというと、一般的には全受験生のバイブルとなっている総合問題集、いいずな書店の「英文法・語法Vintage」の1010番に出てます。


1010. My only daughter always studied hard and was able to live up to my expectations.

①demand  ②increase  ③meet  ④surprise     (中央大)

訳:「私の一人娘はずっと一生懸命勉強し、私の期待に応えることができた」

正解:③


こんなナンセンスな例文出すから受験生がこの本嫌がるんだよなあ(苦笑。解説にはlive up to = meet「(期待・要求など)に応える」と出ている。応用問題ではなくて必修問題です。





 さあまたまたOOMの過去ブログから借りてきました。徳ちゃんと一緒写真。

 しかしなんですかこの可愛いのは3人とも笑。アイドルじゃんwww



 言いたいことは全部言ったので笑、話をロザーナに戻す。で、更にall the wayという熟語を調べると、


all the way 

1 (途中)ずっと;はるばる

2  <米略式>さまざまに

3  完全に

agree all the way with her in improving the school

学校をよくするという点で彼女に全面的に同意する

(ジーニアス英和大辞典)



とある。この3つ目の意味だと解釈出来るので、


meet you all the way=[I will] meet you all the way

完全に君の要求を満たそう=君の言うことならなんでも聞く


となるはずなのである。

会いたいよ〜なんてもんじゃなくて、もう絶対服従(笑。猫がお腹を見せてこっちに向かってゴロゴロしているような、そんな絵面まで見えるようだ(違うかw。


 まあ、「君を満たす」なので、性的な意味合いと取れなくてもないよね。1番の歌詞が「起きた時」「寝た後」のことを歌ってるので、そこに引っ掛けてダブルミーニングで考えても楽しいかもだけど、まあこの辺りは「そうかもね」くらいに留めといた方がいいかも。 表に出さないほうが楽しいじゃない?こういうのは。


 それではこのmeetの件が解ったというところで、まずは直訳行ってみよう。


********************


僕が朝目覚めた時したい全てのことは、君の目を見ること

ロザーナ

君のような女の子がこんなに僕を好きになるとは決して思わなかった

ロザーナ

真夜中に僕がしたい全てのことは、君をしっかりと抱きしめること

ロザーナ

君が、僕がそうであり得るよりも多くを探していることを知らなかった


◯君が去ってまだ1年も経っていない

ロザーナ

今彼女は去り、僕は言わないといけない


●完全に君の要求を満たすよ

すっかり君の期待に応えるよ

ロザーナ

完全に君の要求を満たすよ

すっかり君の期待に応えるよ

ロザーナ


窓の反対側から君の顔がまだ輝いているのが見える

ロザーナ

君のような女の子が僕をこんなに悲しませるなんて知らなかった

ロザーナ

僕が君に言いたいことの全ては、君は決して妥協する必要が(この先)ないだろうということ

ロザーナ

君を失うことがこんなにひどく僕を傷つけるとは考えたこともなかった




********************


 これじゃあ色気もへったくれもないので笑、もう少し「いい感じに」(by 大賀好修)仕上げたのが以下の訳。極力言葉を削ってみた。男性の歌だしね。多くは語らないでしょう?まあ、TotoのPV見てると結構暑っ苦しいので笑、削んなくてもいいのかもだけどw


 「君はこの先決して妥協しなくていい」(willがあるから未来と取った)は、つまりは「自分に嘘をつかなくていい」ってことだと思うんだよね。

 妥協しなくていい、辺り見るとやっぱしこの歌詞には若干、男女の相性的な話も含まれてんのかもなあって思う。君は君の思うままでいいんだ。僕がなんでも叶えてあげるから。だから帰ってきて〜!!!って、まあそういう歌なんだと笑。

 笑えるけど、ちょっとだけ悲しいのは何故なのかしら。さすがは名曲だわ。


********************


目覚めたら 瞳を見つめたい

ロザーナ

あんなに愛されるなんて 思わなかった

ロザーナ

真夜中にはこの腕で包みたい

ロザーナ

君の探していたものは 僕にはなかった


☆いなくなったのがこの間みたいだ

ロザーナ

君を失って 今言えるのは


★君の欲しいものは

なんでも差し出そう

ロザーナ

君が求めるもの

全てを手に入れる

だから ロザーナ


窓の向こう まだ笑顔が輝いて見える

ロザーナ

君を思うと 胸が裂けそうになる

ロザーナ

自分に嘘がつけなくなったんだね

ロザーナ

君を失って 僕は抜け殻なんだ



********************





ここでいつものあれ、言っときます。

Sensationの大楠さ〜ん!聞こえてないから大声で叫びま〜す!

今回もストーリーに素敵な演奏&歌声、ありがとうございました!

次もほんっとに楽しみにしています。

いつでもいいので、気が向いたらまた上げてくださいませ。

お題がくるのを心からお待ちしています(お題じゃないから!w)



では、ロザーナのPVを。









文:見る聴く「ストロベリーチーズケーキ(Vo)+キャンディアップル(G)+レインボーシャーベット(Dr)+大納言あずき(B)は如何でしょうー植田真梨恵リリースパーティ2 “ダラダラ計画”(オンデマンド配信)」





 歌詞を読むと結構ハッピーな恋の歌が多いのだが、聞くと決してハッピーには聞こえない、そして歌詞の中のある一部分がハッとする程切ないことに気付いたりする。そんな、植田真梨恵嬢の曲には不思議な魅力がある。


 そしてご本人にもとても不思議な魅力がある。

 先日インスタを見ていたら突然インスタライブが始まり、何だろうと思って見に行ったら、真梨恵嬢が1人カラオケを歌っている場面。え?これ今なの?どう見ても一人しかいなさそうなカラオケボックスで、ラフなスタイルの彼女が安室ちゃんを歌っている。しかもべらぼうに上手い。プロなんだから当たり前なんだけど、でもめちゃくちゃ上手い。この歌好きなんだろうなと解る。そんな感じで1時間程、カラオケを見せてくれた。嘘でしょ?プロのカラオケを1時間もタダで?でも本当。


 今回ここに書くリリースパーティ「ダラダラ計画」の次のリリースパーティの告知も兼ねているんだとは思うけど、でもどう見てもそういう、プロモ目的って感じがしなくて笑、ただサービスしてもらってるとしか思えなくてほんと驚いた。


 けど、これが植田真梨恵嬢というミュージシャンの魅力なんだろう。ちなみにマネージャーさんとかもいないようだった笑。

 個人的には「涙そうそう」が沁みた。好みじゃないかもしれないけど、BEGINの「恋しくて」なんてのも歌ってほしいな、今度。





 「ダラダラ」がどんだけ好きか、は、昨年の彼女のライブの配信を見た時から書いており、つい先日も書いたばかりなのでここでは書かないけど、ほんと好き。しかもライブだとね、あれのコーラスを、真梨恵嬢のサポートといえばこの方、当ブログきってのご贔屓インストバンドSensationの売れっ子引っ張りだこベーシスト、麻井寛史さんがしてくださるのでそらあもう昇天間違いない訳ですわ。


 今回の配信はオンデマンド形式で、実際にリリースパーティが行われてから時間差をつけての配信だったのだが、見始めたらそんなこと関係なく盛り上がってしまった。


 大体ライブだけじゃなくてバックステージまで見せてくれるもんだから、真梨恵嬢の姿はもちろん、麻井さん、ギターのハカセこと渡辺剣太さん、ドラムの啓さんみんなの姿がそこかしこに見られる。麻井さん、伸びた前髪を眼鏡でオールバックにしてる姿最高にカッコいいですね。ご本人はTwitterにてこの眼鏡をはっきり「老◯」と言ってるのだけど私は言わないわよそんなこと絶対口が裂けても←


 で、ハカセさんですが。なんであんなに可愛いのだろう笑。いやほんと可愛い。最近の若いコはみんな可愛いよねえっておっさんか私は(ええそうですおっさんですwww)ヒョロ長くて大きな眼鏡で色白で汗かかない系男子(サラサラしてる!by真梨恵嬢)。ね?字面見るだけで可愛いでしょ?w 啓くんも私は好き。あの髪色めちゃ似合ってる。真梨恵嬢がライブ後のショットの中でこのメンバーでまたやりたいと言っていたけど、それ実現させてほしいなあ。今回のメンツ、いいよほんと。





 頬の丸い(彼女の顔のココが好き)可愛い顔を真っ赤にして(暑かったんだろうなああの中)髪が乱れるものお構いなしで真剣に歌う真梨恵嬢。ロックであり、ちょっとだけ昔のフォーク的な感じも受ける。


 彼女の歌を聴いているとね、自分の、もう人生から排除したくて堪らないような恥ずかしくてドス黒くて情けないたくさんの記憶がね、まあいっかって思えてくるんだよね。なんだろうなあ、こう、「まあそういうこともあるよね」みたいなさ。いい具合に流せるというか。


ねえ 終わりはどこにあるんだろう(愛と熱、溶解)


奥まで刺して、抱きしめていて/そうでもしなきゃ生きてられないや(壊して)

※この歌詞を読んだ時、ジョン・ダンの有名な「神よ、あなたに陵辱されなければ私は純潔足り得ないのです」を思い出した。「生と死」は「性と死」でもあるというのは文学ではフツーのこと。


わかって わかって もう会えないとしたって(心と体)


あなたの望む永遠とは何かおしえてよ(ミルキー)


笑えないほど傷つけた/だからもう一度傷にしたいよ(heartbreaker)


約束した明日のことは/見る前に叶わないのか(流れ星)


君といた長い夢を見た/醒めるなあの日のまま(悪い夢)


胸が騒いだ強烈なこの瞬間だって/ふれたら消えるのか(ふれたら消えてしまう)


何を為して生きていくのかも/わかんないまんまだ 歌う(I JUST WANNA BE A STAR)


 この年になるとさ、若い頃の事の中には、思い出すのも嫌なものもある訳よ。いやあもうなんであんなことになっちゃったのかなあみたいなね。後悔じゃないんだよね。だってああにしかできなかったんだから。でもそれだからこそ、そこを消しゴムで消せるもんなら消したいのよ。

 それをさ、彼女の歌はさ、「まあいいじゃない」って言ってるように聞こえるのよ。人間はどうにもなんない時って誰にもあるのよ、愚かで下劣で狡猾で。でも大失敗すんのよそういう時は。嫌になるよね、ほんと。でももう終わったことじゃない。忘れなくてもいいけど、忘れちゃったとしても誰もあなたを責めないよ。って。前向きになれなくてもいい、後ろ向きでもいいよ。だってどっか向いてるってことは、顔は上がってるでしょ?ならいいじゃん、みたいな感じ。

 悲しいかな、彼女とは20歳も歳が違うんだけど、彼女の歌が解る自分が少し嬉しかったりもする。




 麻井さんとハカセさん。いいツーショット。


 で、麻井さん。

 ベースだと中盤の「流れ星」の頭、それと2番の後とか印象的。音が上がるとこね。しかしいい曲だよなあこれ。

 曲が進むにつれてノリノリになってくるところも変わらずで素敵。ラストの方の「中華街へ行きましょう」のオハコの横乗りとか見るとこっちも嬉しくなる。「ダラダラ」はコーラスも絶品だけどベースもいいよ。あ、ダラダラはハカセくんのギターも啓くんのドラムも凄くいい。アンコールの「I Just Wanna Be A Srtar」もハートに響いたねえ。


 このメンツの中では多分一番お兄さんなんだと思うけど、そういうオーラがないのがいんだよね。一人だけクラッカーの中身がキラキラしてたのも面白かった。真梨恵嬢がハカセくんに「あ!おめえも(キラキラ)してねえな⁈」には大笑い。


 コーラスは「ダラダラ」以外では(これは麻井さんのコーラスあってのライブ音源くらいに勝手に思っている笑)「ミルキー」がピカイチ記憶に残ってる。真梨恵嬢の1オクターブ下をユニゾンでなぞるんだけど、そこが実にセクシーだ。そう、前も書いたけど、で、誰も言わないから言うけど、麻井さんのコーラスの声は非常にそそられるものがある(好き放題書いている)。それと、「心と体」の大サビだったかな、真梨恵嬢が黙って麻井さんの声だけが聞こえる瞬間があるんだけど、そこなんて思わず3回聞き直したもんね最初から笑。「うおお」とか声出して聴いてた(もう完全にオッサンやんw)。「悪い夢」はファルセットになるところがあってここも痺れたねえ。サビのハーモニーもとても綺麗で素敵だった。「ふれたら消えてしまう」もファルセットになるし、サビのハーモニーなど麻井さんのコーラスが生きてる1曲。



 このリリースパーティの模様、実は「ダラダラ」前後合わせて3曲分は無料動画として残っている。是非見て頂きたい、特に麻井さんファンは必見必聴。

 「ダラダラ」のラスト、マイクがハウるんだけど、そのテンションの高ささえも愛しい、そんな曲だ。でもこれのPVは味が全然違ってこれがまたいい。爆笑必至なのでこちらも是非。




 アンコールのMCには爆笑した。サーティワンズのネーミングも良かったけど、「みんなよかったねえ〜!音楽というお仕事で食っていけて。立派になったねえ〜!」ってwww そういうところがまた魅力だ。

 ライブ後、すぐにTwitterなどにセットリストが上がったので、選曲が気に入りすぎてプレイリストを作ってしまった。いい曲多いね。



 風船がふわふわと浮かんだステージが一瞬現実を忘れさせてくれる。けどそれはきっとふれたら消えてしまう、夢なのだ。現実は容赦なく降りかかってくる。それでもきっと彼女は言う。「まあ、そんな時もあるよ」って。

 まだまだ若いお嬢さんだと私には映る。久しぶりに好きになった女性シンガー。これからがもっともっと楽しみなミュージシャンだ。

 もちろん、麻井さんもね。

 個人的には大納言あずきより、ロッキーロードとかかなと思う…いや、違うな、ここはいっそのこと「ラブポーションサーティワン」だな笑。

 ラブポーションてw どんなアイスwww


 写真は全てTwitterの公式さま(ご本人含)からお借りしました。


 これです!これこれ。30分くらいあります。是非見て〜!














文:読む「表があれば裏があるものー『一杯のおいしい紅茶』ジョージ・オーウェル(小野寺健編訳)」




「いつまで籠ってりゃ気が済むんだよ」と言われそうな程、出かけない日々が続いている。

職場と自宅を往復して3年。

(しかもこの2カ所は直線距離にすると200メートル強しか離れていない笑)

他に行ったとこはと言えば、銀行や美容院など、日常生活の域を出ない場所のみ。

食料品の買い物でさえ、全てネットスーパーに切り替えた。


単に元々「おうち好き」というのもある。

本を読んだりパズルをしたり、オルガンを弾いたりお人形ごっこをしたりして、家の中で遊ぶのが好きだったので、丈夫に育たないのではないかと案じた母から「いつまで中に籠ってるの!」と幼い頃(から結構大きくなるまで)よく叱られたものだ。


そんな私でも、今、自由さを心に持っている人を羨ましく思える時がある。


「あのね」

2つ上の連れ合いが物静かに言う。

「のど自慢、あるでしょ」

「うん」

「あれね、まだね、出演者さんとその身内の人しか、会場に入れないんだよ」

「え、観客入ってないの?」

「うん。出演者もね、いられる場所が決まっててね、ステージ上の円で囲まれた部分しか動いちゃダメなんだ」

「そうなの⁈」

「司会の人に抱きついたり握手してくださいとか、できないんだよ」


彼はいいとか悪いとかは言わない。提案もしない。

例示だけ。そして、あとは自分で考えろと放置する。


「今週末、オープンキャンパスなんです」

先週、彼女が発した言葉が頭を過ぎる。

「行っても大丈夫かなあ、と思ってて…」

1ヶ月前に行こうと決めた時には、こんな状況になるとは思ってないもんね。

「第1志望のとこだよね」

「そうです」

「電車で行くの?」

「はい」

「じゃあねえ」

しっかり準備して、なるべく外さないようにして、でもちゃんと水分は取って。矛盾だらけだけどそう言葉をかけるしかない。

「気をつけて、行ってきます」

「また来週、待ってるね」

「はい」

彼女は笑った。


若い人が、もっと自由に、せめてこんな、進路選択にかかわるような外出くらいは、気兼ねなく出来る日が来ますようにと願わずにはいられない。


そしてそういう時やっと「自分のことはとりあえずこっちに置いといて」と原点に帰ることができる。


(以下、当初の原稿にはなかった補足:

綺麗事を言ってるんじゃない。これが事実だから言ってる。こういう現実も知って貰いたかったから書いた。

他人に押し付けるつもりはない。偉ぶるつもりもない。ただ、華やかに戻りつつある日常の風景の中で、やっぱりナマは最高だとあらためて感じ始めている人々に紛れて、今でもこういう、ものすっごく地味でものすっごくストイックに過ごし続けている人間がいるってこともほんのちょっとだけでいいから覚えていて欲しかっただけだ。正しいとか間違ってるとかではない。正義はそれぞれに違う時があるということだ。)


さて。

心を笑顔にするには1冊の本がいい。

ジョージ・オーウェルといえば「動物農場」とか「1984」とかディストピア小説で有名だが、このエッセイはテイストがまるで違う。

イギリス作家のエッセイならサマセット・モームが好きだが、モームとはまた違った、土着の雰囲気と独特の温かみがある。まあユーモアはどちらも引けを取らないくらいだけどね。


編訳者の小野寺先生には、大昔、集中講義で教わったことがある。

内容など、ノートでも見直さない限りもう覚えてないけれど、とにかく面白い話で、全く眠くならなかったことだけは記憶に残っている。

レポートにもコメントを書いて下さって、とても嬉しかった。そういうことって覚えてるものだよね。


紅茶のこだわりが11か条もあるとは驚いた笑。

イギリス人らしいね。

そして、オーウェル曰く、ビールは「陶のマグ」で飲むのが断然美味いんだという。

ほう。

最近似たようなものを手に入れたので、今度これで飲んでみるか。


A good book will make my wings spread more.




※一度某SNSに投稿したのだが削除して、こちらに載せることにした。

やっぱしこういう、人の目にあまり触れぬ過疎の場所を作っておいてよかった笑。


文:訳す「こんな夜もあるーJamiroquaiの “Deeper Underground”を訳してみた」



昔から、嫌なことがあったり辛いことがあったりすると、英語に逃げた。

小難しいものを読んだり訳したりすると、何故か心が落ち着いた。

勉強するってことが、性に合ってたんだと思う。






今はもうない(と思う)研究社の月刊雑誌『英語青年』の中にあった「英文和訳演習」のページに挑戦し始めたのも、こんな理由からだったと記憶している。


最初のうちは鼻にも引っ掛けられなくてw、120%pureなんて、当時遡って聴いて少しハマっていた子供ばんどのアルバムのタイトルから取ったペンネームなんてつけても意味なくない?くらいに思っていたのだが、いつしかCランクになり、時々Bランクに載るようになって。どんどん楽しくなっていった。


今でも忘れない。

悩みに悩んでdeterrenceに「抑止」という訳を当てた時初めてAランクに載せてもらった。

まあ、辞書に載ってる意味ではあるんだけどねw

行方先生、ありがとうございました。あの時の感動、今も忘れません。


英語が書いてある本を見たり、英語にまつわるのもの読むと、気持ちが落ち着く。それは今でも変わらない。


今夜、連れ合いと話をしてだいぶ気持ちは落ちついたが、せっかくなので、延々とリピートして聞いていた曲を、今風に訳してみた。


人は時に、自分のことだけを大事にしたくなる時がある。

手なんか伸ばしたってこの先ずっと希望なんかに届きっこないような気がすることがある。

明日になってもこの感情が変わらないような恐怖に陥る時がある。


そういう時は、きっと、潜っちゃえばいいんだ。

深く深く、奥に。


そうすればきっと、細い光が見えてくる。


************************


Yeah, you know they're gonna bring it down now
They're gonna wreck it down, yeah


Something's come to rock me
And I can't keep my head
I get nervous in the New York City streets

Where my legacy treads.

I know I'm better off standing in the shadows

Far from humans with guns

But now it's too late, there's no escape

From what they have done.

Come on.


I'm going deeper underground

There's too much panic in this town.

I'm going deeper underground

There's too much panic in this town.

I'm going deeper underground

But I got to go deeper, got to go much deeper

yeah.

They gonna wreck it down, yeah.

Hey, yeah, we're gonna bring it down, yeah


Some people with a pocket full of money

And an eye full of hate

Take a pleasure in destruction of the very thing

That they tried to create.

Somebody tell me why does all mankind

Only tamper and touch?

Have a habit where they bite off more they can

chew

And now it's too much.


I'm going deeper underground, hey ha

There's too much panic in this town.

I'm going deeper underground

There's too much panic in this town.

I'm going deeper underground

There's too much panic in this town.


***************************



ぶっ壊しにやってくる

打ち砕きにやってくる


衝撃がデカ過ぎて正気を保てない

大都会(SNS)の真ん中

ちっぽけな俺

誰からも隠れたい

傷つけられないように

だけどもう遅いらしい

コトは起こってしまった


どこまでも潜っていく

狂騒の群れを遥か離れて

浮上などしたくない

いいねなんてしないでくれ

どこまでも潜っていく

もっともっともっと

ぶっ壊されないために


金のある奴

憎悪の目

作りもしないうちから

破壊する快感

人間はどうして

勝手に弄(いじく)るのか

解ろうとする前から

食い千切る癖に

ほら、言ってる傍から


どこまでも潜っていく

狂騒の群れを遥か離れて

浮上などしたくない

リツイートなんてやめてくれ

どこまでも潜っていく

もっともっと深いとこまで

誰にもぶっ壊されないために