文:見る「『麗しき徳永暁人の世界』ー徳永暁人 麗しきベースの世界 4 Supported by TUNE【イケベベース専門店グランドアニバーサリー記念】(配信にて)」




 ああ、麗しき笑顔。


 徳ちゃんがベースクリニックをやると聞いた時、即座には配信チケットを買おうとは思わなかった。だってベースだよ?もちろん知ってるし弾いたこともあるけど、聞いても全然解らないんじゃないかな、と。むしろベースを弾いているとか、かつて弾いていてまた弾きたいとか、そういう、プレイヤーとしてベースに、そして徳ちゃんに興味のある人が見るべきなんじゃないのか、なんて構えて考えていた。


 違った。

 徳ちゃんは、誰にでも解る言葉で、できる限りシンプルに、ベースの魅力について語ってくれたりプレイしてくれたりした。楽しかったし、何よりためになった。

 なんのためになったかというと、今後より一層音楽を楽しむのに、ひいては我らが愛するインストバンドSensationを楽しむのに「ためになった」ということだ。


 いやあ、徳永暁人、ただのイケメンベーシストじゃないね笑。

 思えば徳ちゃんのベースをあらためて心から「カッコいい」と思ったのは、昨年の今頃、ブルーノート東京で行われた増崎孝司さんのライブでのプレイを見た時なのであって(そしてちょうど同じ頃Sensaitonにハマり始めていた訳で)、私にとって徳ちゃんとはやはりベーシスト・徳永暁人なのである。

 配信見て本当によかった。徳ちゃんのおかげで、Sensationのベーシスト・麻井くんのことがまた少し解った気がする。





 真ん中の黒Tが麻井くん。その横の白Tが大賀くん。


 とはいえベースに関しても徳ちゃんに関しても私はそんなに詳しくないので、ここでは、徳ちゃんがクリニック中に発したいくつかの言葉を拾い、それについて私があれこれ思ったことを記していこうと思う。現場で聞いた時に頭の中で考えていたようなノリでお読み頂ければ幸いだ。






「僕は元々ベーシストですから。今日はベースばっかり話すから!」


 徳ちゃんというとどうしてもボーカルだったり麗しい顔だったり笑、に目が行くんだけど、やっぱし徳ちゃんはベースをこよなく愛しているんだなあと思う。

 こないだの、大田さんとのジョイントライブ、麻井くんと前に出て2人でプレイしたツインベースの応酬、無茶苦茶カッコよかったよね。心から徳ちゃんがそれを楽しんでいるのが解った。




「doaなんてね、うちのメンバーね、みんなベース誰も聞いてないんだよ!笑」


 笑ったwww いやそんなことはないでしょう?!というか、安心して任せているからこその言葉なんじゃないの?なんて。




「two fingers, よく均一に弾けって言われるじゃないですか、弾ける訳ないんですよ」


 これは目から鱗。

 中学生の時初めて学校でエレキベースに触って、ものは試しにと思ってやってみたら全然できなくて。人差し指と中指では音の鳴り方が全然違って。

 だから徳ちゃんが言うように、2本合わせて弾くとか、あるいは1本だけ使って弾くとかすればいいんだなあと解って驚き。ああ、あの時知ってたらなあ。そして1本のベースを取りっこして、週替わりに交代で弾こうと契約を結んだ笑、同じ音楽クラブに入っていたM君にも教えてあげたかった。


 M君、よく覚えていないけど、確かお兄さんが弾いてたから弾いてみたくなったとか言ってなかったかなあ~。お兄さんの影響って多いよね。確かSensationの麻井くんもそんなことを言ってた気がしたし。





「ベースを弾きながら歌う人って少ないんですよ。難しいんですよ。なんでかって言うと、2個メロディを弾いてるみたいになるから。それを簡単にする方法があって。拍の頭、必ずダウンピッキングにするの。アコギのストロークみたいに。これは俺が自分で編み出した裏技!笑」


 おお!これも目から鱗。

 今度徳ちゃんがベース弾きながら歌ってる時よく見てみよう。それと、麻井くんはどうしてるのかも注目してみよう。




「(師匠の鳴瀬さんから)『スラップと呼ぶな。チョッパーと呼べ』と笑」


 笑ったwww なるちょさんぽいな。

 日本のベーシストって数多いるけど、なるちょさんは多分私が最初に「この人凄いんだよ」ってな説明付きで教えてもらった御仁だったと思う。その人に教えて貰えるって、やっぱし凄いことよね。





「(習った通りにチョッパーを思いっきり強く叩くと)めっちゃ手痛いんだよ笑。(でも)痛そうな顔してたら面白くないじゃないですか」


「(配信からの「やっぱり指は痛いんですね」との書き込みに)指だけじゃないですよ、あちこち痛いんですよ笑。

 ほんと、楽器を弾くって基本的に痛いんだよ。なんかその、痛いものの向こうに何かがあるんですよ。なんでもね。筋トレと一緒」


 笑うとこじゃないのは百も承知だが、画面のこっち側でうっかり爆笑してしまった。

 なんか徳ちゃんらしいな~!「痛いものの向こうに何かがある」って!!!普通痛かったら痛いだけじゃないの~?!って思うんだけどw、そうじゃないっていうね。

 よく言うところの、「イタキモチイイ」っていうんじゃないのが凄いと思うのよ。イタ気持ちいいってのは「痛い『けど』気持ちいい」ってことでしょ?ほら、あのやたら刺激の強い健康サンダルみたいに。でも徳ちゃんが言ってるのは、「痛い『のが』気持ちいい」訳じゃん?!!! むしろ痛いのを望んでるみたいな。え?!違うの?!!!w

 とにかく、どんな練習にも苦しみはつきものであって、そこを通り過ぎないと本当の喜びは見出せないということなんだろう。それはもちろん、受験勉強も同じ。6月の頭にへばっているようでは、第1希望には届かないぜ、諸君。




「実は俺が今日リズム作ってるぜ、みたいな」


「ボーカリストが盛り上がってきちゃってだんだん跳ねなくなってきてるなと思ったら、逆にもっと跳ねてあげる。で、『いや、跳ねだよ、落ち着きな』っていうのを後ろから、その愛情を送る訳ですよ。もうちょいこっち来なーって。それがベースの人の役目」


 これも聞いてて唸ったよね。なるほど~と。そう言えばどっかで聞いたな、ベースがバンマスの場合が多いって。仮にバンマスが他にいたとしても、ベーシストって案外影のバンマスなのかも知れないよね。


 だからこそ、各バンド、ベーシストには安心して任せられる人が欲しいのかも知れない。大賀くんがすっごく若い頃から麻井くんと時間を共にして来ているのって、凄い信頼感があるってことに他ならないよなあ、なんてぼんやりと思った。





「音色を一切変えないポリシーというか。本体の音がただ行ってるだけ。(コンプレッサーなど入れると)ニュアンスが出ないんですよ。ただしめちゃめちゃ難しい。逆に練習になる」


 これにもびっくり。ギターって、逆にニュアンス出すためにエフェクターたくさん入れている印象だけど、ベースって全然違うんだね。その本体そのものの音を生かすことこそベースの本質なのかも。徳ちゃんの話、リスナーでもすっごく勉強になります。




「なるべくおんなじ音量でおんなじLOW感で弾けるように指のコントロールをしないといけないので正直腕攣りますね。しょっちゅう。まあ攣りながらやるんだけどね笑」


 でもきっとその「攣る」のもコミで気持ちいい、とかなんだろうなと(違。

 そういえばさ、Sensationの配信ライブの時、確かラスト曲前の“Sensation”での麻井くん、ソロの直前、左腕軽くクルクルって振ってた記憶がある。ああ、腕疲れるんだろうな~って思ったのを覚えてる。疲れるってことはそれだけ集中して渾身の思いで弾いてるからなんだろうと勝手に考えている。



「デジタルピアノとかご家庭にある方いらっしゃいます?あれね、絶対に1番がいい音になってるから笑。開発者の気持ちになったら絶対に3番に一番いい音入れないでしょ?だから1番で弾いた方がいいと思います。

 街に洋服屋さんとかあったら、僕絶対、ディスプレイのこのままがいいなあと思う。これが一番いいんだろ?って思ったりします」


 これもすっごく参考になった!やたらいじるもんじゃないって、ね笑。

 

 でもね。

 ちょっと違うぞってのもあるのよ。

 それは、電子辞書。

 今年度に入って新しく買い直した電子辞書(英語特化版だから5万くらいする号泣)、軽くて使いやすくて実に重宝してるんだけど、英単語を調べると一発目に意味が出てくる辞書が決まってて。それが、実は私の一番のお気に入り辞書じゃないのよ笑。


 私のお気に入りは大修館の「ジーニアス」。これが私は一番好き。それがさあ、4番目くらいに出てくるもんだから、いつもわざわざスクロールしてジーニアスに載ってる意味を調べないといけないという。まあ、他の辞書も役に立つことが多いんだけど、でもジーニアスが好きなのよ。



「そんなことをやりながら、なるべくいいアンサンブルを目指して、常日頃心がけて演っております」


 いいアンサンブルって言葉、いいなと思った。Ensembleって好きな単語。




 Stand By Meをプレイしてくれたり、凄いベース出てきちゃったり、最後には美声もベースも聞かせてくれて。盛り沢山。

 最後になるけど、お話もとても上手で、さすがは音大で教鞭取ってるだけあるなあと思いました。こんな素敵な先生と「麗しの時間」が過ごせるなんて、画面越しだって大満足よ笑。

 徳ちゃん、もとい、徳永暁人先生、次回の講座はいつですか?お待ちしています。


 イベントの写真は全てイケシブ公式様と徳永さんのTwitterよりお借りしました。






2 件のコメント:

  1. 「ジーニアスがスクロールしないと出てこない問題」、ゆゆしきことと認識しております(わたしの愛用する電子辞書もそうでして)……ってミクロなところに反応してすみませんw

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    1. すみません、まさかコメント頂けると思わなくて、自分のブログのくせにコメントつけかたが分かりませんでした爆笑。
      仕方なく、このコメントのみアカウントフリー設定でつけてます爆笑。
      そうですか!私だけじゃないんだ!あれは失敗ですよね。ジーニアスの、語源というか、そこから書いてある辞書って少ないじゃないですか、あれが良いんですよね。
      それが解ってない電子辞書ってないわーって感じなのですが、何せあちらのあのメーカーさんが逝ってしまわれたじゃないですか、業界からw なので致し方なく…
      なんとかして欲しいですよね〜!本当!
      コメント嬉しかったです♪ありがとうございました!

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