昨年、このライブのアナウンスが最初にあった時から、この先何に行けなくてもいいから(ただしSensationのライブを除くw)、これに行きたいと思った。
ずっと見つめてきたB'zの松本さんのソロライブ、そのサポートメンバーが、Sensationだというのである。
後からだいぶ遅れてきたファンのひとりとして、この4年、ひたすらSensationに会いたいと言い続けて来た。Sensationのライブをナマで見たいと書き続けてきた。
今回のこのライブは、世界の中心とも言える東京は青山、そして六本木で、Sensationへの愛を叫ぶチャンスなのである。
勿論ひとりひとりがいいからこそ素敵なバンドであることは間違いないのだけれど、それでも、いやだからこそ「箱推し」を自認する自分が、これに行かない手はない。あるはずがない。
失礼、力説し過ぎた。
誰にも容易に想像できるだろうから詳細は割愛するが、幾度にも及ぶ激しく厳しい戦いの末、一般発売まで含めた段階で、何とかシートを勝ち取ることが出来た。
ほぼ友人が笑。
とずっと思っていたのだが、B'zのファンクラブ=B'z Party、通称「ビーパ」の同伴枠でチケットが取れると、申込者だけでなく、同伴者にももれなくQRコード取得の案内が来ることを考えると、ビーパにとっては同伴者も「当たった」頭数に入ってることになるのかも知れない。
となると、私も実は、一番最初に、チケットが取れていたことになる。それはそれで嬉しい。
念願叶って漸く会えたSensationの4人について、書きたいことが多過ぎて、一度の記事では足りない、というか一気に載せられても読む方も嫌になるだろうから(つか本当にニーズあるのかこの記事www)、今回は前中後編の3回に分けてアップすることにする。ちなみに前編の同伴者は友人A、中後編はB。
まずは前半、5月11・12日に行われた、 “私がこの世で最も好きなライブハウス”ブルーノート東京の両日の1stステージについて、両方を比較しながら合わせて書きたいと思う。
読者の皆様は多少ごちゃつくかも知れないが、あらかじめ頭の中をデュアル画面に設定してお楽しみ頂けたら幸いだ。
Tak Matsumoto Tour 2024 -Here Comes The Bluesman-
2024年5月11・12日(土・日)1st Stage(s) @ブルーノート東京
初日=土曜日1st、シートはまさにステージ脇w
どんな席に案内されるだろうと戦々恐々としていたため、ここなら全然見えるじゃん!真横からだけど!w とAと喜びを噛み締める。
事前に購入していたTシャツとピンバッジ以外のグッズをゲットしたり、ガチャに挑んだりしていた(惨敗)せいで、会場内に入ったのがやや遅めだったため、電話予約しておいたカクテルと「高級たこ焼き」が来るのに少し時間がかかっている間、お隣のテーブルから「メニュー、ご覧になりますか?」と声がかかる。
お話してみると、隣の席のお姉さん達も我々と「同じ戦い」に挑んでワンテーブル勝ち取ったらしいことが解る。互いに喜びと興奮を隠せない。
たこ焼きより一足遅れて運ばれてきたのは、今回のライブの特典である、おしゃれロゴのコースターとカクテル。
カクテルなのでぐびっと行くタイプかと思いきや(そんなカクテルしか飲んだことがないw)、ストローで吸う上品な感じ。色はトロピカルブルーがメインで、途中ほんのりとイエロー、上に行くに従って透明度が増して行き、トップには大ぶりのミントの葉と、キュウリの薄切りをくるくるっと巻いたおしゃれな飾り&金箔あしらい(ゴージャス)。
なぜキュウリ?と思うが、カクテルのベースで使われているジン(松本さん愛飲のHendrick’s Gin)の他に「キューカンバーレモネードジュレ」が入っているという。cucumber =キュウリ。成程。
ストローで吸うとジュレがちゅるちゅるっと口の中に広がり、レモンと一緒に微かにキュウリの爽やかさが感じられる。ほほう。凝った1杯だなあ。
なあんて。
実を言うと。
私、キュウリが大の苦手で(爆笑)。
最初特別メニューが出た時はあまりに嬉しくて全く気づかなくて、現場で一口飲んで初めて心の中で「(うん?w)」と思ってメニューの説明を読んで「(マジかwww)」と。
でも、想像以上にキュウリは感じられず、飲むに従って「キュウリみ」はなくなり、美味しく最後まで頂けた。やっぱしこの辺の匙加減が、ブルーノート東京さんのレベルの高さだよね。
また、今回のスペシャルメニュー、洋風アレンジたこ焼きが美味しかった!洋風と言ってもどっち方向かと思っていたが、チーズとバジルの風味を感じたので、多分イタリアン寄りなんだろう。ちゃんとグリーンもたこ焼きのトップに盛られていて、見た目も素敵。
しかしたこ焼きをフォークで刺す、まではちょっと想像していたが、ナイフで切って頂くとは思わなかったよ笑。
5月11日当日は、お昼頃の電車で新宿まで出て、A及びBと合流し、そこからホテルに向かい荷物を置いて、ライブのために持参した服に着替えて、表参道まで地下鉄で出て3人でブルーノート東京へ歩いて来た(Bは2ndまでの間、青山で「素敵有閑マダム」をして待ってくれていた)のでお腹は結構空いており、1stといっても夕方からのステージなので、他のものも頂きたいのは山々だったが、とにかく緊張しまくっており(大学受験であろうと仕事の面接であろうと自分の結婚式であろうと人生において緊張などほぼしたことのないこの私が!w)、別のものを注文するところまで意識が向かなかったというのが本当のところ。
食べ「ながら」なんて絶対見られない、と思い、たこ焼きを頬張り完食し、カクテルを途中まで飲んで化粧室へ行き、ライブ開始を待った。
これが2日目1stになると、流石に前日の緊張は解け、夢のようなライブにもこのステージで一旦ピリオドとなるのだと考え(一旦かよ)、今日は思い切り楽しもう!というモードで臨めた。
Aがビーパで同伴者にしてくれたのがこの日のシートで、アリーナがぶり寄りではないにせよ心から素晴らしいお席。
会場に案内されるとすぐ、Aがステージの一点だけを見つめ(言うまでもなくシモテ側)私の2歩先を迷わず真っ直ぐ内側の席へ行ったので、私はしめしめとばかりに(コラw)外側の席へ。暫くするとAが気を遣って、本当にその席でいいのかと聞くので
「いいに決まってんじゃん。ここ、ハイタッチレーンだぞ?」
「あっ!w」
初めて気づいたようなA。はっはっは、これも年の功ってヤツだwww
今回は時間的に少し余裕を持って入ったので、カクテルもたこ焼きもゆっくりと味わうことが出来た。カクテルを運んでくれた女性の店員さんが大変気の回る方で、一緒に持って来てくれた今回のライブオリジナルのあのコースターをテーブルに置きながら、
「これをドリンクの下に敷いてしまいますと、コースターが濡れてしまいますので、宜しければ、これはバッグなどに仕舞って頂き、グラスを直にテーブルに置いてお使い下さい」
と言って微笑む神対応。いやあこれぞブルーノート東京。
昨日は飲み足りなかったなと反省し(反省?w)、今日は先に頼んでおこうということで、メニューを見て、まずはAのリクエストで私も大好きなブルーノート看板メニュー「スウィンギン・ポテト」と、ブルーノートオリジナルビールをオーダーしてみる。名前はSession(セッション)。Sensationと少し似ている。
このセッションが凄い。550mlとあるので、ビンとグラスが来るのかと思いきや、なんと全量がグラスに注がれて並々とやってきた笑。飲みごたえがあるったらない。ライブの間中ちびちび飲んでてちょうどいいくらい。美味しいし、お勧め。
私達が席について暫くすると隣にカップルがやって来た。髪型もメイクも服装もイマドキのsuper cute & a little bit sexy な韓国系オシャレをした彼女が、私の隣に座った、自分の向かいの彼氏へやや興奮気味に話しかける。
「わ!わ!見て⁈見て!すごい席やん!もうどないしよう〜!」
「2次やで?2次!ビーパ1次ぜ〜んぶ外れても、こんないい席が来るんやねえ!」(注※ 私達は1次でしかもこのお二人よりひとつ後ろだった)
「ねえ、ウチ、興奮して顔赤ない?ねえ赤ない?」
「手冷たい!な?…ほら、こんなに冷たい!ウチ緊張してる〜!」
「松本さんでこんないい席当たるなんて、ウチほんまに全部の運使い果たしてしまったわあ〜!そやから稲葉さんいっこも当たらへん」
「記念に買おと思てたピンバッジも全部売り切れやったし」
「あ、そっちのカクテルもちょっとだけ飲まして!…わぁ、ほんまや、アルコール、強〜!」
「ねえねえ、後で席代わって〜!そこ松本さんとハイタッチ出来るんやないの?ウチもしたい〜!」
とまあ割とずっとこんな調子なので、私達だって当然それなりに飲み食いも会話もしてるんだけど、横から全部入ってくるw
メガネにメンズニットの彼氏は全く喋らないのかというとそうではなく、ちゃんと彼女に返事もしてるし相槌も打っていたが、彼女に負ける気がしない程のTAKファンらしく、松本さんのとあるギターのチェックが行われている間、ひたすらステージを見つめており、徐(おもむろ)に
「あのギター使うの、久しぶりだな…」
と呟いた。
私達とは反対側の彼氏彼女の隣には、それぞれおひとり様でいらした男性陣がかけており、この会話に耳を傾けていたかどうかまでは解らないが、
「え?そうなん?」
「うん」
「いつ以来?」
と彼女が質問すると、我々もその隣も、一瞬動作が止まった気配がした(ような気がするだけかも知れんが笑)。
彼氏は徐に3秒程黙ってから
「Glory Days以来かな…」
と徐に返答。
「へえ〜そうなん」
と彼女。
彼氏の答えが正しいのかどうか判断出来ない自分が悔しい笑。せめてあっちの隣の彼らに聞いてみればよかった。
結局ライブが始まってしまったら、彼女は松本さんに目が釘付けで地蔵のように固まってしまっていたので、おとなしく座ったまま席を移動することはなかった。
その代わり彼氏は私の横で、無常の喜びとでもいうような笑顔でハイタッチしていた。
やっぱしTAKって凄いわ。
(以下余談。現場にいる時は全く気づかなかったが、これ、彼女の方が必死に彼を自分の方に振り向かせようとしているって構図にも思えてきた。精一杯可愛い自分になって、もっと彼に自分のことを好きになって貰いたかったんじゃないの?え?それはないって?いや解んないよ。恋してる時って誰でも無意識のうちに「痛いヤツ」になってるもんでしょ?だからきっと彼女はあの時自分のバッグからカーd…ああ何だかオジサン昔思い出して切なくなっちゃったなすいませんお代わりください(勝手に話を作って勝手に泣くことが私にはよくありますw))
開演10〜15分程前だったろうか。化粧室から戻ってくると、それまでのおしゃれなジャズ系のBGMが、やや音を大きくした華やかな音楽に代わっており、照明も少し落とされていた。その中で明るくなっている方を見ると、後ろのセンターソファ席で何やら始まっている。
そこには大き目だが上品なケーキが運ばれ、真ん中にミニ花火とロウソクが煌めいている。結婚記念日なのか、誕生日なのか、合格祝いなのか解らないが、誰かの大切な日に違いなさそうだ。
ロウソクが吹き消され、「おめでとうございます」と店員さんの生声が聞こえると、その場を見ていた全員が拍手。おめでとう〜!と思わず私も言った。こういうのは乗ったもん勝ち。他の皆さんからも祝福の言葉や拍手が続いた。
誰だか全く解らないけど、こんな特別なライブの日に、特別なお祝いをここでしてくれて、そこに巻き込んでくれて本当にありがとう。幸せのお裾分けを頂いた気分。まるでドーム級のライブの時上から落ちてくる、金色のテープの切れ端を掴んだようだ。
とまあ、そんな幸せな気持ちを抱いたところで、いよいよライブの話行ってみようか。
開演時間がやってきて、客席左後方からやってくるメンバー(日曜1stの時は、前出のカップルとは反対側の、私の隣の若い男子がキョロキョロして、どこからくるのかな〜という感じで、ずっとステージの方を見つめていたので、「そこからじゃないのよ〜」と教えるのは気が引けたけど、でもどうにか伝えたくて、開演時間が近くなってからひたすら後方を見つめ続けていた笑)。
土曜1st、つまり一番最初のステージ。車谷さんはやや硬い表情、大楠さんと麻井さんは控えめな笑顔、大賀さんはニッコニコ。とはいえきっとみんな緊張してるんだろう、初日だしね。
メンバーの後から松本さん。大歓声に包まれているけどグラサンの奥までは測れない。
車谷さーん!麻井さーん!大楠さーん!大賀さーん!と呼ばせて頂く。
いる。
4人。
全員。
コンプリート。
なんという感動。
箱推しやってて本当に良かった。
初日の土曜1stはこちらを見る感じではなかったけど、2日目日曜1stでは通路側の客席にも目を配って下さっていて、笑顔を見せてくれた。特にこの2日目1stは、通路側はあっちもこっちも男性が多い感じだったので(少なくとも私の並びでは、驚くべきことに性別女性は自分だけだった…あれ?もしかして自分、オジサン枠なのか?爆笑)、余計心安く笑顔を向けて下さっていたのかもしれない。ここら辺更に後述。
4人と1人がステージに上がって、数が限られた客席の、ピンと張り詰める音までしそうな静けさと(特に土曜1stはきっと、今目の前で起ころうとしていることを、まだ誰も経験したことがないんだ、という気持ちがあったんだと思うが、互いに息を吸う音まで聞こえそうな程、客席には引っ張れるところまで引っ張った感じのテンションがあったように思える。酒の席だろうという声もあろうが、いやいや、この私でさえ、酒が喉を通らなかったのだから半端ではないw TAKオリジナルのカクテルを半分も飲み終えないうちにライブが始まったくらいだ。たこ焼きのフォークを2度も落としそうになるし。手元まで覚束なくなる緊張感(歳のせいか?w))、満帆に膨らんだ期待の中、楽器を抱えて、立ち位置や座り位置について、最初の音をどかーんと出すと、ライトに照らし出された4人全員生き返ったみたいに表情が明るくなる(車谷さんは笑顔じゃないんだけど、目力が半端ない)。そこに乗っかるTAKの音。
1. Epic Match
初日1st、端っこのシートで大賀さんの1番近くではあるものの、大賀さんはステージのあっち側を見るので顔は解らない笑。
その代わり、TAKの向こう側でこちらを見る麻井さんの顔がよく解る。いやあノリノリ。大きな黒目が輝いて、神々しいくらいいい顔してる。キラッキラよ。新しい相棒となったジャズベを自由に操って指捌きも完璧。イイオトコってのはきっとこういうのを指して言うんだろう。
1曲目は、ベースがギターとユニゾンになるところがある。イントロの大賀さんとのユニゾン、サビなどのTAKとのユニゾン、どれを取ってもキマっている。
その脇で、麻井さんとは対照的に、真剣そのものの顔でドラムを叩く車谷さんがまたいい。スパーンと身体に入ってくる音がする。後で気がつくのだけど、いろんなバンドのドラムによく書いてあるツアーのロゴ、あれが描いてあってとてもカッコいい(ブルーノート東京において、機材の写真の撮影は基本的にNGなので、ドラムセットとそこに座った車谷さんの写真を麻井さんがSNSに投稿して下さって本当に嬉しかった)。
こちらはその後大楠さんがSNSに投稿してくださった1枚。
今回のライブ全般的にTAKの曲、オリジナルにはブラスサウンドが多用されているのだけど、そこを一手に担うのが大楠さんの鍵盤。PCからも音が沢山くるが、大楠さんの手元にある2台のYAMAHA(上はmontageだったので、下も鍵盤数の違うmontageだったのかな〜、ここは確認できなかった…)を駆使して出てくる音のチョイスがどれも最高。
で、大賀さん。さっきも言ったけど初日1stは顔が余り見えなかったのだが、動きだけでどれだけノッてるかが解る。時折客席に向ける顔がこちらを向く時、その目がキラキラしている。この曲では下の方でグッと支える音が気持ちいい。
4人揃った音の迫力と緻密さが一気に押し寄せてあっという間に気持ちを攫っていく。そんな1曲目だった。
2. Here Comes the Taxman
1曲目が終わって鳴り止まぬ拍手の中、少し静まったところに大楠さんのクールなアドリブソロ。音が止んだところでTAKのギターと再び大楠さんの鍵盤が絡む。ここの美しいことと言ったらなかったよほんと。CDの音源聴きまくっていったけど、やっぱしライブはそれ以上だったね。
土曜の1stも日曜の1stもどちらも同じくらい素敵だったけど、やっぱし日曜のがややリラックスした感じがあったかなあ。
イントロの麻井さんのベース、それにピタリと合う車谷さんのリズム、メロディに入ってからの大賀さんとの絡み、どれもこれも聴きどころ過ぎて。
大賀さんが客席の反応を見て「そやそや」って感じで嬉しそうに頷いているのも印象的だった。しかしいい音だなあ、ブルーノート東京。
(私が行かなかった日曜2ndではTAKのマイクの音が最初出なくて、それが逆に盛り上がるきっかけになったようなことをSNSで読んだけど、それ程に近い距離であることを知るエピソードかも知れないね。)
曲後、ここで松本さんのMC。
「お元気でしたか?」(拍手)
「…(ためて)よかった…」(観客笑)
「今日は、Bluesmanからだけではなく、懐かしい曲も演るんで、楽しんで行って下さい」(拍手)
「…でも次は、Bluesmanからでも、懐かしいのでも、ない曲を演ります」(観客笑)
3. Battlebox
派手なイントロから重厚なサウンドへ。個人的にとても気に入ってる曲だったので嬉しい。この辺から大賀さんのアクションが自然に大きくなってくる。ノッてるんだなあ〜と背中からも伝わってくる(大賀さんっていつも背中がキレイだなと思う)。
日曜1stの、やっとこの曲の辺りから平常心が戻って来た(つまり土曜に見た2回のステージの時は平常心など微塵もなかったことになるw)。そしてあらためてステージを眺めて、そこに「4人揃っている」ことを思ったらなんだか泣けてきた。
泣ける曲では全然ないのだが笑、サビのメロディが気持ちにグッと刺さったなあ。
これもサビと、2度目のAメロの、麻井さんと大賀さんとTAKのユニゾンが。そこが数小節で終わった後それぞれの音の持ち場に戻るところが好きだ。
さて。
始まる前から大賀さんの傍にアコースティックギターがスタンバイしてあって(そうそうスタンバイといえば、実は大賀さんと麻井さんの前にもマイクスタンドが置いてあったのだが、1stでは結局使われなかった。使わなかったな〜と思っているとこれは2ndのための準備だったと後で解るという…)、どこで出てくるかな~と思っていたらここだった。
4. Wanna Go Home
来たよ。
まさかの「B'z後のソロワーク」1作目(Thousand WaveってB'z前だよねえ⁈)。
あのイントロで自分のように「きたああああああ!」と思った人はどのくらいいるんだろう…いやいや、この会場にいる人、特に男性陣はほぼガチのTAKファンだろうから、きっと9割がた思ってるんだろう。
大好きでした、このアルバム。まさかここから演ってくれるとは思わず、それでなくても緊張感MAXだった土曜1stではここで完全に脳がイってしまった笑。
TAKのギターに寄り添う大賀さんのアコギが優しい。ここは1stの見どころのひとつだったろう。土曜1st、終演後お隣のお姉さん達が「松本さんと大賀さんのギター聴けるのほんと嬉しかった!」と興奮気味に話していたが、まさにそういう瞬間のひとコマだった(お姉さんよかったら大賀さんのイベントにもお越しくださいませ)。
若い頃作った曲なのに渋いなあ。気づかなかったけどまさにブルージーなナンバーだね。麻井さんのベースと車谷さんのドラムが入ってくると音に重さが増して泣きのギターが更に冴える。
そして大賀さんは気づくと「二刀流」で、今度は肩にかけたレスポールを弾いている。こんなシーンがこの後幾度となく繰り返される。本当に。今回の大賀さんはいつも以上に光速で華麗にギター替え過ぎだ。あれだけのための筋トレを特別にしてんじゃないかってくらい早技だったw
5. Long Distance Call
来たああああああああ第2弾。
この曲はライブでは本邦初公開だそうで、土曜日1stでは
「ライブでは初公開…しかも初日の1stだから、ここにいる人が最初に聞いたってことですね」
と松本さんからありがたいお言葉を賜り全員で拍手。
大好きだったんだこの曲。だからイントロで「ええっ⁈」と叫んでしまった。まさかここまで嬉しいのが聴けるとは思っておらず。
大賀さんの早技は炸裂しまくり。あれさあ、ふと「二人羽織」を思い出すのは私だけか?いや、そんなことはどうでもいいw
大賀さんさ、極端に言ったら、1小節だけ(半小節ってことは…なかったと思うけど…あっても不思議じゃない)のためにアコギ弾いたりレスポールに移ったりしてるんだよね。「ここはこれやけど、こっちはこの音やないとあかんねん」という、こだわり抜かれた演奏なのだよなあ。今回の大きな感動ポイントのひとつ。
そして私的感動ポイントがもういっこ。元々は打ち込み(か?多分ね)のオルゴールのような音の部分を大楠さんが鍵盤で弾いてくださる。それだけでもぶわあっと涙腺が決壊しそうなのに、そこで出てきた音のセレクトが素晴らしいのよ。原曲のイメージを崩さず、でいながら、やっぱり何処か新しい音色。より自然な音というか。YAMAHAも大楠さんと同じくらいいい仕事をしているってことに違いない。
これはもう、TAKの昔からのファンなら誰しも感動する1曲だったと思う。
2曲終わって松本さんから、
「これは、32年前、になるのか、アルバム “Wanna Go Home”に入っていて」
という話を皮切りに “Long Distance Call”についてMCが始まる(以下MC内容は、土曜と日曜ミックスになってます。悪しからず)。
「この曲は、『長距離電話』という、ちょっとロマンティックなタイトルなんですが…
今はLINEでささっと、じゃない?だけど昔は、思い出すと全然そうじゃなくて…
(急にパッと客席を見て)わっかるかなあ~⁈(観客大笑)
海外に行って、ホテルのチェックアウトの時怖かったもん、料金見るのが(観客笑)」
「ロマンティックといえば。
あの…この曲、TOKYO FMさんがね、トラフィック・インフォメーションのBGMに使ってくれて…。だから、こんなロマンティックな曲なのにね、交通情報の曲になっちゃったんだよね(観客笑)」
「では次の曲は…ハワイを思って作った曲です」
6. Island of Peace
堪らんかったよ、車谷さんのドラムが!スティックではなくブラシを使ってのプレイなんだけど、何とも言えない優しい音がするんだ。CDと同じく海辺と思われる音から始まってイントロに繋がるんだけど、車谷さんのお陰でとても自然な入り方だった。
大賀さんの早技が極まるのはこの辺かなあ。音はあくまでも優雅。だけど演者は「あっち、こっち、あっち」みたいな感じ。
車谷さんのブラシでの演奏をずっとずっと見てみたかったので、念願叶って感無量。本当に何でも出来る御仁なんだなあ。
7. 花火
ハワイの海辺からの「花火」。狙ったような選曲が実に心憎い。
ぱあっと、でもふわあっと明るい大楠さんの鍵盤の音が響いて始まるこの曲でも、TAKのギターと麻井さんがユニゾンで演奏する箇所があり、ふと、麻井さんのベースの音が優しく感じられていることに気づく。実際音をいじったのかどうかは解らないけど、そこら辺は曲に合わせて音作りをされているのではないかと推測する(あくまでも推測)。
確かサビで照明が回り出して、花火の雰囲気を出していた記憶がある。ブルーノートは開演前からステージ全体が青いので、最初から雰囲気は満点だったんだなと思う。
麻井さんのSNSより。
8. Waltz in Blue
穏やかな「花火」が終わると、大楠さんの凜としたピアノの音で一気に濃紺の世界に引き込まれる。さっきドラマティックってキーワードが出てきたけど、これもそうだよなあ。重ためのシャッフルのリズムがグッと身体に入ってくる。
これはベース=麻井さんに物凄い聞きどころがある曲で、さあ来るぞ来るぞと待っていて、その箇所に差し掛かると今まで照明が暗かった麻井さんがぽっとライトに照らし出される(でもTAKより若干明度を落として。ここら辺がニクい)。ああ〜わかってんなあ〜!そうよここなのよここ!で、ベースの6連符が終わってTAKソロになると途端に今まで青かったライトが真っ赤に変わる。ライティング大優勝。大きな舞台ではないからこそ、こういう細かいところにまで目が行く。しかも肉眼で。堪んないなあ。
そしてサビの大賀さんとのハモリはこの曲の何よりのクライマックス。寸分の違いなし。サビ前では車谷さんも渾身の一打。こういうの決まるの、というかこういうのを自分が決めるのって気持ちいいだろうなあ。
そう言えば初日土曜日の後SNSに、緊張したけど楽しかった、と麻井さんが書いていたっけ。側からはそうは見えなかったけど。まあ緊張しない訳がないよね。
曲が終わると松本さんのMCが。
「今日は…Waltz in Blueシートというのがあって…知ってましたか(観客頷いたり拍手したり)。
この席にはさ…(ウイスキーが)ついてんでしょ?(観客笑)
(前の方を見て)飲んでますか?」
(前のお客さん(男性))「飲んでます!」
「美味しいですか?」
「最高です!」
嬉しそうな松本さん(多分会話したお客さんはもっと嬉しかったと思う)。
すると。
「これね、作る時、実際に酒蔵に行って作ったんだけど、俺さあ、プロじゃないからさあ、マジ飲みしちゃって(観客大笑)、味とかわかんなくなっちゃったんだよね。だから…多分、美味しいと思う」
多分wwwwww もう大ウケwww
その後「冗談はさておき」とフォローあったのがまたお茶目。
実はここ、全てのステージにおいて、少しずつ言葉は違えど、大体同じ内容の話をされていた。松本さん、気にしてたのかなあ。確か初日の1stで「高いよね?」って言ってたし、美味しくなかったらどうしようってw いやいや、そんなことないよ絶対!プロが見立ててくれてるんだし。
その高級ウイスキーだけど、土曜1stの隣の席のお姉さんが、ご自分が以前に購入されたものを会場に持参されていて、スペシャルメニューのたこ焼きとカクテルと一緒に記念撮影をされていた。その前に少し言葉を交わしたというのもあり、図々しくも私は声をかけ「あの、それ私も写真、撮らせてもらってもいいですか⁈」とお願いしてスマホに収めさせて頂いた。大変嬉しかった。
で。
「ではここで、メンバー紹介を」
と松本さんが言って、ステージカミ手から紹介が始まる。
「ベース、麻井寛史!」麻井さーん!
「ドラム、車谷啓介!」車谷さーん!
「キーボード、大楠雄蔵!」大楠さーん!
「では次の曲へ」(観客大笑)
「(違う違う)」※声は聞こえずジェスチャー多めw
「え?」
「(俺、俺は?)」
「…どちら様でしたっけ(観客大爆笑)…え?ああ!大賀…ええと、なに?(観客爆笑)あ、ああ!大賀好修!…そういえばB'zの時お世話になって…(観客大爆笑)」
ネタじゃんwww
そして笑顔のTAKから
「ギター、大賀好修!」
客席からは一層大きな拍手。
「ではここで新しい曲を」
と言って始まったのはこれ。
9. Glorious 70
イントロに特徴があるのですぐに解って、お客さんも「わあ!こないだ出たやつだね!」という感じで盛り上がる。
途中の大楠さんのピアノのソロが華麗で聴き惚れてしまうし、TAKのソロの後ろでは、車谷さんのドラムの、スネアの縁を叩く音が小気味いい。後半戦も大詰めで最高潮な感じ。
からの松本さんの「では最後の曲…」に「ええ⁈」と声を上げる間もなく10曲目。
10. Boogie Woogie AZB10
最初これはライブの頭でやるのかなと思ってたんだけど、ラストに持ってこられるともう大騒ぎよ笑。
曲の頭の、一瞬だけTAKのギターと車谷さんのドラムだけになるところで、大賀さん、大楠さん、麻井さんが3人で観客に向かってクラッピングを促すと全員で両手を上げて。
冒頭のAメロの大賀さんのギターのギュンギュンした音と麻井さんのハードめなベースのハモリ、それとTAKと麻井さんでユニゾンになるところがほんとカッコよくて。
で、音源だとサックスのソロのところね、ここが大楠さんのソロになるんだけど、この時ね、松本さんがね、「さあどうぞ」って右手をつっと大楠さんの方に向けて、ソロ演奏が始まることを観客に促すのよ!!!!!もう大感動してしまって!!!Sensationを気に入って、というか認めて、というか、うん、ミュージシャンとしてリスペクトしてくれているんだなあと思ったら目頭が熱くてさあ。
松本さんありがとう、Sensationを4人揃えてくれて。なかなか揃わないのよ。ライブグッズのガチャ並みに(爆笑)。
きっとあなたの一声があったから揃ったんですね。心から感謝します。
大歓声の中、楽器を下ろしたメンバーがステージを降りる。
土曜1stの時、入場の時と違って少し表情が緩んだ皆様に手を振るとこちらを向いてくれて笑顔を見せてくれた。そのままアンコールを求める手拍子へ。ややあって、明るい表情で再び入場してくる5人。麻井さんの大きな黒目が輝いている。大賀さんはもう弾け飛ぶような笑顔。TAKだけはちょっとだけはにかんでいるのが印象的。
「ありがとうございます」
と言ってアンコール曲へ。
En. #1090 ~Million Dreams~
車谷さんの2番のドラムパターンから “enigma”に収録のバージョンだと思う。最後終わったかと思いきやスロウテンポになるところも同じ。
これのイントロのギターをさ、大賀さんが目の前で弾いてくれる訳よ。彼のファンには堪らんもんがある。今までも演ってくれたことあるはずなんだけど、今回はやっぱし嬉しさの度合いが違った気がする。それはやっぱし、自分には、Sensationが4人一緒に演奏しているからってことなんだろう。
サビのTAKのソロに寄り添う大楠さんの鍵盤もいい。勿論麻井さんなんて最後まで音はキレよくノリノリだしね。これで終わるなんて信じられないけど、60分強とは全く思えない程、密度の濃いライブだった。
曲が終わって鳴り止まぬ拍手の中、シモ手から、大賀、大楠、TAK、車谷、麻井の順に並んでお辞儀。そして大賀さんから降りてくる。
麻井さんのSNSより。
ブルーノート初日の土曜1stはさ、やっぱし双方に遠慮があり笑、アンコールで戻って来た時に手出していいのかどうかもわかんなかったのよ。だけど全部終わって降りて行く時、ちょっとだけ手を出してみた。すると笑顔の大楠さんが快くハイタッチ。麻井さんもキラキラした目でこちらに気づいてくれてハイタッチ。大楠さん、麻井さん、ものすご〜く嬉しかったです。ありがとうございました。
で、日曜1st、こちらは2日目という気安さと、既に書いたように同じ通路側に男性しかいなかったため、最初に入ってくる時からリラックス感があったように見えた。
入場時からあらためて話をすると、入ってくる順番でお名前を呼んだら、ちょっとはにかんで笑ってくれたように見えた車谷さん、「え⁈今日もおんのや!しかもここかい!w」な笑顔を向けてくれた麻井さん、「こんにちは!今日も宜しくお願いします!」な笑顔の大楠さん、あちこち見回して全員に笑顔を振り撒く大賀さん(従って、逆に言えばこっちを見てくれない(爆笑))。そしてやはり控えめな笑顔の松本さん。
10曲目が終わって大歓声の中一旦引っ込む時は、当然ながらお客さん全員エキサイトしまくりで、通路側も全員手を出して待ち構えている状態。男性ばかりのこの列には、4人全員が快く応じてくれた(大楠さんと麻井さんとハイタッチしながら思わず「お疲れ様でした!」と言ってしまったくらいリラックスした雰囲気)。勿論アンコール時も。
特にアンコール後は、そこまで手を出さなかった松本さんも、みんなと一緒にハイタッチしてくれて、周りの男性陣が揃って「うわあああああTAKの手に触ったああああああ」みたいな表情になっているのが素敵だった。人間ってああいう時、嘘つけないよね(お前もだろwww)。
大楠さんと麻井さんは、ハイタッチの時、その人の目を見てニコッと笑顔で応じて下さる。誰に対しても完璧な神対応。顧客満足度200%達成。
でも車谷さんが、はにかみながら手を出して下さったのも、お人柄が出ていて好感度が高い。さすがは「アイドルですから(by麻井寛史)」。
同じくアイドル(憶測)なんだろうけど、こちらは逆に、誰にも公平に対応しようとするが余り、誰とも目を合わせないようにしている風なのが大賀さん笑。
というより、アレかな、もしかして、大賀さん、実は、案外、ああ見えて、中身は、4人で、一番、シャイ、だったりするのでしょうか?w
大賀さんの公式SNSより。
土曜も日曜も、1stが終わって外に出るとまだ全然明るくて。まさに「白昼夢」を見ていたようなふらふらした足取り(飲み過ぎではない)。日曜にここを去る時は本当に本当に名残惜しかった。
中編に続く。
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