短歌:暮らす (in SNS / on Spring~early Summer in 2022)




春霞纏った弓張月を見て一息をつくため息じゃなく



3月にパーカー脱ぎたくなる程の季節先取りみたいだ 恋も



何一つ計算のないひと言が明日の希望になる朧月



コンビニのポテトチップに潜んでるしあわせきっとバターの香り





コーヒーの蒸らす時間を待つような静かな幸せ抱く春宵



垂れ込める雲に向かってそんな顔しないでと笑む桜見る我



満開の下で “I Should Care”を聴く 手を振る君が見える気がする



麗しの卯月生まれの君いつかその眼差しの奥を覗かん







「君という花を抱いた夢を見る」なんて言われてみたかった過去



西の陽の高さ強さがリンクする鼓動を聞きし初夏の午後4時



半径10メートル内の休日の網戸を開けて見てる夕空



遠雷の鳴る夜アデルを聞く君を思ったあの日を思う梅雨明け







思い人なんて来ないと知っていてバス停へ急ぐ過去 半夏生



半夏生のあの日がぶ飲みしたビールの泡に溶けゆく君の体温



午後6時過ぎて初めて太陽が顔を出すよな人生もよし



茄子にはね相当痛いトゲがある 覚えてもない恋によく似た



明日することがあるっていいなって思える程の夏の夕方






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