いやあ〜気持ちいいわあ〜が第一声。
最初聞いたのは、生ライブ終了後の夜も更けての時間で、そこが実に合うなあと思っていたのだけど、朝聴くと格別。それも春の朝が実に似合うライブ音源である。柔らかな音色のサックス、ギター、ベースの3ピース編成。これがまたいいんだ落ち着いてて。
サックス奏者の鈴木さんといえば勿論ZARDで知った訳だけど、Twitterなど見ているとメインフィールドはやはりジャズにあって、一度ちゃんと聞いてみたいなあとかねてから思っていた。
ZARDのライブはとにかくバンドの人数が多い=音数が多くてゴージャスなのだが、ギラつく程の華やかさを醸し出す大賀くん&森丘くんのツインギターの上に乗っかるのが鈴木さんの更なる煌めきを湛えたサックスで、それはもう見事にステージ映えする音の洪水なんだけど、今回のこれはそれとはもう真逆。少ない音の中、互いにそっと音の交換をしあっているようなイメージ。
3ピースバンドって好きでさ。昔、たまにアマチュアさんのジャズを聴きに行っていた頃は、この3ピースが多くて、それで慣れたのかもしれない。
鈴木さんのサックスのその渋いこと。深みがあって優しくて本当に春の日差しのような音。そうかあ、こういうのも得意なんだね。当たり前だろうけど。
バンドカラー の白いシャツを見るとどうしてもSensationの配信ライブの時のベースの麻井くんを思い出してしまう。こんなところもちょっと素敵。
と思いきやMCではタイトルの “I’ve grown accustomed to her face”についてベースの時安さんに「(意味)解る?…『◯◯は3日見ても飽きない』」っておいおい!爆笑。リラックスしまくりだなwww (「彼女の顔に慣れてきた」ってな意味なんですけどねw)
でもなんつっても今回の見どころはギターの御大、竹田一彦氏だろう。
キャップ被ったりしてちょっと可愛い感じすらするんだけど、見るからにすっごいベテランだなあ〜と思って調べたら、御歳、は、は、はあ?!85おお?!!!2度見したよほんと。いやあ、つくづく有難いものを見せて頂いてる気がするわ。この左手の動きのしなやかさ!リズムの正確さ!それでいながらプレイ中に顔なんか掻いてみたりして余裕あり過ぎでしょ!笑 こういう方がいるんだねえ、ジャズには、そして関西には。天晴。流石だわ。
右手前が麻井くん、左奥が大賀くん。
当ブログきってのご贔屓ギタリスト、大賀好修さんも言っていたけど、ジャズやブルースはやっぱし関西が熱かったんだねえ。今もそうなのかも。ちなみに関係ないけど、私は大阪という場所には、何故かアメリカのような空気を感じる。勢いとか特に。だからジャズやブルースが似合うのかもね。
竹田さんのギターを聞いていて思い出したのが、以前ジャズのおすすめ記事を書いた時には書けなかった、大好きな名盤、サックスプレイヤー、ポール・デズモンドのアルバム “Bossa Antigua” 。これはギタリストのジム・ホールが「フィーチャリング」されていて、結構2人は対等な位置で演奏している。今回のライブにも似た編成。
このアルバム、いいんだよねえギターの音が!最初、人に貸してもらって聞いたのが真冬だったので冬のイメージでいつも聞いていたけど、これも春先に合うかも!と今回気づいた。おすすめアルバムです。
ところで、ポール・デズモンドといってもピンとくる人は少ないかも。でも「テイクファイブ」作った人、と言ったら解るかな?
セカンドステージのみ配信とはいえ1,500円という破格さ。配信ライブを絶やしてほしくないので、時間が許す限りは、気になったものは片っ端から聞いてみようと思っている。今回もそんな感じで気軽に見たのだが、延々と聞いていたくなるプレイの見事さに唸りっぱなしだった。
全てスタンダードナンバーだったというのも良かった。こういうさあ、上質な音楽をこんなに気軽に楽しめるなんて贅沢極まりない。
お花見を賑やかに行うことはできなくても、昼間、桜の樹の下ひとりで、イヤフォンでこんなライブを楽しんでもいいかもしれない。
真ん中の写真は鈴木さんのTwitterより。
…さ、さあ、今夜も見るぞ違う配信ライブを…(今週だけで4つある)。
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