文:見る「会員価格とはいえ2,000円ってのは破格過ぎませんかブルーノートさんーBLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guests KAZUMI WATANABE, TAKASHI MASUZAKI & YOSUKE ONUMA (at December 15th, 2021 配信にて)」




 配信ライブってどうやら世間では賛否両論あるみたいだよね。まあ私は絶対的に賛成派なんだけど。今日書くようなライブって絶対都会の平日に行われることが多いから、仮に物理的に行ける世の中であったとしても、行くことは叶わない訳よ。それが、配信だと叶っちゃう。だから思うんだけど、この世の中がいつか正常に戻ったとしても、配信ライブってのはやめないで欲しいなあ。


 配信ライブに抵抗がない理由の一つとして、私の世代って、テレビでPV、その昔はプロモーションビデオなんて呼ばれているものが流れ出した世代なのね。それがとっても楽しくて。PVってのは、ライブのこともあったけど、作り込んだ映像だったことの方が多くて、見る側はその作り込んだヤツをひとつの作品として楽しんだ訳よ。楽曲とは別次元で。


 だから、配信で映像を見て楽しむってことに、もしかしたら若い人たちよりも寧ろ私達世代の方が馴染むのかも。


 私達世代がどこかって?

 私は、大好きを公言してやまない、大賀好修さんのいっこ上です。それ以上は言いませんw




♪BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO with special guests KAZUMI WATANABE, TAKASHI MASUZAKI & YOSUKE ONUMA (at December 15th, 2021)


 リー・リトナーの来日が昨今の事情により叶わなくなり、代わりに日本のギタリスト3人、小沼ようすけ・増崎孝司・渡辺香津美を迎えて行われることとなったビッグバンドのジャズライブ@ブルーノート東京が、配信されることになり、自分のスケジュールも考えずにソッコーでチケットをゲットした。


 こんなメンツのライブ、見ることなんて滅多に出来ない。もちろんリトナー氏が来るのが1番良かったし、それが配信されないかなあと密かに思っていたのだけど、それとは別の観点でこの3人を見たら、一体どれだけ豪華なんだと。で、配信ライブ。



 ブルーノートの配信を見るのは2回目で、その時も増崎孝司さんがメイン(で徳ちゃんこと徳永暁人さんがベース弾いてた)だったので、今年増崎さん配信で見るのこれで3回目笑。


 しかしブルーノートってのはもう始まる前からテンション上がるよね。そこはかとないさざめきが聞こえると、そこはもう自宅じゃなくて会場だもんね。あの雰囲気の音をそのまま流すのがいいんだよなあ。


 エリック・ミヤシロ率いるブルーノート・オールスター・ジャズオーケストラ(BNASJOって略しても長いかw)。サックス・トロンボーン・トランペットがそれぞれ4人ずつ。それに、ピアノ、ベース、そしてあの川口千里のドラム。ブラスサウンドが身体中に染み渡るような勢い。ミヤシロ氏ももちろん指揮だけじゃなくて迫力のトランペットで仲間に入る。


 1番の注目はアルトサックスの本田雅人。若い頃、いろんなアルバムに参加しているのを見かけ、当時から「マサトクン」と勝手に呼んで、お気に入りミュージシャンに入れていたほど。ここへ来て配信とはいえ生演奏が見られるとはねえ。気分上がりっ放しである。


 ご機嫌なオリジナルナンバー “Blue Horizon”で始まり、今年他界した元スクエアの和泉宏隆氏のナンバーを集めたメドレーへ。マサトクンの奏でていた、あのなんとも言えない形のウインドシンセサイザー(下の写真みたいなの)が素晴らしくいい音だった。3Dプリンタで作って、iPadを通して音を出すんだとか言ってなかったっけ。可愛い音なのに妙に切なく響くのが不思議だった。聴いているとなんだかちょっと鼻の奥がツンとして。その後ピアニストの宮本貴奈を迎えてマイケル・ブレッカーのナンバーを。





 バンドメンバーが時折映る時に見せる、ほんの少しの笑顔がとても良かった。心からステージを楽しんでいるようで、見ているこちらも自然と笑顔になる。音を聴いているだけでも十分ハッピーなのだけど、こうしてはっきりとお顔が見えると本当に嬉しい。



 そしていよいよ、ギタリストを迎えてのコーナーへ。


 トップバッターの小沼ようすけ君。あえて「君」なのは、実は私は彼のデビューアルバムの頃からのリスナーであり、まだ若くて可愛いジャケットの写真を見て「ようすけくん」とこれまた勝手に呼んでいたからである。


 当時、ジャズをまだ聴き始めて間もない頃で、CDショップに行ってはジャズのコーナーをひとしきり眺めたり漁ったりしていた。小曽根真さんがきっかけだったと思うが、日本人のジャズミュージシャンによく目が行き、その中でようすけくんを知ったのである。ディアンジェロのBrown SugarとかジャミロクワイのVirtual Insanityのカバーが大好きで、よく聴いていた。


 ライブでは、このギタリストを呼んでのコーナーからは、来るはずだったリー・リトナー氏が選んだ6曲から2曲ずつ選んでプレイしてくれた。ようすけくんは、リーがかつてカバーしたサックス・プレイヤー、ソニー・ロリンズの「アルフィーのテーマ」と、リーのオリジナルのBoss City。


 ようすけくんは指弾きなのよ。だから音色がとっても柔らかで、耳触りが最高だった。タメのタイミングも絶妙で、程よくセクシー。リー・リトナーの音楽って端正なのに色気がある。その味がよく出ていたと思う。



 2番手は我らが増崎孝司。いやあいぶし銀だねえ。それでいながらソロの速弾きなんて痺れちゃうからね。増崎さんが途中で「これ、リトナーさん、聞いててくれるといいなあ」って言ってたんだけど、本当に聞いていらしたみたいで、ライブの2日後にリトナー氏からのメッセージが届き、動画で紹介されていた。ニコニコ笑って、とても喜んでいらした。


 ニコニコといえば増崎さんも、ギター弾く時ニコニコしている人。大賀君タイプとでも言おうか笑。嬉してく堪んないんだろうなあって感じがこちらに伝わってくる。それと同時に、客席とのコミュニケーションを上手に取ることにも気を回していて、配信だけど見ていてとってもハッピーになった。


 増崎さんのプレイしたナンバーは、2曲ともリトナー氏のオリジナルで、13とWes Bound。どっちも渋くてカッコよくて、一人で見ながらヒューヒュー言ってた笑。増崎さんのギターってキレがいいよねえ。シャープな持ち味が生きた選曲だと思う。リトナーにはウェス・モンゴメリの曲をカバーしたアルバムがあると聞き、配信見終わってから即DLしたw



 そして3人目、真打登場の渡辺香津美。1曲目は、3人の誰もが弾きたいと言わなかったという笑、最難曲Etude。でもねえ、とっても美しい曲なの!きっとみんな聞いたことあるんじゃないかなあ?耳馴染みのあるメロディだよ。この難曲が香津美さんの手にかかるとまあなんと軽々しく弾きこなしていらっしゃることか!少なくとも私にはそう見えた。


 あのね、渡辺香津美さんの左手が凄いのよ。あの方はなんであんなにネックを握る左手が滑らかに動くの?なんかね、そこだけ違う生き物みたいにね、めちゃくちゃスムーズなのよ。これは度肝抜かれたね。


 その超絶テクの大御所が奏でるもう1曲は、エリックさんたっての希望でCaptain Carib。こっれがまた、あなた、かっこいいことこの上なし!意味もなく自宅でキャーキャーしてしまうレベル。踊りまくりたい衝動を止められないってくらいよ笑。


 ここに挙げた6曲は全てサブスクされているので、興味があったらぜひ聴いて頂きたい。または、ブルーノートの動画見て、いいなあと思ったらでもいいので、お聴き頂きたい。



 3人が去ってのビッグバンドでのラストはバードランド。みんなで楽しくねっ!ってな感じでとっても幸せな気分にさせられた。更にもちろんアンコールがあって、ギタリスト3人全部呼んで、今年他界したスーパーピアニスト、チック・コリアの名曲「スペイン」を全員で。

 ちなみにこの曲の頭を聞いて「仕事人?」と言ったのは私の夫である。






 ギタリストさんたちは交代にソロを弾くんだけど、1人が終わると他の2人がそれを「いいね!」って感じでめっちゃ笑顔で讃えるんだよね。増崎さんが真ん中にいたんだけど、香津美さんと一緒に弾く時は身体を傾けて寄って弾き倒し、ようすけくんがソロを弾き終えるとようすけくんとグータッチしてるし、もう楽しそうで楽しそうで仕方ない!って感じで。


 で、それ見て思ったんだよね。

 いつかさ、こういうのに大賀くんが入ったのを見たいなと笑。


 大賀くんがギタリストとして、他のギタリストの人と共演したり、ビッグバンドと共演したりするのを見たい。ああ、Sensationの4人がビッグバンドっぽいたくさんのブラスと共演するのもいいな。ぜひ見たいな。あの4人なら十分太刀打ち出来るだけの実力派だし。ダメかなあ。すっごく見たい。


 とにかく、最高だった。配信だと分かっていても拍手せずにはいられない、そんなライブだった。





 最後に、ラスト曲の前にエリック・ミヤシロ氏が語った言葉が素晴らしかったので、少し長いが、概略を記しておく。彼のこの言葉は、本当に、音楽を愛する人には響くはずだ。



「…いまだにちょっとだけ不安が残る、かなり良くなったような気はしますけど、世界中でもまだ怪しい雰囲気が残念ながら漂っております。どうしてもこのような件が起きると、最初にカットされてしまうのが、エンターテインメントと言われている、我々の業種ですよね。


 音楽は、聞かなくても死にはしないだろう、みたいな感じで、扱われているような、僕はそんなふうにとってしまいます。でも、音楽は、生きていく中での、心の栄養ですよね。毎日頑張ろうっていう。大きな大きな役目があると思うんですよね。


 我々は生まれた時から、バースデイソング、音楽に包まれてお祝いをして頂けるじゃないですか。入学式とか終業式も、校歌とか、いろんな音楽で、送り出して頂いています。結婚式、葬式なども、音楽を使う国はたくさんあります。音楽というのは我々に密接な関係があって、かけがえのないパートナーなんですよね。辛い時とか悲しい時とか、気持ちが萎えてる時とかは、慰めてくれる。楽しい時はもっと盛り上げてくれる。大切な存在だと思います。


 でも、お客様との距離が離されてしまうのは、やっぱり贅沢と思われているからなんですよね。プラス、この音楽の輪はすごく、脆いです。一瞬の気の緩みで、お客さんとの距離が遠くなってしまいます。


 おかげさまで、配信というのが発達して、ここに来られない方達が、世界中から我々の演奏を見られるような便利な世の中になったんですけど、やはり…これですよね。お客さんがいて我々がいて、この真剣勝負というか、コミュニケーションが大事なんだと思います。


 だから、生の音楽が絶えないように、皆さんも、どうかお身体に気をつけて。皆様が、安心して、音楽と遊べる環境を(ブルーノートも)作ってますので、皆さんもどうか気をつけて、会場に、ホールに戻ってきてください。そしてまた、みんなで作るっていう音楽を楽しみましょう」



 これまでの、誰の言葉より胸に響いた気がする。それは、真剣に、言葉の限りを尽くして、語ってくれていたからではないかと思う。時に人は、語らずとも相手には通じていると思いがちだが、それはやはり傲慢である。語ってこそ言葉。語ってこそ、心。一言なんぞで済ませてはいけない時が、人生にはある、


 だから大賀くんはいつも、彼の言葉の限りを尽くして、私達に語りかけてくれるのだなあと、あらためて思った次第である…って何で大賀くんの話で終わるんだか笑。





以下に、ブルーノートの今回のライブのYouTubeの動画を貼り付けておく。ぜひ見てみて欲しい。














文:見る「やっぱりダブルがいいよねーMai Kuraki Live Project 2021 “unconditional L♡VE”(配信ライブ)」





♪倉木麻衣 Mai Kuraki Live Project 2021 “unconditional L♡VE”


 こんな世の中にならなかったらきっと、まいちゃんのライブ見ようなんて思わなかった。そう考えると、このままがいいなんて決して思わないけれど、貴重な体験のきっかけになっているのは間違いないのかもしれない。

 配信は12月19日まで。



 ええと、ライブ話する前にいきなりですがまいちゃんにリクエスト!

 倉木麻衣さま、もし宜しかったら、ぜひウェディングドレスのブランドを作ってください!まいちゃん名義の!


 あの2着目にお召しになっていたドレス、あれに完全にヤられました。片側がややベル気味の袖口の長袖(内側、くるみボタンで止める風だったでしょうか?)と、もう片側がノースリーブ共布バングル付き。全体にビーズかな?立体的だったと思うけど。あんな可愛いくて美しいドレス、 着られるもんなら着てみたいって思う人いっぱいいるんじゃないかなあ。


 それと、和風テイストのお歌もあるので、いっそ色打掛も一緒にプロデュースしてほしい!まいちゃんのハッピーオーラで花嫁さんも絶対ハッピー倍増!レンタルドレスの予約者にはもれなくまいちゃんのメッセージカード付き、とか!w


 更に!

 その、薬師丸ひろ子さんにも似た可憐な声で、ぜひ絵本の読み聞かせCDを!またはマタニティオンリーのライブなんてどうでしょう?まいちゃんの声は本当に綺麗で優しいので、お母さんもお子さんも絶対ハッピー!






 さて。

 有観客でやるはずだったライブの中止を決めた時、どれ程彼女は悔しい思いをしたろうとふと考えることがあった。折りしもその裏ではほぼ同じ時期に、会場のキャパやメソッドの違いなどあれど、有観客を大々的に謳い、実際に行ったミュージシャンがいた訳である。彼女の気持ちは如何ばかりであったろうかと思いを馳せずにはいられなかった。


 その彼女が、配信ライブを行うと聞き、惹かれるものがあった。また、サポートメンバーにはSensationのメンバーではなかったものの、我らが徳ちゃんこと徳永暁人さんが入るということで、チケットを購入することにした。


 まいちゃんの音楽にはいろんなジャンルが混じっているが、根っこにあるのはR&Bである。コード進行やメロディなど、昔本当によく聴いた音楽を彷彿させる。私にとっては懐かしいけど新しい、そんな気分。


 白いパンツスーツでの数曲はミディアムテンポ。ちょっとドキドキしながら自宅で見ているこちらの気持ちを少しずつほぐしてくれるよう。まいちゃんは腕を上げたりマイクスタンドからマイクを外して歌ったりしながら、ゆったりとステージを歩く。だんだん盛り上がってきたところで、前出のドレスにチェンジ。バラードや、逆に力強いナンバーを歌い上げる。


 感心した、と言ったら上から目線で申し訳ないのだが、まいちゃん、デビューの頃のか細いばかりの声と違って、艶があり、伸びやかで、張りもある素敵な声だった。特徴的なウィスパーボイスは変わらずなのだが、どんどん進化して大人になって行った感じ。実に平凡な例えだけど、蛹が蝶に変わったような、そんな印象を受けた。


 それだけでなく、凄いなと思ったのが、彼女、絶対に音を外さないのである。普通、音って1音くらいは結構外すものである。高いところとか逆に低いところとか。それが、彼女はまるでピアノの鍵盤でも叩いているかの如く、どんぴしゃりの音を出してくる。これって案外易しいことじゃないよね。ひとつひとつの音を丁寧に歌っているとも感じた。作った人は嬉しいよね、こんなに大事に歌ってくれたらさ。


 丁寧で、でも力強いところは強く。一本芯が通った感じ。歌詞の清らかさも相まって(TMも透明度が高かったけど、まいちゃんも負けずに透明感高い。まいちゃんの透明感と言えばその肌も!前にファンデーションのCMに出たよね?もっと出ていいんじゃないかなあ化粧品のCM!)、彼女のイメージはでもやはり、ジュリエットでもオフィーリアでもなくて、リア王んとこの1番よく出来た娘、三女のコーディリア。





 真面目で真っ直ぐで他人にも自分にも嘘がつけず、損ばかりしてしまうが、最後にはその真っ直ぐな愛ゆえに父の誤解も解け、ハッピーエンド…ではないんだけど(「リア王」は悲劇だからさ)、コーディリアの美しい心根が響く、そんな人物。若い時はそんなに魅力的に思えなかったんだけど(どうしてもオフィーリアの儚さとかさ、そっちに意識が行く訳よ)、よく考えたら一本気で、融通が効かず、強くて純粋な女性キャラクターって素敵じゃない?


 海外でテレビでOAされたらしい(Amazonだったかな)、アンソニー・ホプキンズが演じた“King Lear”を昨年WOWOWで見たんだけど、現代への翻案の見事さと相まって(ホームレスとなりカートを押しながら独白するリアのシーン、秀逸だった)、コーディリア像も良かったと思う。フランス軍に従事してるんだからね。シェイクスピアもびっくりよ。


 まあ、この話はどっちかっていうと、悪役となる長女ゴネリル&次女リーガンの方が俳優として長けた女優がやる=こっちのが面白いってことになってるんだけど笑、それでも、コーディリアがいなければこの2人だって生きて来ない訳で。


 脱線したが、そんな、清潔感に溢れたキャラクターであるコーディリアのようなまいちゃんは、ドレスのまま大ヒットナンバーを押さえ、次に3つ目のデニムの衣装に着替えると、軽やかに新しいアルバムの曲を歌い出す。


  Unconditional Love、好きだなあこの曲。R&Bの基本、切なくてハネる&ノレるを貫きながら彼女らしい爽やかさが全体を彩っている。爽やかと言えばこの時の衣装が素敵。ジーンズのリメイクと思われるロングスカートなのだが、前にも後ろにもフロントに大きくスリットが入っていて、おお大胆!と思いきや中は黒のサイハイブーツでビシッと決めている。カッコいいなあ。こういうスタイルも、真似したいって思う子多いんじゃないかなあ?


 カッコいいR&Bだけど、可愛くて清潔感いっぱいって、ほんとまいちゃんじゃなきゃ出来ない芸当よね。普通コレ系だったら絶対フェロモン200%ってな感じで攻めてくるもんだろうに笑。こういうのもきっと、まいちゃんに女性ファンが多い理由のひとつなのかも。




 とまあ、まいちゃん話ばかりしていますが、もちろん見てましたわよ、徳ちゃんを!いやあ素敵。まいちゃんの後ろにスッと立ってベースを弾く徳ちゃん。まいちゃんに話を振られて笑顔の徳ちゃん。ソロでチョッパー披露する徳ちゃん。そのどれもがカッコいい。


 なんだろう、この人は、フロントに立つことだけが仕事みたいな顔だって全然出来る立場にあるはずなのに、後ろで支える仕事にこそ喜びがあるみたいな顔をすることがある。下支えって言うのかな、その重要さが解っているからこその顔。こういうのが痺れるのよ。徳ちゃん最高。


 昔っから、バンドを生で聴いていると、絶対フロントから右とか左とかに目線がずれていく自分がいたっけとふと思う(大賀くんはその延長線上にいたんだよね。だから、そんな職人気質を持った人の集まりであるSensationが堪らなく好きなんだよなあ)。


 サックスや弦楽器、琴などが入ったアンサンブルは本当に聞き応えがあった。その皆さんが女性だったってことも、ステージにより一層の華やかさを添えていた。コーラス、ピアノ含め、舞台上にまいちゃん入れて総勢7人の女性陣!これってほんと楽しい。ギターの増崎孝司バンマス、素晴らしい仕事っぷりです。そして最後に、ドラムの大津さん、イケメンですね〜!笑顔が素敵でした。





 生ではなく配信ライブであることの無念さもきっとあったと思うが、そんなことはおくびにも出さず、みんなで楽しもうね!いつか会える日まで待っていてね!と呼びかけるまいちゃんの姿が眩しかった。

 倉木麻衣さん、あなたの今回の決断は正しかったと私は思う。少なくとも、支持する人は少なくないはず。いつかステージで見ることができる日が来たら、きっと会いに行きますね。キラキラと光る透明なクォーツのようなあなたの歌を聴きに。 


 最後の写真はTwitterより。






 

文:見る「トリプルで包むのもいいよーTM NETWORK “How Do You Crash It? TWO” (配信ライブ)






♪TM NETWORK “How Do You Crash It TWO”


 この冬は配信ライブを怒涛の如く見まくるため、「自宅フェス3150」と銘打って、数をこなしつつ思い切り楽しむという企画にしてみた。インスタのフォロワーさん達などご賛同頂いた方々にもそれぞれにご参加頂き、各々の自宅フェスを堪能している最中である。

 で、TMの第2弾。配信は12月19日まで。





 なんだろうなあこの透明感は、と、見直すたびに思っている。詞ももちろん透明度が高いのだが、メロディというか、世界観だな、その透明度がとにかく高い。


 私は文章を書くのが好きで、こういった記事めいたものや小説めいたもの、詩や短歌など、思いつくままに雑多に記しているのだが、昔から、どろっとした内容のものを書くのであっても絶対にどろっとした手触りのまま書かない、というのがお決まりになっている。悪く言えばワンパターンである笑。が、どうしても強烈な「性」の匂いのするものをそのままは書く気がしないのだ。オブラートに包むというのではないが、こう、別にグサッと言わなくても通じるものは通じるのであって、それでいいんじゃないかと思っている。


 そんなことと通じるのか、この歳になったからって別に年相応の熟年夫婦に似合う曲が聞きたい訳ではない。むしろ、このTMみたいに透明度の高い、年齢関係なく聞ける曲こそ聴きたくなるのである。


 懐かしいナンバーが多いと思いきやそこはTKであるから当然、いい意味でのアレンジを施してくる。懐かしさを感じつつも、今の音というか。それがまた新鮮で嬉しくなる。ステージ上にはONEの時と同様、3人のみ。シンプルながらもゴージャスでスペイシーな雰囲気たっぷりの、なんだか宇宙船の中にいるようにも見えるセットで演奏は続く。


 しばらく前に出た雑誌「サウンド&レコーディングマガジン」の中でTKは長いインタビューに答えていたのだが、いくつか印象深い言葉があった。引用してみる。



「近いところで、B'zやTHE ALFEEは、ほぼパーマネントのメンバーみたいな感じで必要な楽器のサポートが居る。TMに関しては、そこはデビュー当初の打ち出しから、ちゃんと打ち込んでいるから、ドラムがいなくても成立する…“シンセでやっています“と言っていたので。宇都宮君も木根君も、“今回は3人でいいじゃん“と僕が言っても、“え?今回はベース、ドラムは入れないの?“というハテナ感は1回もないですね」


「3人の姿をファンの皆さんに見てもらった方がいいんじゃないかという理論だったんです」


「せっかくなので、…僕の鍵盤とかハモってる木根さんが映っている方がいいよね、みたいなことを言いました。その意味では、本当に3人ぽっちでどうにかなるグループだと思いますね。一応、アコースティック・ギターとピアノがあればできないこともないので」


(アンプラグドTM NETWORKですね、というインタビュアーに対して)

「やれないこともない。何とかなりますね。ギリギリですけど、3人でどうにかなる」



 天晴だと思った。さすがはTK。ファンが何を1番望んでいるのかちゃんと心得ているのが素晴らしい。ファンはもちろんだが、今回配信で初めて見るという人も、何が見たいかって言えば当然3人が見たいのだ。他のメンツ入れて派手にするとか豪華にするとかしなくていい。だって十分に3人で豪華なんだから。





 ライブを見ると解るのだが、とても3人で出している音とは思えない重厚感に満ちている。もちろんそれはシンセサイザーに頼るところが大きいのは認めるが、木根さんのギターの音(特にアコギ)も効果的に聞こえるし、木根さんの弾いたエレピの音も本当によく響いていた。そんな時TKはというと、シンセの音を少し落とし気味にして、木根さんの奏でる音とウツの歌を見事に引き立てている。これだよ、このバランス。これが醍醐味なのよTMは。


 セットリストが出ているので触れて話すが(ちなみに私はライブ見る前にセトリ見ちゃっても全然平気な人。絶対ムリって人もいるみたいだけど私は全く問題なし。推理小説、犯人知ってから読める人だからね爆笑。プロセスが大事だと思ってるから。結論よりも)、2曲目の“human system”には参ったね。いやあもう堪らなかった。一気に17に戻ってしまった。ラスト、木根ちゃん(もうさん付けなんてしてられない笑)とTKが目を合わせてタイミングを測るシーン。叫ばずにはいられない程の興奮だった。デジタルではない生身の人間がそこにいるからこその瞬間。涙が溢れたよ。


 ほんと思うんだけど、TMに木根ちゃんがいてよかった。木根ちゃんがいるからこそ成り立ってんだよねこのバンドは。あのさ、もうさ、全てのバンドに木根ちゃんが必要なんじゃないかと思うんだけど!www 絶対うまく行くし絶対解散しないよ、木根ちゃんがいたら。する理由がないもの。

 今回、「分断」がテーマだということだが、木根ちゃんがいたら分断はないな(そこじゃないからw)


 また、”Here There and Everywhere”や”Come On Let’s Dance” 完全に高校生の頃の自分だった。カセットテープがそれこそ擦り切れる程聴いた曲達。大切な思い出であるけれど、今回のアップデートされた音で奏でられるとまた違った感動を覚えた。これって大事。今だからこそ出せる音がある、それをTKは心得てるし、今出すべき音も完全に把握してるんだと思う。


 高校時代の私に言ってやりたい。あんたが夢中になってるミュージシャンは、すったもんだの末見事に2021年に返り咲くよ、と。


 

 白とライトグレイで統一された衣装もとても美しく、やや歳を重ねた3人の姿を更に眩く映してくれていたと思う。TKの、ライトが当たると薄いピンク色に見える髪も、コンセプト上でもある(のだろうか?)地球人とは思えない雰囲気を上手に醸し出していた。そうそう、木根ちゃんのギター、あのアコースティックギターさ、めっちゃいい響き。華やかさと優しさが同居した音だと思った。


 あえて前出の雑誌以外はメディア露出には出来る限り触れないで配信ライブのみ堪能したのだが、心から満足するライブだった。次回が最後になる筈だが、少し寂しい気さえする。





 ところで、今回のTMに関してもう一つどうしても書いておきたいことがある。

 SNSを見ると、当たり前だがファンは普通褒める訳であるが、中に、

「ウツの声にはエフェクターかけないで欲しかったなあ」

というのがあった。それに対して何人かが「そうですよね。ウツの生の声を聴きたいのに残念です」といった返事が来ており、大変興味深く拝見した。


 何故興味深かったかというと、この「健全さ」こそ最近私が求めていたものだからである。



 ファンは褒める。好きだから褒める。大好きという気持ちが溢れるから当然褒める。褒めるのが当たり前ってくらい褒める。


 が、ファンだって人間である。毎日毎日アップデートして生きている訳である。だから、いくら大好きであっても、気に染まないことだって当然あるのである。


 昔は良かったなんて言わないけれど、インターネットが出回る前はもっと自由だった気がする。好きだけど、ここはどうなの?ってなことをもっと闊達に話し合えた。そして、同意するのも反論するのもそれこそ自由で、最後には互いの意見に刺激される。そんな時代だった。


 それが今はどう?

 もしも何か1ミリでも貶したりしたら、とんでもないことになりそうな雰囲気、ない?

 それって本当に愛かな?

 他の意見を認めない、そんな排他的な考え、どうなの?

 好きだからこそ、言える、それこそが大事なんじゃないの?

 なのに今、某SNSでは、褒めが義務化しているような気さえするんだよね。

 ここんとこ、実はずっとそんなことを思っていた。


 長い間彼らが好きだからこそ、彼ら自身も、そしてファン同士も、いろんな意見を抱合できる、そんなバンドであって欲しいし、生意気言えば、そうあるべきなんだと思う。


 仮にどんなに向こうが自信作と言っても、「いや、私には違う」と思ったらそう言っていいんだよ。私には合わない、があっていいと思う。もちろんそれを人に強要しちゃいけない訳だけど、でも同じように、「褒め」だって、強要するもんでもされるもんでもない。


 褒めたらあかん、と言ってるのではない。褒めないといけない、みたいな雰囲気が不健全だと言いたいのだ。


 そんなこと思ってるのって、私だけかも知れないけれど、でも解って欲しい。好きだから、大好きだからこそ、こんなことを考えるのだと。



 ってなことを思ってた矢先に、このTMの配信に関してのこんな意見を見たのよ。だからとっても感動したし、いいなあって思った。ファンが健全ってことはミュージシャンも健全のはず。とても嬉しかった。そして、TMを好きでよかったと、心から思った次第である。


 ウツとキネちゃんとTKの、3人がいれば大丈夫。ダブルじゃなくってトリプルで包むのよね(と、次回の予告をうっすらと入れてみるw)。

 写真は公式Twitterより。







文:見る「そんな時代もあったねとー植田真梨恵 LIVE “師走デストロイ“ @OSAKA RUIDOー」(配信にて)





 海外ドラマファンあるある。テレビをつけてOAしてると興味がなくてもふと見てしまう。今、FOXチャンネルで朝「ブルー・ブラッド NYPD 家族の絆」の再放送をしているのだが、なんとはなしに見ている。所々目をやる程度だけど、意外に面白い。主役の警察一家は10人くらいの大家族で、それが一つの大きなテーブルに座って全員でご飯食べるシーンが毎度のお決まりなんだけど、なんか、サザエさんの豪華版というか笑、刑事モノなのでほのぼのって訳でもないけど見ててちょっと楽しい。急に兄弟喧嘩が始まったりする軋轢も上手く描けてる。





 今調べたら第10シーズンくらいまでもうあるw どんだけロングシリーズなの。 


 

 さて、この冬はどうかしたのかってほどの配信ライブラッシュである。何故それ程に配信を観るのか。そこに配信ライブがあるからである笑。

 見た順にできる限り、記録していこうと思う。



♪植田真梨恵「師走デストロイ」 配信日:12月4日〜11日


 植田真梨恵嬢、初めて見るし初めて聞くしの初めてづくし。ついでに言うと、今のSensationの麻井寛史さんがプレイする姿を見るのも(Youngの頃の麻井くんは同じくYoungな大賀くんと共に稲葉さんのソロライブでの姿をDVDで拝んでいる)初めてだったし、サポートドラムがSensationの車谷啓介さんだったってことを初めて知ったのは配信見る少し前で(苦笑)。


 そんな中で見たんだけど、これが想像以上に入り込んでしまった。褒め言葉になるかどうかわからないんだけど、彼女を見ていて聞いていて、初期のChara、ううん、1枚目のアルバムのCharaを思い出した。大好きだったんだよねえ。どれだけ聞いたかわからないくらい。


 初期のChara。危うくて、妖しくて、悲しくて、切なくて、小狡くて、愛しくて。「オンナ」という単語の持つ魅力とめんどくささを全て体現したような存在だった。大学生だった私にはある意味、絶対にああなれないと知っているからこその憧れのようなものだったのだと思う。


 真梨恵嬢は、雰囲気はちょっと違うんだけど、歌の持つ魅力には少しあの頃のCharaのような味を感じた。でもCharaよりももっと、女であることの不自由さとか、もどかしさとかを体現しているようにも思えて、今の私にも、そして多分あの頃の私にも、結構グッとくるものがあった。


 振り切れたパフォーマンス。絞り出す声。髪を弄る仕草さえも、どれも痛々しいくらい「彼女自身」。オフィーリアでもジュリエットでもなく、もちろんダーシー氏を探すエリザベスでもなく、多分サロメ。


 相手の首を切り落としてまで欲しいと思うほどの愛。でも私の中のサロメはどこかできっと情念は冷めていて、自分でも自分を持て余している。深さは怖さでもある。


 「メリーゴーランド」を降りる、と歌う歌詞の新しさにもやられたが、とにかくメロディがいい。「心と体」「夢のパレード」それとアンコールの2曲「BABY BABY BABY」と「ダラダラ」がよかった。


 「ダラダラ」さあ、なんかさあ、胸に迫るものがあったねえ。遠い遠い大昔のことを思い出してさ。なんかもう、思い出したくもないんだけど、ほんのひと時、あんな情景があった。綺麗な思い出でもないし、どっちかっていうと忘れてしまいたいし、普段思い起こすことなんか絶対ないんだけど笑、今回それがふと蘇ったのは、もしかしたら、麻井寛史さんのせいかもしれない。





 そう、麻井くんよ。麻井くんの歌声よ。


 初めから終わりまでコーラスを取っているのは麻井くんなのだけど、この声がなかなかいい。いや、なかなかじゃなくて実にいい。というかかなりのツボだった。ベーシストなんだからベースのことについて語らないといけないのだけど、声がいいとなったら声について語りたいのよ。柔らかくて少し高め。余り掠れていないのが特徴かな。割と少しハスキーな声が多い中(それはそれで好きなのだけど)、麻井くんの声には適度な湿り気がある。それがいい。適度ってのは大事。その麻井くんの声が真梨恵嬢にいいい具合に絡むのよ。真梨恵嬢の声はかなり尖っているので、それを受け止める麻井くんのソフトな声は、聞いていてとても気持ちよかった。なんというか、どんな声質でも受け止められるって感じで、来るものを全部ふわっと支える、まるで分割で買わないといけないくらい高級な低反発マットレスみたいなw いや冗談抜きで。とにかく、あの声には正直クラッときたね。


 ベースを弾く姿もかっこいい。時間を追うごとにどんどんアクションが増えて行くし、表情も柔らかくなっていくし。





 麻井くんのベースって、歌うのよね。ベースであれだけ歌心があるって本当に素敵。ジャズではよくあるけど、ロックでは余り経験がなくて。上から下まで自由自在に音が動く。Sensationのアルバムでもね、麻井くんのソロのところはふと手を止めて聞いてしまう。今回はどちらかというとロック寄り、いや、ドがつくくらいのロック系なので余りその辺は目立って聞こえなかったけれど、安定の指さばきは見ていてカッコよかった。





 で、更に安定のタイトさを聞かせる車谷くんのドラミングには相変わらず痺れた。彼のライブの音は徳ちゃんのソロで聴いたけど、その時とは音作りが少し違っていた気がする。合わせるんだよねえ、歌い手とかバンドとかに。9割はグッと真面目な、キリッとした顔(車谷くんのキリリ顔ってホントにイケメン)なんだけど(そういえばSensationの4人ってさ、どの場面で見ても、演奏中みんな基本的に顔が笑ってないよね。真剣そのもの。大楠くんは比較的ソフトな表情だと思うけど、他の3人は「口は真一文字!」がスタンダード笑。シンガーじゃないってのも理由だろうけど、一つ一つの音にまで意識を届かせているんだろうなというのが解る。大賀くんが1番笑顔が多そうだけど、それだって演奏の最中は少なめ。気合い入ってる時って人間そんなにニコニコ笑えないものよね。そういうところも4人とも職人気質でいいなあと思う)、時折見せてくれるこれまた柔らかい表情が、車谷くんの魅力。このギャップ王子がw


 セットリストを「後ろに貼っておきます」とか、ライブハウス感満載のMCも良かったし、「配信で見てくれてる人も、ありがとう」と繰り返し伝えてくれる真梨恵嬢。いい詞にいいメロディ。少しぶっきらぼうだけど、弾けるような笑顔が眩しかった。


 思いがけない拾い物をしたような気分で、繰り返し見たことを記しておく。

 写真は、最初の2枚と最後の1枚はTwitterより。



















文:見る「眠れないのは40、33、26のせい ー稲葉浩志LIVE 2004 en (DVD)ー」







 毎度おなじみの海外ドラマあるある。コラボ企画って楽しいよね。例えば、「マクガイバー」と「Hawaii  Five-O」も楽しかったし、「Five-O」は「NCIS:LA」ともコラボしたこともあったよね。NCIS本家とLA、本家とニューオーリンズのコラボも良かった。本家とNOは、互いのリーダーがいぶし銀同士なので、キャラが若干被ってて楽しかった(笑)。





 でもなんつっても好きだったのが、CSIマイアミとCSI:NYのコラボ。それに本家が混じった3本のドラマのクロスオーバーエピソードも好きだけど、個人的には、NYのお披露目版になった(んだと思う)、1話完結のマイアミとのコラボが素敵だったと記憶している。マイアミが舞台の時は画面全体が黄色味がかってるんだけど、NYに移るとそれがやや灰色がかったブルーになる。わかりやすさというだけでなく、NYのイメージにあっていて印象的だった。吹替版では連ドラになってからの声と若干メンツが違うんだけど、それもまた味よね。


 ラストシーンの、マイアミのホレイショ・ケインとNYのマック・テイラーのニアミスった感じもめちゃくちゃかっこよくて惚れたなあ。何度見ても飽きなかったわ。

 いつものメンツと違う同士が集まると、思いがけない化学反応が起こるものだ。







 B'zの稲葉さんがソロライブをやるとなった場合、それはもう、もちろんいい意味で、B'zの稲葉さんではない。そうではなく、稲葉浩志という1人の独立したミュージシャン全てが詰まったライブとなるのだと、今回、やや古いライブDVDを見て思った。


 実は稲葉さんのソロは生でも見たことがある。en IIIは、なぜか我が県に真っ先に来てくれた。MCを聞いて解ったのだが、サポートメンバーの中に我が県出身の方がいて、それで来てくれたらしい。まあなんと粋な計らい。そのおかげで私は前から12列目という、稲葉さんバッチリ見えますってなシートを充てがってもらうことができた。もうあんな前ではしばらく稲葉さんを拝むことは出来ないだろうなと思いながら見た記憶がある。





 が、その時を凌ぐと言っても過言ではないほど、今回初めて見たen 2004、つまり1回目のenを見て感動もしたし、興奮もした。それは、もちろん稲葉さんが素敵だったからという理由もあるが、サポートメンバーが素晴らしかったから。






 B'z関係のサポートといえば、当ブログ記事では常連のご贔屓ギタリスト、大賀好修さんである。


 33歳の大賀くんは当たり前だが今以上に若かったが、この頃からかなり音は成熟していたのではないかと思う。無論、今のが上手いに決まってるんだが、いくつかのフレーズは彼が今でもよく奏でるもので、聴き覚えがあり、「ああ、大賀くんなんだな」とわかって嬉しくなった。





 覚えがあるのはもう一つ、演奏しながらの表情である。とにかく嬉しそう楽しそう。これは今でも変わらないよね。彼の笑顔ってどうしてこんなに人を惹き付けるのだろう。インスタで勝手に大賀くんの笑ってる写真を多めに投稿するという「大賀スマイルキャンペーン」を1人でずっと行っているのだがw、全部の投稿を眺めていると自分がまず嬉しくなる。


 そんな笑顔の似合う大賀くんだが、ソロになるとガラッと変わって「ここはこれやー!」とでも言うかのような駄目押しの切な系フェイスになる(どんな顔だよw)。音がくいっと上がる時とか、1番の盛り上がりのロングトーンとかの時ね。これも今でも同じではないかと思う。


 しかしながら彼の場合、「ソロこそが全て」というタイプではなく、むしろカッティングなどのバッキングにこそ色が表れている。稲葉さんの歌の裏で聞こえるカッティングの乾いた跳ねた音は、まさに極上である。


 なんというか、例えば稲葉さんがコースのメインのフォアグラだったとするじゃない?そうすると、大賀くんのギターというのは、多分その上にかかるソースとか、そういう感じじゃないかと思うのよ。どんなにいい素材も、ソースひとつで味が変わるように、稲葉さんの歌の素敵さを最大限に引き出すことの出来るギター。ギターだって主役なのに、あえてそこを出しゃばりすぎない。存在感をやたら出そうとしない、その美学っていうかな。それこそが魅力じゃないかと。


 バランスが取れてる人なんだろなあと思う。ギターが主役の時と、それよりもっと活かし方がある時の、メリハリがついているというかさ。


 稲葉さんの後ろを支え、稲葉さんと同等に絡み、稲葉さんに寄り添う。大賀くんのギターはそんな感じで、とてもとても、新鮮だった。





 新鮮といえば、このDVDを買ったもう一つの目的が、大賀くんとSensationを組む、ベースの麻井寛史さんである。


 大賀くんが33歳の時、ということは、麻井くんは26歳ではないかと思う。いやあ、可愛い、あ、失礼。でも可愛いのだ。モヒカンでも可愛い。2枚組DVDの2枚目冒頭の頭、稲葉さんのインタビューが裏で流れる時の映像、麻井くんがサラサラした長髪で映っている場面がある。時間にしてものの数秒だが、これがもうほんとにどうしたらいいのかってほど可愛い(笑)。


 その可愛い麻井くんはライブ中、普通のエレキベース以外に、アップライトベースを弾く。ええと、ジャズのウッドベースとかありますよね、あれの小型のベースで、エレキベースの一種らしい。私、実はこれ知らなくて、教えてもらった。麻井くん直々に。


 何妄想こいてるんだと言われそうですが、そうじゃないんですよ、麻井くんはTwitterで「みんなからの質問受け付けます」みたいなことをしており、最近、このベースについて質問してみたのだ。するとお返事がきて、アップライトベースというのだと教えてくださった。嬉しい。本当に嬉しい。ご本人から教えてもらえるなんて。ますますファンになってしまうじゃないか。Sensation万歳。


 アップライトベースを弾く麻井くんは、可愛いんじゃなくて、かっこいい。私がジャズファンだから余計そう思うのかもしれないけど、とにかく、黄色がベースの派手なチェックのビッグサイズのノースリーブシャツ(ドクロのイラスト入り。ちょっと海賊王っぽい感じの)にモヒカンの26歳のお兄ちゃんが、縦置きのベースを弾くなんて、そのギャップが堪らない。





 そんな、大賀くんと麻井くんの見せ場はいくつもある。麻井くんのベースに大賀くんがかぶさっていくところとか何度か見られるが、中でもビジュアル的に最高なのは、DVD2枚目 “Seno de Revolution” 


 イントロ。ステージ向かって左の麻井くんと右の大賀くんがそれぞれ後ろから前に出て来て、稲葉さんと横一列気味に並ぶ。1番の歌詞が始まって、稲葉さんが前の位置から動き始める。すると大賀くんと麻井くんが互いに「トコトコ」って感じで寄って真ん中で向き合って演奏し始める。4小節分終わってフィニッシュするとサビになってまた互いに前に出た時の位置に戻る。2番が始まって稲葉さんがステージ右から戻ってくる時先に大賀くんと絡む。その後2番のサビになるタイミングで麻井くんの肩に手をかけて稲葉さんが一緒に歌う。

 この、「麻井くんの肩に手をかけて稲葉さんが歌う」というシーンは、この間のUniteのGLAY編でJIROさんの肩に手をかけて稲葉さんが歌っていたシーンを思い出させる。

 稲葉さん、絶対ベーシスト好きでしょう?笑




 さて、ベーシストといえば、ベースで参加じゃないし、4曲しか出てこないけど(ここで注意!皆さん、シークレットトラックに気づいていますか?リアルタイムで買った方なら話題になってたからわかったかもしれないけど、これ、シークレットあるので気をつけて。2枚目の最後です)、doaの徳ちゃんと大田さんがコーラスで参加しています。これまた若くて可愛くて素敵な二人の声を堪能出来る。徳ちゃんが、まだステージ慣れしていない風で、それが実に初々しい。


 大賀くん、麻井くん、徳ちゃん、大田さんが、稲葉さんのステージにいる。もう夢のような絵面(笑)。





 で、メインの稲葉さんですが。

 言うまでもなく稲葉さんは素敵です。素敵ですが、いつもとは素敵さが違う。レベルがダンチで違う。

 言ってみれば、B'zの時の稲葉さんは、フェロモンを「出してる」。

 ところがこの、2004年のソロの時の稲葉さんは、フェロモンが「出てくる」。

 そう、何にもしてなくても、フェロモンがもう、染み出すというか、漏れ出るというか、溢れ滴るというか。そんな感じなのだ。





 あえて書くが、B'zとの時にもやるパフォーマンスの一つとして、稲葉さんが「コカン」を示すというのがあると思うのだが(笑)、今回のソロでは、その回数が多いのと、そのパフォーマンスがとんでもなくエロスで満たされている。腰をね、こう、くっと反らすんだけど、それがね、ああもどかしいな。これでも精一杯言葉選んで書いてるんですけど(爆笑)、とにかくなんというか、昼間っから見ていいもんだろうかと思わずにはいられないほどのエロスに溢れている。1枚目、頭の方の「くちびる」とか “Touch”とか特に。これは必見。


 稲葉さんも若くて可愛い(40歳なのに20歳くらいに見えなくもないw)し、B'zの時よりもっとリラックスしているのもいい。バンドと「共に」作り上げている様子も見えて、そんなのも、もしかしたら稲葉さんが求めている音楽の形の一つなのかなと思えなくもない。若いメンツを束ねるキーボードのベテラン小島さんを筆頭に、若頭的な大賀くんの位置付けも見ていていいと思った。若頭。ああ、なんて大賀くんに似合いの言葉だろう笑。


 自分より若いバンドとの共演を、心から楽しんでいるように見える稲葉さんは、本当に素敵だ。威圧感などサラサラなく、笑顔でバンドを迎え入れている雰囲気。稲葉さんは大賀くんが公に「お兄ちゃん」と呼んでいる御仁な訳だが、本当に、優しくて頼りになるお兄ちゃんなのかもしれない。大賀くんだけでなく、麻井くんや他の若いメンバーにとって。それがソロからは十分に垣間見られる。





 “O・NO・RE”のバックの映像に流れるバンドメンバー全員が映ったショット、Sespectsってあったしさあ、あれはやっぱし「ユージュアル・サスペクツ」のオマージュでしょ?いや、そうじゃなかったとしても私はそう思いたい。あんな傑作映画ないですよってくらい好きだし。


 全体の選曲も最高だし、とにかく映像作品をこんなに繰り返してみたいと思ったのは久しぶり。稲葉さんはもとより、Sensationのファンなら絶対買って損なし。明日への活力になること請け合い。